P-64 (航空機)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
P-64はノースアメリカン(North American)社製の1930年代後期の輸出用戦闘機のアメリカ陸軍での呼称。社内呼称はモデルNA-68。
[編集] 概要
ノースアメリカン社は1937年、ベストセラーとなった練習機T-6テキサンをベースにした単座全金属製引込脚の簡易型戦闘機を開発した(社内呼称モデルNA-50)。NA-50はペルー空軍に7機輸出され、1941年の同国とエクアドルとの紛争に参加している。ちなみにNA-50は、ノースアメリカン社が開発した戦闘機第1号であった。
1939年12月、NA-50を審査したタイ王国空軍は、NA-50の2門の7.7mm機銃に加え主翼に20mm機関砲を懸架した重武装型NA-68を6機発注した。NA-68は1940年に輸出されるはずだったが、東南アジアに影響力を拡大しつつあった日本軍の手に落ちることを懸念したアメリカ政府は、直前に同機の輸出を禁止し、自ら入手してP-64という名を与えた。アメリカ陸軍におけるP-64は、武装を撤去して高等練習機として使用された。その後1943年にはRP-64と改名して、連絡任務に使用された。シリアルは41-19082~19087である。
[編集] スペック
(P-64(NA-68))
- 乗員:1名
- 全長:8.23 m
- 全幅:11.35 m
- 全高:5.99 m
- 主翼面積:21.1 m²
- 空虚重量:2,114 kg
- 運用時重量:2,717 kg
- 最大離陸重量:3,080 kg
- 動力:ライト R1820-77
- 出力:870 hp
- 最大速度:435 km/h
- 航続距離:1,550 km
- 実用上昇限度:8,400 m
- 武装:7.62 mm 機関銃 ×2、20mm 機関砲 ×2、爆弾 180kg
|
|
---|---|
追撃機(P) | P-1 - XP-2 - P-3 - XP-4 - P-5 - P-6 - XP-7 - XP-8 - XP-9 - XP-10 - XP-11 - P-12 - XP-13 - XP-14 - XP-15 - P-16 - XP-17 - XP-18 - XP-19 - YP-20 - XP-21 - XP-22 - XP-23 - P-24 - Y1P-25 - P-26 - YP-27 - Y1P-28 - P-29 - P-30 - XP-31 - XP-32 - XP-33 - XP-34 - P-35 - P-36 - XP-37 - P-38 - P-39 - P-40 - XP-41 - XP-42 - P-43 - XP-44 - P-45 - XP-46 - P-47 - XP-48 - XP-49 - XP-50 - P-51 - XP-52 - XP-53 - XP-54 - XP-55 - XP-56 - XP-57 - XP-58 - XP-59 - P-59 - XP-60 - P-61 - P-62 - P-63 - P-64 - XP-65 - P-66 - XP-67 - XP-68 - XP-69 - P-70 - XP-71 - XP-72 - XP-73 - P-75 - P-76 - XP-77 - P-78 - XP-79 - P-80 - XP-81 - P-82 - XP-83 |
戦闘機(F) | F-84 - XF-85 - F-86 - XF-87 - XF-88 - F-89 - XF-90 - XF-91 - XF-92 - YF-93 - F-94 - YF-95 - YF-96 - YF-97 - F-98 - F-99 - F-100 - F-101 - F-102 - XF-103 - F-104 - F-105 - F-106 - YF-107 - XF-108 - XF-109 - F-110 - F-111 |
備考 | 戦闘機一覧 - アメリカ軍機の一覧 - センチュリーシリーズ |