鹿屋バイパス
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鹿屋バイパス(かのやバイパス)は、 鹿児島県肝付町(旧高山町)から同県鹿屋市に至る全長約11kmのバイパス道路である。国道220号が通る。1992年3月25日に暫定2車線で全通した。
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[編集] 沿革
鹿屋市街地の交通渋滞対策として1973年度に基礎調査を開始。1980年5月から工事を開始し、1992年に全線開通した。起点の肝付町富山から鹿屋市郷之原町までを第1期、鹿屋市郷之原町から終点の鹿屋市白水町までを第2期として工事を進めた。
全通後ロードサイド店舗が多数立地するようになり、交通量も大隅半島で最も多くなったことから、2001年から2003年度にかけて鹿屋市大浦町(上谷口交差点付近)以西と鹿屋大橋・弥生橋を除いて4車線化された。2007年現在では鹿屋大橋・弥生橋の4車線化工事が実施されており、2009年までに4車線化される予定[1]。開通直後の1993年には新たな商圏が誕生することが予想されていた[2]。
工事中に鹿屋市王子町(ベスト電器鹿屋本店付近)で弥生時代の竪穴式住居などが発見され、1980年度から1984年度にかけて発掘調査と「王子遺跡資料館」への移転作業が実施された。
- 1980年5月19日 - 一部区間を着工。
- 1982年4月 - 一部区間(札元)の800mを供用開始。
- 1986年4月5日 - 一部区間(札元 - 大浦間)の2,260mを供用開始。
- 1988年4月2日 - 一部区間(起点 - 札元269交差点間)の2,765mを供用開始。
- 1989年12月16日 - 郷之原トンネルが貫通。
- 1990年1月18日 - 一部区間(大浦 - 郷之原間)の2,935mを供用開始(第1期区間の8.76kmが全通)。
- 1992年3月25日 - 暫定2車線で全線開通(第2期区間の1,870mが全通)。
- 2001年5月 - 札元地区(県道550号交点 - 弥生橋間の2.29km)と大浦地区(鹿屋大橋 - 上谷口交差点間の1.86km)の4車線化工事を開始。
- 2001年12月27日 - 札元・大浦地区を4車線化。
- 2003年度 起点 - 県道550号交点を4車線化。
[編集] 概要
- 延長 - 10.63km
- 幅員 - 25m
- レーン - 4車線
- 起点 - 鹿児島県肝属郡肝付町富山笠之原 (笠野交差点)
- 終点 - 鹿児島県鹿屋市白水町一里山 (鹿屋市一里山交差点)
- 最高所 - 海抜120m (鹿屋市白水町)
- 最低所 - 海抜58m (肝属町富山)
- 交通量 - 19,534台/日 (鹿屋市王子町)
[編集] 構造物
- 弥生橋(82m)
- 鹿屋大橋(543m)
- 大浦橋(67m)
- 郷之原トンネル(660m)
- 一里山橋(188m)
肝属川や国道504号をまたぐ鹿屋大橋はディビダーグ工法で設計されている。渡り初めには約1,500人が参加した。
郷之原トンネルは1988年度から工事を進め、1989年12月16日に貫通。1992年3月25日に開通した。幅員は10.7m、高さは6.7m、総工費は16億4,000万円。
[編集] 接続道路
- 国道220号(肝付町富山)
- 鹿児島県道68号鹿屋吾平佐多線(肝付町富山)
- 鹿児島県道543号大隅高山停車場線 (肝付町富山)
- 串良鹿屋道路(鹿屋市笠之原町)
- 国道269号(鹿屋市札元2丁目)
- 鹿児島県道553号下高隈川東線(鹿屋市札元2丁目)
- 鹿児島県道550号鹿屋環状線(鹿屋市郷之原町)
- 古江バイパス(鹿屋市白水町)
[編集] ロードサイド店舗
- マツダ
- プリモ店
- マツダレンタカー
- 三菱自動車工業
- 佐川急便
- ユニクロ
- ヤマダ電機
- 大和ハウス工業
- ヨネザワ
- コープかごしま
- メガネスーパー
- オートバックスセブン
- ケーズデンキ
- ジョイフル
- すかいらーく
- ミサワホーム
- 宮脇書店
- セガ
- 大創産業
- ニシムタ
- スズキ
- ローソン
- モスバーガー
- ファミリーマート
[編集] 脚注
- ^ 南九州新聞の記事バックナンバー
- ^ 『鹿屋市史 下巻』680頁より。
[編集] 参考文献
- 鹿屋市史編さん委員会・編 『鹿屋市史 下巻(改訂版)』 鹿屋市、1995年3月、679、680頁。
- 『広報かのや』 鹿屋市(初代)、2001年4月号・2002年1月号。
[編集] 外部リンク
- 地方部の道路整備による地域医療の改善(道路整備効果事例) - 国土交通省九州地方整備局
- 鹿屋バイパスの整備効果PDF - 大隅河川交通事務所