Landreaall
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
 |
| ウィキポータル |
| 漫画作品 |
| 日本の漫画作品 |
| 漫画家 |
| 日本の漫画家 |
| 漫画原作者 |
| 漫画雑誌 |
| カテゴリ |
| 漫画作品 |
| 漫画 - 漫画家 |
| プロジェクト |
| 漫画作品 - 漫画家 |
『Landreaall』（ランドリオール）は、おがきちか原作のファンタジー漫画。現在『コミックZERO-SUM』にて連載中。単行本は2007年11月現在11巻まで発売されている。
注意：以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
目次 |
[編集] あらすじ
アトルニア王国の西端にある開拓地エカリープ。その丘には、火竜を封じるために自らも囚われた洞詠士マリオンの宿る樹があった。DXはマリオンに恋をし、彼女を救い出そうと竜退治を決意する。
[編集] 学園編
マリオンとの一件に決着がついたあとの物語。世界の大きさを意識し始めたDXは、王都にある通称「アカデミー」こと王立学院高等部に編入する。イオンもついでとばかりに入学し、お供の六甲も護衛役（準奨学生扱い）で学園へ。ところが彼らの父は「革命の英雄」と呼ばれ、王都では信奉者も少なくない（当人は全くもって迷惑だと思っているらしく、普段より気のいい田舎開拓地領主の立場に満足している）人物である上、自身は火竜退治という武勲を持ち、上位王位継承候補者であるDXは当人の思惑は余所に学校内で騒動の発端に…。
更に友人らを交えて、出会いや友情が物語りや冒険の枠を広げる。
[編集] 登場人物
声優はドラマCD。
- DX・ルッカフォート
- 声 - 鈴村健一
- 主人公。本当の名前（聖名）はディクスン・ノクト・ルッカフォート。第四位王位継承候補者であるが、当人は地位も名誉も関心が無い。武勲に秀で人徳も厚い革命の英雄リゲイン・ルッカフォート将軍と凄腕で双剣使いの女傭兵ファレルの間に生まれた息子（長男）。父親譲りの金髪にすみれ色の瞳で完全に母親似の顔立ち。一見ぼんやりとしているが、格闘技でも剣術でも母親とニンジャの頭に薫陶を受けたため、並みの盗賊など軽くあしらえるほどに腕が立つ。火竜との戦いの際に右腕に「竜創」を受ける。自覚は無いがかなりのシスコンで、イオンを傷つけるものには容赦がない。決心した際の行動力はかなりのものだが、興味がないことにはとことん関わらないなどしており、加えて価値観が独特であることから周囲には変人で通っている。とっつき難いが裏表や他意の無い性格であるため、周囲には自然と人が集まる。幼いころから、エカリープの樹に宿るマリオンに想いを寄せていた。
- イオン・ルッカフォート
- 声 - 榎本温子
- DXの妹。お転婆で、明るくまっすぐな性格。学園にも多くの友人がいる。DXには及ばないものの、格闘技に関してはかなりの実力者で、棒術が得意。身軽で徑（一種の功夫）の才能もあるが、建物の壁をよじ登り3階の窓に顔を出すなど、あまりの快活さに「お猿」と周囲に評されている。当人曰く「無垢ではなく無知」とのことで、マナーや作法は大の苦手な「花より団子」という性格だったが、学園編でカイルに思いを寄せていた。ただ姦計に利用されたカイルが自らを恥じて身を引いてしまったため、振られてしまった。
- 普段はお洒落などしないが、飾らない性格と磨くと光る原石のような容姿であるため、思いを寄せる者も一人や二人ではない。
- 六甲
- 声 - 津田健次郎
- DXとイオンの護衛役のニンジャ。幼い頃からふたりとともに育った。普段は「転气」という術を使い、人目につかないようにしている。DXに忠実に仕えており、DXの命令には基本的に従う。ただDXやイオンとの関係は、命を救われたからという恩義以外にも、人として対等に接してくれることへの感謝や、ニンジャとしての使命感が入り混じった複雑なものである。ちなみに暗器などの扱いに優れるが、武術に関してはDXたちも彼に遜色の無いほどに鍛錬を積んでしまったため、護衛としての立場は「守る側と守られる側」という単純なものではない。
- ニンジャとしてのアイデンティティのため主に仕えようとするが、当のDXは立場や主従関係を好まず振り回してばかりで、イオンに対しては「（命に替えても）守るべき存在」とみなしているが、こちらも兄同様に主従関係を好まないことから振り回してばかり…と、気苦労も絶えない様子。
- マリオン
- 洞詠士（フースルー）。唱を求めて放浪の旅をしていたが、自らを犠牲として火竜を封印した。その後はエカリープの樹に魂を宿らせていた。過去の事件が原因で視力はほとんど無いが、周囲を感じ取る力に優れ、その力によって唱を紡ぎ出す能力がある。DXらの父親であるリゲインは彼女に対して少なからぬ負い目があったことが作中語られている。
- アニューラス・バラライカ
- 声 - 本田貴子
- 通称・アン。DXの玉階（王の選定役・候補者に一人ずつ就く）で、DXのことを追っかけまわしていた。バラライカ家の家宝「聖鈴」を使い、猫型のモンスターを召喚し使役する。しっかり者で気が強く、また並外れた行動力や人脈を持つ。ちなみにDXはアンのことをお見合いの相手だと勘違いしていた。レイ･サークとは腐れ縁の友人。作品中で性別は言及されていない。（ドラマCD2の初回限定付録ブックレットには「公式性別不明」と書かれている。）別名「バラライカ家の問題児」で、DXに王として相応しい資質を見出している。イオンに対しては、妹分のようにかわいがっている。
[編集] 学園編
- 竜胆濤（りんどう とう）
- 声 - 平川大輔
- 通称・リド。DXのルームメイト。ウルファネアからの留学生で、室内はウルファネア調にしたのも彼の趣味である。穏やかな性格で、模範的な優等生である。DXの突拍子も無い行動にいつも驚かされている。兄が一人いるが、竜胆の存在そのものが御家騒動の発端になりかねないらしく、互いに複雑な思いがあるようである。ウルファネア式の剣術に秀で、おそらくは居合の達人並み。次男坊気質で聞き分けが良過ぎるところもあり、普段にこやかな表情で自制心が非常に強い。幼い頃、跡継ぎ問題を避けるために母親が女装をさせていた。
- フィリップ・グレイ
- 声 - 鈴木千尋
- 通称・フィル。外周（フリンジ）出身の元不良で奨学生。口が悪く、よくスラングを使う。護衛兵志望で、ナイフ投げが得意なほか、育ちの悪さもあって手癖も悪く、イカサマやスリも得意。ティティとは中等部以来の友人であるが、表向きはティティの立場を慮って、やや引いた態度で接している。イオンに好意を寄せているが、本人には全く気づいてもらえず、専ら彼の母お手製のクッキーをねだられている。かつては貴族に対して斜に構えて接すると事があったが、最近は将軍と傭兵の子供で身分の違いなど歯牙にも掛けず付き合おうとするDXに振り回され「拗ねてるひまも無い」らしい。
- ライナス・カディス
- 声 - 諏訪部順一
- 王国屈指の貿易商の息子。商才に秀でていてルーディーと組んで学内外でも学生やその人脈相手の商売をし、いずれは自らの手で事業を起こすつもりの様子。竜創のあるDXの右腕が大変な価値を持つことから欲しがっている。家の発展のため、円卓候補であるDXに商売の契約書を書かせようとしたり、その妹であるイオンに対してはプロポーズや高級チョコレートで餌付け（?）をしている。
- 長男気質で裏表が無い性格と、どうもその辺りでDXに対して同族嫌悪に近い感情を抱いているが、良きライバルのような存在でもある。
- ルーディー・サレー
- 声 - 杉田智和
- ライナスのいとこ。才能ある宝飾デザイナーの卵で、特殊な石の力を引き出す天恵がある。容姿端麗で女の子受けが良くてマメな性格から、街を歩けば彼の知り合い（全て女性）がいたるところにいる。他人とはことを荒立てずうまくやっていく八方美人な性格ながら、DXだけは嫌っているそぶりを見せていた。実はDXとは幼馴染で、DXは昔の彼のことを女の子と勘違いしプロポーズまでしていたことで一騒動の発端にもなった。
- 細工師としての腕は家系に違わず天才の域に達している。
- ティ・ティ(TT)・トリッドリット
- 声 - 阪口大助
- 高位貴族で第15位王位継承候補者。トリクシーという双子の妹がいる。トリクシーとのテレパシーの天恵を持つ。その力を保つため、太った体型を維持しているが、時々は見合いのためや社交のために急速ダイエットしているらしい。性格は温厚かつ常識的で貴族におけるしきたりにも明るい。アンに対して政治的パワーゲームを挑むなど野心的なところもないではないが、基本的に友人思いである。
- 自ら「デブキャラ」とまでいっているが、小さい頃から剣術を習っているため、騎士作法としての剣術は教えるのも上手だという。
- カイル・タリーズ
- 声 - 高橋広樹
- アカデミーの優秀な騎士候補生。女子にすごくモテる。マクディに利用されてイオンに近づいていたが、それをDXに知られ落とし前をつけられた。悪い人ではないが姦計には弱く、騙され易い性格である。勇敢かつ騎士道精神の持ち主で、加えてマナー面でも洗練されている。騎士としての剣術にも優れるが、あくまでも作法に則った試合に限ってのことで、予想外の相手には対応できない面も。
- マクディ・エンドゴーシュ
- 貴族の息子。嫌味な性格でフィルやDXによく突っかかっている。友人2人といつも行動を共にしている。ライナス曰く「エンドゴーシュの三バカ」とのこと。家の権力と自分の権力の区別がついていないため、プライドが高く尊大な態度に出るが思慮が足りず、姑息な手段を弄するも「人を呪わば穴二つ」で、自分だけ落とし穴に落ちているような有様である。
- ハル・スレイトン
- 声 - 羽多野渉
- 男子寮の監督生。暑苦しい黒ブチ眼鏡で規律に厳しく、秀才だが堅物である。婚約者がいる。ただユーモアを解さない訳でもなく、適度に羽目を外すのはどうやら好きらしい。霊感がある。
- ソニア・モントーレ
- 声 - 玉川紗己子
- イオンのルームメイト。生粋のお嬢様で友情には篤い。明朗快活で素直なイオンに夢中で、アンとイオンをめぐり火花を散らすこともしばしば。
- チルダ･マディール
- 声 - 小松里歌
- イオンのルームメイト。才女で眼鏡をかけている。色々と事情通で、誰とでも良い友達であろうとする。
- トリクシー･トリッドリット
- ティ・ティの双子の妹。女子寮の監督生。テレパシーを通じて兄の感情や言いたいことがわかる。少々口うるさいが面倒見の良い性格である。兄同様、テレパシーのために太っていることを求められているため、非常に安定性の良い体型だが、こちらも社交的な場では必要に応じて急速ダイエットをしているらしい。
- 五十四（いつよ）
- 声 - 本多知恵子
- リドの護衛役であるニンジャ。小柄な体型であるが実は24歳。胸が大きく年頃の男子学生には驚嘆の的になっている。本来の呼び名は「五の十四」で名前は持たない。感情が顔に出やすく気分屋で、リドに対しては「様」付けはするものの姉のような態度で接し、その延長で何を仕出かすか予想の付き難い同室かつ学友であるDXの行動にも目を光らせている。
- レイ・サーク
- 声 - 大川透
- アカデミーの研究生で男子寮の相談役。軽薄な口調を好み掴みどころのない性格だが、なにやら腹心があるらしく、思わせぶりな態度を取る。DXとリドの部屋の真上の部屋に住んでいる。本の虫で、時々自らが積み上げた本の雪崩の下敷きになっている。趣味は「悩みの無い者に悩みの種をくれて回ること」である様子で、誰とも広く薄く上手に付き合っているリドが唯一「苦手だ」とこぼす人物である。
[編集] ドラマCD
- Landreaall 2006年3月24日発売
- 学園編のオリジナルストーリー。
- 休暇にティ・ティの別荘に遊びに行く事になったDXたち。しかし、レイのせいで呪いを解くための宝探しをするはめになる。
- Landreaall-2 アカデミー七不思議 2006年12月22日発売
- 同じく学園編のオリジナルストーリー。キャストとして新たにカイル・タリーズ（声：高橋広樹）が加わる。
- DXの偽者が現れた?!正体を探るため、DXたちは学園七不思議を調べ始める。
- Landreaall-3 アカデミー芸術祭 2008年1月25日発売
- 同じく学園編のオリジナルストーリー。
- 今回は芸術祭を舞台に大騒ぎ!
- 語り継がれている“将軍と女傭兵と歌姫の竜退治”と、“その息子の英雄譚”をDXらが演じることに！
[編集] 用語
Landreaall作中の造語や独特の扱われ方をしている用語に関して。
[編集] 地域・施設
- アトルニア王国と開拓地エカリープ
- アトルニア王国はほんの十数年前まで王制を布いていた封建制議会政治国家。文化的には中世-近代ヨーロッパの雰囲気を持つ。革命により戦争に明け暮れた王が失墜して王位は空席状態が続いているが、国内政治は貴族による議会制で円滑に復興が進んでいる。しかし革命に裏があるらしいことなども作中匂わされており、水面下では貴族間の策謀などといった陰の部分も…だが、「まだ未成年」の主人公らにとっては「よく判らないし、どうでもいいこと」っぽくもある。同国の西端にあるエカリープは元傭兵や退役軍人が中心となって興した地域で、元々は国外れでモンスターも頻繁に出て来るような地域で、いまだ周辺地域には山賊も出没する。パティウス公国やバチカン公国などの国境も近いこともあり他国からの流入者もある模様で、六甲やその師父もそういった流入者であるらしい。
- バチカン公国
- 実在のバチカン市国とは無関係。文化的にはやや中華系っぽい。宗国を持つ属国の立場にあり、宗国王家の姫であるウールンが国主を務める。竜を奉る宗教があり、宗国の主宗教に於ける象徴的立場にあり庇護を受けるなど、実在のバチカンに似た地位である。火竜退治に際してDXが訪問し、竜から一振りの剣を譲り受けた。
- ウルファネア
- アトルニア王国西方に位置する国家で、東洋的な文化を持つ。竜胆の出身国で、龍脈が大地を統べているらしい。学園編における竜胆とDXの相部屋は竜胆の個人的趣味でウルファネア調インテリアだが、畳や屏風・書など日本的な雰囲気も見出せ、また権力者の下にニンジャが付くなどもしている。五十四（いつよ）が六甲の名を聞いて所属を怪しむ描写などから、ニンジャのシステムに縁深い地域であることも伺われる。
- クレッサール
- 古代から伝わる呪術と独特の風習を持つ地域で、統合された政治システムを持つ国家かどうかは不明。「魂の緒」（エコーズ）と呼ばれる呪術師の呪いを中継する同地域出身の少女などが登場している。過去に国王の怒りを買って国外逃亡したカディス家が一頃逗留した地域でもあるらしく、アトルニア国王の権力がほとんど及ばなかったこともしのばれる。
[編集] 役職・地位・称号など
- 片翼の天馬
- 第5位内の王位継承権を持つものが装着できる印（紋章?）。天馬はアトルニア王家の象徴とされている。
- 玉階
- アトルニアの王を決定する会議「円卓」のメンバー。王を決定する方法も円卓により決められる。玉階は議会によって決められる。全12人。各々が継承候補者の中から1人を王に推挙し、選出した候補者が王になった場合は生涯運命を共にする関係となる。候補者は玉階に選ばれたら拒否権はない（法律で決まっている）。
[編集] 能力・その他
- 天恵
- いわゆる「天から授かった才能」だが、専ら特殊な能力について用いられる。イオンは格闘における空中戦闘において特殊な才能があるらしいほか、ルーディーはジェムと呼ばれる秘宝からその力を最大限に引き出すことができ、ティティは双子の妹とのテレパシー能力を持つなど、人様々。
- ジェム
- 作中世界では、特殊能力を持つ石のことをジェム（宝玉とも）と呼ぶが、どうやら鉱物に限らず生物的な結石の類も含まれる模様。様々なジェムが作中に登場しており、単なる照明として使われるものから痛み止め・治療・解呪・探知といったものが描かれている。中には装飾用の宝石としても使われるものがあり、イオンがルーディーから貰ったジェム付きアクセサリーは、静かな暗いところでほのかに光る性質がある。鉱泉と呼ばれる場所で結晶化するらしく、ここから定期的に採取される。小さい頃のライナスは、鉱泉を捜し歩くのが趣味だったとか。
- 竜創
- ドラゴンによって負わされた傷全般を指すが、厳密にはドラゴンの体組織が食い込んでいる状態。高い生命力を持つドラゴンの組織と当人の組織が混ざり合って治癒している。見た目はタトゥーのような感じになるものらしく一応無害だが、竜創のある部分の骨は非常に硬くなり、唯一ドラゴンの強固な表皮を貫き通す威力を持つ武器（ドラゴンスレイヤー）になることから、たいへんな希少価値を持つ。DXは火竜退治にて右腕に竜創を負い、これ目当ての盗賊に付け狙われているほか、ライナスには契約の機会をうかがわれている。ちなみにDXの竜創は病んで正気を失っていた火竜によってのもので、火竜が正気に戻り「自身のいる場所を生涯の半分を掛け災厄から守る」と誓約した関係で火竜の庇護の力も持つが、呪いに対しリフレクトや無効化が出来ない等の事から完全に無敵ではないと言える。そして竜創すべてがそういった力がある訳ではない可能性もある。
[編集] 関連項目
- ヒロイックサーガ（本作は「温い」ながらもファンタジー英雄譚の雰囲気も漂わせる）
 |
この項目「Landreaall」は、漫画に関する書きかけ項目です。加筆、訂正などをして下さる協力者を求めています（P:漫画/PJ漫画）。 項目が漫画家の場合には{{Manga-artist-stub}}を貼り付けてください。 |
