マイケル・ヤング (野球)
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マイケル・ヤング Michael Young テキサス・レンジャーズ No.10 |
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守備に就くマイケル・ヤング |
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基本情報 | |
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国籍 | アメリカ合衆国 |
出身地 | カリフォルニア州コビーナ |
生年月日 | 1976年10月19日(31歳) |
身長 体重 |
6' 1" =約185.4cm 200 lb =約90.7kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
守備位置 | 遊撃手、二塁手 |
プロ入り | 1997年 ドラフト5巡目 |
初出場 | 2000年9月29日 アスレチックス戦 |
年俸 | $6,174,974[1](2008年) |
経歴 | |
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■Template ■ウィキプロジェクト 野球選手 |
マイケル・ブライアン・ヤング(Michael Brian Young , 1976年10月19日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州コビーナ出身の野球選手。内野手(遊撃手、二塁手)、右投右打。MLBテキサス・レンジャーズに所属している。母がメキシコ人である。
現在のメジャーでも屈指の "安打製造機" である。2007年まで5年連続200本安打を記録しているが、現役選手で3年以上連続200本安打を記録しているのはヤングのほかはイチロー(マリナーズ、2001年 - 2007年=継続中)とデレク・ジーター(ヤンキース、1998年 - 2000年・2005年 - 2007年=継続中)の2人だけである。また、221安打・52二塁打・691打数はレンジャーズのシーズン球団記録である。
目次 |
[編集] 略歴
[編集] マイナーリーグ
1997年、カリフォルニア大学サンタバーバラ校からトロント・ブルージェイズにドラフト5巡目(全体149位)で指名され入団。マイナーリーグSS-A級セント・キャサリーンズでは、リーグ3位タイの74試合に出場し、44試合で遊撃、28試合で二塁を守った。136塁打(リーグ3位タイ)・85安打(同4位タイ)・48打点(同5位タイ)を記録した。また、8月11日から8月28日にかけて16試合連続安打を記録した。
1998年にはA級ヘイガースタウン・サンズで140試合に出場し、147安打・238塁打・86得点を記録。8月には月間打率.324・21打点を記録した。守備では二塁手として128試合、遊撃手として24試合に出場し、守備率.978を記録した。1999年にはAdv-A級ダニーデン・ブルージェイズで二塁手として74試合、遊撃手として53試合に出場。打率.313・155安打・36二塁打・30盗塁を記録し、リーグのオールスターにも選ばれた。7月16日から7月30日にかけては14試合連続安打を記録。雑誌『ベースボール・アメリカ』では、ブルージェイズで上から4番目のプロスペクト(有望選手)で、リーグで最も守備のいい二塁手と評価された。カリフォルニア秋季リーグでも活躍し、打率.295・8本塁打・18打点を記録した。
2000年、AA級で2球団にまたがり計134試合に出場。ブルージェイズ傘下テネシーでは24二塁打・5三塁打・16盗塁を記録。7月12日にはAA級全体のオールスターゲームに出場した。7月19日にエステバン・ロアイザ投手とのトレードで、ダーウィン・クビアン投手とともにレンジャーズに移籍。レンジャーズ傘下タルサでは43試合に出場し、打率.319・5三塁打を記録した。9月27日にはメジャー初昇格を果たし、9月29日のアスレチックス戦に代走としてメジャー初出場を果たす。二塁の守備固めに起用され、2打数無安打だった。アリゾナ秋季リーグでは25試合に出場し、打率.268・1本塁打・6打点を記録した。
2001年、開幕はAAA級オクラホマ・レッドホークスで迎えたが、5月25日にメジャー再昇格し、5月27日にメジャー契約を結ぶ。二塁手として102試合に出場。6月11日にはメジャー初本塁打を放った。9月11日にはメジャー屈指の左腕投手バリー・ジト(アスレチックス=当時)の完封を阻む本塁打を放った。年間で11本塁打・49打点・9犠打・長打率.402・守備率.984を記録し、チーム新人王に選ばれた。
[編集] メジャーリーグ
2002年、156試合に出場し、メジャーに定着した。2003年は打率.306、リーグ3位の204安打を記録した。シーズン終了後アレックス・ロドリゲスとのトレードで移籍したアルフォンソ・ソリアーノに二塁を譲り、ロドリゲスの後釜として遊撃手にコンバートした。2004年、球団記録を更新する216安打を記録し[1]、球団史上初めて2年連続で200安打を達成した[2]。MLBオールスターゲームに初めて出場した。2005年には打率.331で首位打者を、自身の持つ球団記録を更新する221安打[1]で最多安打を獲得している。
2006年は、ワールド・ベースボール・クラシックに米国代表で出場した。この年、ソリアーノの後釜に新人のイアン・キンスラーに定着し、ヤングはかつてロドリゲスと二遊間を組みながら吸収したように、キンスラーに様々なアドバイスを送った[3]。全162試合に出場し、球団記録となる打数691、二塁打52を記録した[1]。オールスターゲームでは、9回表2死二・三塁の場面で逆転の決勝三塁打を打ち、MVPになった。シーズン終了後2007年で4年契約を満了(2008年は球団のオプション)のため2009年から5年総額8,000万ドルで契約延長。この金額はアレックス・ロドリゲスが2000年に結んだ10年2億5,200万ドルに次ぐ球団史上2位の大型契約となった。
2007年は、4月を打率.215と不調に陥り、その後調子を上げたものの、シーズン終盤まで200安打に届かず、5年連続200安打達成は危ぶまれた。しかし9月26日になんとか200安打とし、8年連続のメジャー記録を持つウイリー・キーラー、7年連続となるイチローらに続く史上5人目の5年連続200安打を達成した。
[編集] 獲得タイトル・記録
[編集] 年度別打撃成績
年度 | 球団 | 試合 | 打数 | 得点 | 安打 | 二塁打 | 三塁打 | 本塁打 | 塁打 | 打点 | 盗塁 | 盗塁死 | 犠打 | 犠飛 | 四球 | 敬遠 | 死球 | 三振 | 併殺打 | 打率 | 長打率 | 出塁率 | OPS |
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2000 | TEX | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | .000 | .000 | .000 | .000 |
2001 | TEX | 106 | 386 | 57 | 96 | 18 | 4 | 11 | 155 | 49 | 3 | 1 | 9 | 5 | 26 | 0 | 3 | 91 | 9 | .249 | .402 | .298 | .700 |
2002 | TEX | 156 | 573 | 77 | 150 | 26 | 8 | 9 | 219 | 62 | 6 | 7 | 13 | 6 | 41 | 1 | 0 | 112 | 14 | .262 | .382 | .308 | .690 |
2003 | TEX | 160 | 666 | 106 | 204 | 33 | 9 | 14 | 297 | 72 | 13 | 2 | 3 | 7 | 36 | 1 | 1 | 103 | 14 | .306 | .446 | .339 | .785 |
2004 | TEX | 160 | 690 | 114 | 216 | 33 | 9 | 22 | 333 | 99 | 12 | 3 | 0 | 4 | 44 | 1 | 1 | 89 | 11 | .313 | .483 | .353 | .836 |
2005 | TEX | 159 | 668 | 114 | 221 | 40 | 5 | 24 | 343 | 91 | 5 | 2 | 0 | 3 | 58 | 0 | 3 | 91 | 20 | .331 | .513 | .385 | .898 |
2006 | TEX | 162 | 691 | 93 | 217 | 52 | 3 | 14 | 317 | 103 | 7 | 3 | 0 | 8 | 48 | 0 | 1 | 96 | 27 | .314 | .459 | .356 | .815 |
2007 | TEX | 156 | 639 | 80 | 201 | 37 | 1 | 9 | 267 | 94 | 13 | 3 | 0 | 1 | 47 | 5 | 5 | 107 | 21 | .315 | .418 | .366 | .784 |
通算 | 8年 | 1061 | 4315 | 641 | 1305 | 239 | 39 | 103 | 1931 | 570 | 59 | 21 | 25 | 34 | 300 | 8 | 14 | 690 | 116 | .302 | .448 | .347 | .795 |
※数字は2007年までのもの。太字はリーグ1位。
[編集] 人物像
- 小児がんと闘う子供たちを支援するNGO "ワイプ・アウト・キッズ・キャンサー" (Wipe Out Kids' Cancer)の大使を務め、2003年にはダラス・フォートワースBBWAAからハロルド・マッキニー・グッドガイ賞が贈られた[4]。
- 趣味はゴルフとビリヤード[4]。少年時代はニューヨーク・メッツのファン[4]で、憧れの選手はドン・マッティングリー[5]。球場はフェンウェイ・パークがお気に入り[4]。
- いとこのザカリア・パディーリャは、1994年 - 1996年のプロボクシング・WBO世界ジュニアウェルター(スーパーライト)級チャンピオンだった。もう1人のいとこ、ジョニー・チャベスもプロボクサーだった。サンフランシスコ・ジャイアンツのマイナーで内野手としてプレーしたジェイソン・ヤングといういとこもいる[4]。
- オフにはカリフォルニア大学ロサンゼルス校で勉強をしている[要出典]。
[編集] 参考資料
- ^ a b c Texas Rangers Batting Leaders - Baseball-Reference.com 2008年1月8日閲覧。
- ^ "Player Profile: Michael Young (2004 Career Highlights). (英語)" MLB.com. 2008年2月9日閲覧.
- ^ 村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2007』 廣済堂出版、2007年、218項。ISBN 978-4-331-51213-5。
- ^ a b c d e http://texas.rangers.mlb.com/team/player_career.jsp?player_id=276545
- ^ 三尾圭「安打製造機の素顔 / マイケル・ヤング [レンジャーズ] イチローが認める男」 『月刊スラッガー』102号、日本スポーツ企画出版社、2006年、雑誌15509-10、24-25頁。
[編集] 外部リンク
- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube
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投手 | 53 ホアキン・ベノワ / 61 トーマス・ダイヤモンド / 39 スコット・フェルドマン / 50 フランク・フランシスコ / 13 ケイソン・ギャバード / 18 エディ・グアダード / 65 マット・ハリソン / 37 エリック・ハーレー / 31 ジェイソン・ジェニングス / -- ウェス・リトルトン / 43 カメロン・ロー / 49 ダグ・マシス / 20 ブランドン・マッカーシー / 60 ワーナー・マドリガル / 46 ルイス・メンドーサ / 33 ケビン・ミルウッド / 47 A.J.マレー / 44 ビセンテ・パディーヤ / 48 ジョン・ライネッカー / 59 ジョシュ・ループ / 36 C.J.ウィルソン |
捕手 | 15 ジェラルド・レアード / 76 マックス・ラミレス / 25 ジャロッド・サルタラマッキア |
内野手 | 4 ホアキン・アリアス / 9 ハンク・ブレイロック / 6 ハーマン・デュラン / 5 イアン・キンスラー / 30 トラビス・メトカーフ / 16 クリス・シェルトン / 12 ラモン・バスケス / 10 マイケル・ヤング |
外野手 | 41 ブランドン・ボッグス / 6 ジュリオ・ボルボン / 22 マーロン・バード / 27 フランク・カタラノット / 32 ジョシュ・ハミルトン / 28 デビッド・マーフィー |
指名打者 | 21 ミルトン・ブラッドリー |
監督・コーチ | 38 ロン・ワシントン(監督) / 56 ドン・チティ(ブルペンコーチ) / 52 マーク・コナー(投手コーチ) / 11 アート・ハウ(ベンチコーチ) / 8 ルディ・ハラミーヨ(打撃コーチ) / 24 ゲイリー・ペティス(一塁コーチ) / 3 マット・ウォルベック(三塁コーチ) |
公式サイト(英語)より 40人ロースター 監督・コーチ一覧 2008年6月16日更新 |
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投手 | 19 アル・ライター / 20 ヒューストン・ストリート / 22 ロジャー・クレメンス / 32 チャド・コルデロ / 35 ドントレル・ウィリス / 36 ジョー・ネイサン / 38 ゲイリー・マジュースキー / 39 ダン・ウィーラー / 40 ブライアン・フエンテス / 45 ジェイク・ピービー / 50 マイク・ティムリン / 54 ブラッド・リッジ / 59 トッド・ジョーンズ / 61 スコット・シールズ |
捕手 | 8 マイケル・バレット / 24 ブライアン・シュナイダー / 33 ジェイソン・バリテック |
内野手 | 1 マイケル・ヤング / 2 デレク・ジーター / 10 チッパー・ジョーンズ / 13 アレックス・ロドリゲス / 23 マーク・テシェイラ / 25 デレク・リー / 26 チェイス・アトリー |
外野手 | 3 ケン・グリフィー・ジュニア / 5 マット・ホリデー / 6 バーノン・ウェルズ / 7 ジェフ・フランコーア / 18 ジョニー・デイモン / 21 ランディ・ウィン |
監督・コーチ | 31 バック・マルティネス(監督) |