NIAGARA CALENDAR '78
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
NIAGARA CALENDAR '78 | ||
---|---|---|
大滝詠一 の アルバム | ||
リリース | 1977年12月25日 1981年4月1日(再発) 1981年12月2日 (NIAGARA VOX) 1986年6月1日 (CD盤・ボックス仕様版と単品) 1996年3月21日(CD盤再発) |
|
録音 | - | |
ジャンル | J-POP | |
時間 | - | |
レーベル | 日本コロムビア CBSソニー(再発) Sony Records(再発) |
|
プロデュース | 大瀧詠一 | |
チャート最高順位 | ||
ランク外(オリジナル盤) |
||
大滝詠一 年表 | ||
GO! GO! NIAGARA (1976年) |
NIAGARA CALENDAR '78 (1977年) |
DEBUT (1978年) |
『NIAGARA CALENDAR '78』(ナイアガラカレンダー'78)は日本のミュージシャン、大滝詠一がナイアガラ・レーベルで発表したソロアルバム。1977年12月25日発売。1981年4月1日に大瀧自身(笛吹銅次)によるリミックスを加え新ジャケットでNIAGARA CALENDARとして再発売。更に1986年3月21日には吉田保による再リミックスが施されたCDが発売された(廃盤)。現在は1981年版がCD化されたものが入手可能。
目次 |
[編集] 概要
日本で最初に作られた「カレンダーアルバム」だと言われている。
大瀧自身はこのアルバムに全てを賭ける意気込みで完成度にこだわり続け本人もかなりの自信作として世に発表するが、このアルバムが商業的に失敗し、発売後大瀧はコロムビアとの契約を打ち切られてしまうために、結果的には「第一期ナイアガラ」のラストアルバムとなる。
しかし、当時は全く注目されなかったものの、1~12月までを楽曲を通じて辿るという手法は斬新であり、世代が進むに連れて再評価が高まり、現在では第一期ナイアガラの最高傑作とも言われている。
2008年3月21日に30周年記念盤がリリースされた。本作には、今でも親交がある山下達郎がストリングスアレンジで深く関わっている事から、2008年の『山下達郎のJACCS CARDサンデーソングブック』(新春放談)では、 本アルバム制作の裏話に特化していた。2008年1月6日放送冒頭の「Rock'n'Roll お年玉」が81年ミックス(曲の裏話の後77年のオリジナルミックスも掛けられた。)で、その他の曲は77年のオリジナルミックスが掛けられているが、この時点ではデジタルマスターは作られていない為、LPから掛けている(注意深く聞くとレコードノイズが確認出来る。)。
2008年1月6日放送の『山下達郎のJACCS CARDサンデーソングブック』(新春放談)で、大瀧自身が、このアルバムのマスターテープはL-Rチャンネルが逆であり(福生スタジオのミキサーの出力端子の接続を左右逆にしていたため。スタジオのモニター出力端子の接続は正しかった。)、LPもL-Rチャンネルが逆の状態でリリースされたことを明かした。何故L-R逆で発表する事になってしまったのかと言う理由を「事務所関係者がミックス終わりを待っていた事(直ぐにミックスダウンしたテープをマスタリングスタジオに届ける為)と「多羅尾判内楽団1」(の制作)が翌年(1978年)にずれていればL-Rが逆である事も確認出来た。」と嘆いていた。本アルバム30周年記念盤の製作にあたり、L-Rチャンネルを元に戻した。 つまりオリジナルのL-R逆のバージョンはLPを入手して聞く必要がある。 また、エコーは、福生スタジオにエコーを作る機材がなかった為、エコーを用いた様に聞こえる曲はトイレのルームエコーを利用したり多重録音で作ったと明かしている。また、尊敬するフィル・スペクターの楽曲制作手法を用いてエレキベースとウッドベースを用いてツインベースで録音した曲もあるとも明かした。
[編集] 収録曲
[編集] A面
- 一月 Rock'n'Roll お年玉
- 大瀧が現在唯一定期的に出演する番組である「サンデーソングブック」の新春放談では基本的に一度は必ずこの曲がOAされるが、2007年にはOAされなかった。尚、冒頭部分は、2008年1月6日放送の『山下達郎のJACCS CARDサンデーソングブック』(新春放談)で、大瀧自身がドアの所と、カレンダーの所、ゴミ箱の所にそれぞれマイクを置き、録音をスタートさせ、一度外に出てからドアを開け入り、スリッパの音を高くさせながらカレンダーの所で一枚破ってゴミ箱に捨てて、振り返って「みなさん」と言う順番で録音していったと明かした。また、歌詞の一部に自身も所属していたはっぴいえんどの「春よこい」の一部が使われている。
- 二月 Blue Valentine's Day
- 三月 お花見メレンゲ
- シングル「Blue Valentine's Day」のB面としても発売されたが、異なるバージョン(シングルは別ミックスによりモノラル化)
- 四月 Baseball-Crazy
- 五月 五月雨
- オリジナルは自身のシングル「空飛ぶくじら」のB面である。81年ミックスでは雨音のSEが未収録である。
- 六月 青空のように
- 当時シリア・ポールの「夢で逢えたら」を手がけた関係で、それの男性バージョンをということで製作された。コード進行などはほぼ夢で逢えたらを踏襲している。シングルとアルバムではバージョンが異なる。コーラス&ストリングスアレンジを手掛けた山下達郎は、コーダで自身の裏声がハッキリ聞こえる為、シングルバージョンが好きだと言っている。このアルバムバージョンは、大滝曰く「失敗ミックスではない」と言う。
- 大滝が「新春放談」で明かしたシングルとの違い。
-
- ボーカルの音量を下げて、オケを前面に押し出した。
- 音の配置を左右で分けた。(洋楽のオールディーズで見られる左からボーカル、右からコーラスが聞こえると言う左右で別の音を聞かせるミックスの手法)
- シングルでは、エコーが掛かり、分かりづらかったオケの素材を見せる為、ノーエコーにした。
-
- また、ボーカルは、シングルと同じで歌い直してはいない事や山下達郎のコーラスの裏声が前面に出ていたらコミックソングの様になる為、抑えめにミックスしたとも語っている。
- 当時シリア・ポールの「夢で逢えたら」を手がけた関係で、それの男性バージョンをということで製作された。コード進行などはほぼ夢で逢えたらを踏襲している。シングルとアルバムではバージョンが異なる。コーラス&ストリングスアレンジを手掛けた山下達郎は、コーダで自身の裏声がハッキリ聞こえる為、シングルバージョンが好きだと言っている。このアルバムバージョンは、大滝曰く「失敗ミックスではない」と言う。
[編集] B面
- 七月 泳げカナヅチ君
- 八月 真夏の昼の夢
- 九月 名月赤坂マンション
- この歌の内容は、「ザ・ナイアガラエンタープライズ」が解散した事実を元に作られている。
- 十月 座 読書
- 十一月 想い出は霧の中
- 十二月 クリスマス音頭~お正月
[編集] 30th Anniversary Edition
- オリジナルマスター(ただ、オリジナルLPで福生スタジオのミキサーの出力端子の接続を左右逆にしていたためL-Rが逆にミックスされて発表していたものをリマスター時にスタジオのスピーカーから流れていた大滝がリリースる事にしていた本来のL-Rに戻してある。)と81年のリミックスマスターを1枚に収めた。ただ、81年版の「クリスマス音頭」は、そのまま収録するとCD1枚の収録時間の限界を超えてしまう為、1分50秒のスペシャル短縮版で収められている(総収録時間は78分05秒)。この為、「青空のように」、「お花見メレンゲ」、「Blue Valentine's Day」のシングルバージョンはまたもCD化されなかった。ファンには「シングルバージョンが漸くCD化される」と期待していた者もいたであろうが、CD化は叶わなかった。
<<78年(実際は77年発売)オリジナル>>
1.一月 Rock'n'Roll お年玉
2.二月 Blue Valentine's Day
3.三月 お花見メレンゲ
4.四月 Baseball-Crazy
5.五月 五月雨
6.六月 青空のように
7.七月 泳げカナヅチ君
8.八月 真夏の昼の夢
9.九月 名月赤坂マンション
10.十月 座 読書
11.十一月 想い出は霧の中
12.十二月 クリスマス音頭~13.お正月
<<81年リミックス>>
14.一月 Rock'n'Roll お年玉
15.二月 Blue Valentine's Day
16.三月 お花見メレンゲ
17.四月 Baseball-Crazy
18.五月 五月雨
19.六月 青空のように
20.七月 泳げカナヅチ君
21.八月 真夏の昼の夢
22.九月 名月赤坂マンション
23.十月 座 読書
24.十一月 想い出は霧の中
25.十二月 クリスマス音頭(スペシャル短縮版)
この「NIAGARA CALENDAR '78」は、アルバムに関連した書きかけ項目です。加筆、訂正などして下さる協力者を求めています。(P:音楽/PJアルバム) |