Run-D.M.C.
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Run-D.M.C.(らんでぃーえむしー)はアメリカのヒップホップ・グループ。黒人音楽の中でもアンダーグラウンドだったラップミュージックを1980年代にメインストリームに押し上げた立役者。
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[編集] 略歴
ジェイソン・ミゼル(ジャム・マスター・ジェイ)、ジョセフ・シモンズ(Run)、ダリル・マクダニエルズ(D.M.C.)による3人組。1984年にデビュー。当時はヒップホップが勃興しつつある時期で、1985年の「ライブ・エイド」への出演などで徐々に認知度を高めていった。
1986年、エアロスミスのかつてのヒット曲をサンプリングした「ウォーク・ディス・ウェイ(Walk this Way)」が大ヒットする。ハードロックとヒップホップの融合、両者が共演したミュージック・ビデオ(エアロスミスとRun-D.M.C.が壁でさえぎられており、エアロスミスが演奏を始め、スティーブンが歌おうとするも、勝手にRun-D.M.C.がラップを始める。これに怒ったスティーブンがマイクスタンドで壁を破壊してサビを歌い、最終的にステージで共演という流れ)は大きな話題を呼んだ。アルバムも200万枚を売り上げ、ラップミュージックは大衆に広く認知されることとなる。当時人気の低迷気味だったエアロスミスもこの勢いを借りて息を吹き返した。
その後1990年代にヒップホップが音楽界のメインストリームとなった中で、やや影の薄い存在となったが、彼らが身につけていたアディダスのスニーカーなどのファッション(スニーカーをひもなしで履くのが特徴)はヒップホップ系ファッションの定番となるなど、ヒップホップ文化そのものに及ぼした影響は大きかった。
2002年、ジャム・マスター・ジェイが射殺され、グループは活動を停止しし、その後はD.M.C.とRunはソロで活動中。 2006年にD.M.C.はアディダスとの契約を打ち切りル・コックと契約を結びソロ名義のアルバムを発売。
[編集] ディスコグラフィー
[編集] アルバム
- Run-D.M.C. - Run-D.M.C. (1984年)
- キング・オブ・ロック - King Of Rock (1985年)
- ライジング・ヘル - Raising Hell (1986年)
- タファー・ザン・レザー - Tougher Than Leather (1988年)
- バック・フロム・ヘル - Back From Hell (1990年)
- トゥギャザー・フォーエバー:グレイテスト・ヒッツ 1983年~1991年 - Together Forever: Greatest Hits 1983–1991 (1991年)
- ダウン・ウィズ・ザ・キング - Down With The King (1993年)
- クラウン・ロイヤル - Crown Royal (2001年)
- ハイ・プロフィール:オリジナル・ライム - High Profile: The Original Rhymes (2002年)
- グレイテスト・ヒッツ - Greatest Hits (2002年)
- ベスト・オブ・ラン DMC - The Best of Run DMC (2003年)
- アルティメット・ラン D.M.C. - Ultimate Run-D.M.C. (2003年)
- アーティスト・コレクション:ラン DMC - Artist Collection: Run DMC (2004年)