e-4WD
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e-4WD(イーヨンダブリュディー)とは、日立が開発したモーターアシスト式四輪駆動システム。最初に搭載された車種は日産・マーチである。
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[編集] 概要
主な構成ユニットは三つ。
車体後部の後輪駆動ユニットのモーターで後輪を駆動するため、通常の4WD車で存在する車体下部のプロペラシャフトが不要になり、その分、室内のスペースを広くとることができ、また、先に述べたプロペラシャフト等の駆動部分がない分、普通の4WD車よりも軽量化も可能のため燃費向上ができる。
トヨタやホンダのハイブリッドカーと違い、整備するのに電気の資格もいらないため、そういった面でもユーザーとしてのメリットは大きい。
ただし、ハイブリッドカーの一種ではあるがモーターで駆動させる時間はごく短く、条件も限られるため、本格的な悪路走破性を期待するものではないが、凍結路面や雪道での安定走行を可能にしている。従来の4WDに比べて燃費を5%程度向上させている。またモーターがトランクルームに搭載されるため、トランクルームがe-4WDを搭載していないタイプよりも狭くなる(例えばデミオでは、スペアタイヤの載るトランク下のスペースにモーターが入っているため、スペアタイヤ分トランクが狭くなっている)。従来の4WDと違って、後輪に駆動力を伝達するプロペラシャフトをフロア下に通す必要がないので、室内を広くすることが出来るメリットがある。
フルタイム4WDとは異なり、約30km/h以上になると自動的に2WDに切り替わるシステムであるため、低速時のみの4WD機構である。 当初は日産に供給されていたが、後にマツダにも供給された。
モーターは、出力の大きい日立製作所社製の全自動洗濯機用のものが流用された。