L.A.コンフィデンシャル
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L.A.コンフィデンシャル L.A.Confidential |
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監督 | カーティス・ハンソン |
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製作総指揮 | ダン・コルスラッド デヴィッド・L・ウォルパー |
製作 | カーティス・ハンソン アーノン・ミルチャン マイケル・ネイサンソン ブライアン・ヘルゲランド |
脚本 | (原作) ジェイムズ・エルロイ (脚色) カーティス・ハンソン ブライアン・ヘルゲランド |
出演者 | ラッセル・クロウ ガイ・ピアース ケヴィン・スペイシー ジェームズ・クロムウェル キム・ベイシンガー デヴィッド・ストラザーン |
音楽 | ジェリー・ゴールドスミス |
撮影 | ダンテ・スピノッティ |
編集 | ピーター・ホーネス |
配給 | ワーナー・ブラザーズ 日本ヘラルド映画 |
公開 | 1997年9月19日 1998年7月 |
上映時間 | 138分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
興行収入 | 6400万$ 6100万$(米国外) 1億2600万$(全世界) |
次作 | ホワイト・ジャズ |
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『L.A.コンフィデンシャル』(L.A.Confidential)は、1997年公開のアメリカ映画。製作会社はワーナー・ブラザーズ。1990年に発刊されたジェイムズ・エルロイの『L.A.四部作』の第2部である同名小説を原作として、カーティス・ハンソンが監督・製作・脚色を兼任。
目次 |
[編集] 概要
1953年のロサンゼルスで、刑事を含む6人が殺される事件が発生した。その事件をL.A.P.D.の3人の警官が捜査に乗り出すが…。 一癖も二癖もある刑事を演じたラッセル・クロウ、ガイ・ピアースの出世作となった作品。
[編集] キャッチコピー
一人の女、ひとつの真実 --男たち、野獣の輝き。 世界を手に入れた男。愛を手に入れた男。 美しい女性から、凜々しい女性に変わった女。 だれにも“秘密”はある。男でも、女でも、組織さえも…… この事件を話さずにはいられない。
かつてこれほどまでに、全米マスコミを魅了した映画があっただろうか!
[編集] スタッフ
- 監督/脚本/製作:カーティス・ハンソン
- 製作総指揮:ダン・コルスラッド/デヴィッド・L・ウォルパー
- 製作:アーノン・ミルチャン/マイケル・ネイサンソン
- 原作:ジェイムズ・エルロイ『L.A.コンフィデンシャル』
- 脚色/共同製作:ブライアン・ヘルゲランド
- 撮影:ダンテ・スピノッティ/ジム・ミューロー(カメラ・オペレーター)
- 編集:ピーター・ホーネス
- 音楽:ジェリー・ゴールドスミス
- 美術:ジャニーン・オッペウェール
- スタント:リック・エイヴリー/ジミー・オルテガ/ジョーイ・ボックス/ボブ・ヘロン
[編集] キャスト
- バド・ホワイト(Wendell "Bud" White)・・・ラッセル・クロウ
- 幼いころにベッドの上で母親が父親に虐殺されるのを目の当たりにしその事件以来、女に暴力を振るう男を憎む。エドとは互いの正義の考えが違うためたびたび衝突する。リンに想いを寄せている。
- エド・エクスリー(Edmund Jennings "Ed" Exeley)・・・ガイ・ピアース
- 35歳で殉職したL.A.P.D.の伝説的な刑事の父を持ち目標にしている。首席で警察学校を卒業したエリート刑事。曲がったことを嫌い出世の為なら仲間の不正を告発するという強い正義感を見せている。
- ジャック・ヴィンセンス(Jack Vincennes)・・・ケヴィン・スペイシー
- ロス市警の活躍を描くTVのドラマ「名誉のバッヂ」でテクニカル・アドバイザーとして活躍しているが裏では記者のシドと手を組み逮捕劇をスクープさせ裏金を稼ぐ刑事らしくないことをしている。
- ダドリー・スミス(Dudley Liam Smith)・・・ジェームズ・クロムウェル
- バド・ジャック・エドらの上司。真実を吐くまで拷問をし卑劣な行動をする。
- リン・ブラッケン(Lynn Bracken)・・・キム・ベイシンガー
- 売春組織「白ユリの館」のヴェロニカ・レイクに似た娼婦。バドとはダウンタウンの「ナイト・アウル・カフェ」で起こった惨殺事件に関係があるとマークされるが1人の女として接してくれるバドに次第に気を惹かれた。
[編集] ストーリー
1950年代のロサンゼルスではマフィアの幹部の逮捕をきっかけに血みどろの抗争が繰り広げられていた。ある日、街のモーテルで客が皆殺しにされる猟奇殺人事件がおきる。被害者の一人は刑事だった。相棒だったバド(ラッセル・クロウ )は新入りのエド(ガイ・ピアース )、ジャック(ケビン・スペイシー)と共に事件の捜査に当たる。やがて犯人と見られる三人組はエドに射殺され、事件は解決したかに見えたが・・・。
[編集] 受賞/ノミネート
第64回ニューヨーク映画批評家協会賞ならびに第23回ロサンゼルス映画批評家協会賞で作品賞を受賞。第70回アカデミー賞においても9部門にノミネートされ、作品賞の最有力候補と目されていたが、同年末に公開された『タイタニック』が史上最多タイ記録となる11部門を受賞し、本作の受賞は助演女優賞と脚色賞の2部門に止まった。
[編集] 一覧
- 第70回アカデミー賞
- 受賞・・・助演女優賞/脚色賞
- ノミネート・・・作品賞/監督賞/撮影賞/音楽賞/美術賞/音響賞/編集賞
- 第55回ゴールデングローブ賞
- 受賞・・・助演女優賞
- ノミネート・・・ドラマ部門作品賞/監督賞/脚本賞/音楽賞
- 第51回英国アカデミー賞
- 受賞・・・編集賞/音響賞
- ノミネート・・・作品賞/監督賞/主演男優賞(ケヴィン・スペイシー)/主演女優賞/脚色賞/作曲賞/撮影賞
- 第32回全米映画批評家協会賞
- 作品賞/監督賞/脚本賞
- 第64回ニューヨーク映画批評家協会賞
- 作品賞/監督賞/脚本賞
- 第23回ロサンゼルス映画批評家協会賞
- 作品賞/監督賞/脚本賞/撮影賞
- 第3回放送映画批評家協会賞
- 作品賞/脚色賞
- その他
- 第41回 ブルーリボン賞 外国作品賞
- 第72回 キネマ旬報ベスト・テン 委員選出外国語映画部門第1位/読者選出外国語映画部門第1位
- 第22回 日本アカデミー賞 外国作品賞
[編集] 原作と映画の違い
- ナイト・アウルの虐殺で、黒人たちが乗っていた車は栗色で48年型から50年型のマーキュリークーペと言っているが、原作では紫のマーキュリークーペ。
- 映画では35歳で殉職した刑事の父を持つエドだが原作では殉職していたのはエドの兄である。
[編集] その他
- J・エルロイの『L.A.四部作』は「暗黒のL.A.」シリーズともいわれ、実際に起こったブラック・ダリア事件に始まる第1部『ブラック・ダリア』、そして第2部『L.A.コンフィデンシャル』、第3部『ビッグ・ノーウェア』、第4部『ホワイト・ジャズ』によって構成される。日本での発刊は文藝春秋社(文春文庫)。・・・ジェイムズ・エルロイの項参照。
- 2005年、第一部『ブラック・ダリア』映画化。ブライアン・デ・パルマ監督。
- 2006年、同じくエルロイの『L.A.四部作』最終章である『ホワイト・ジャズ』の映画化が決定。監督はジョー・カーナハンで、ジョージ・クルーニーが主演と製作を兼任。