魔界戦記ディスガイア3
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ジャンル | シミュレーションRPG |
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対応機種 | プレイステーション3 |
開発元 | 日本一ソフトウェア |
発売元 | 日本一ソフトウェア |
人数 | 1人 |
メディア | BD-ROM |
発売日 | 2008年1月31日 |
価格 | 7,140円(通常版・税込)、9,240円(初回限定版・税込) |
対象年齢 | CERO:A |
『魔界戦記ディスガイア3』(まかいせんきディスガイアスリー)は、プレイステーション3用のシミュレーションRPGソフト。日本一ソフトウェア初のPS3専用ソフトであり、やり込み要素の豊富なゲームとして知られる魔界戦記ディスガイアシリーズの第3作目。
目次 |
[編集] 概要
魔界の学校を舞台に魔王の息子「マオ」が父である魔王を倒すために学園一の不良娘のラズベリルや、自称勇者のアルマースたちと奮闘する。
オブジェクト投げや連携投げ、タワー状態になった味方を登るなど今までに無いシステムが搭載されている。連携攻撃、コンボ攻撃、魔法攻撃、タワー攻撃といった前作で好評だったシステムを継承しつつ「魔ビリティーシステム」「魔チェンジシステム」などの新システムが搭載されている。
キャラクターデザインはシリーズでおなじみの原田たけひと。ゲストイラストレーターとしてへかとん、石川ヒデキ、友永芽吹。
音楽はシリーズでおなじみの佐藤天平。
初回限定版にはサウンドトラックCD2枚組、設定資料集が付属する。通常版も同時発売。
[編集] 作品のテーマ
作中では舞台が魔界ということで善悪の概念が逆転しており、登場人物の価値観や考え方、台詞などにそれらを見ることができる。ストーリーも善悪の概念の逆転を中心として進んでおり、魔界一の優等生でありながら勇者となった主人公マオが元自称勇者の子分アルマースなどとともに様々な出来事を経験していく。
[編集] 登場人物
- マオ
- 声:平田宏美
- 本作の主人公。邪悪指数180万の頭脳を誇る魔立邪悪学園ナンバーワンのエリート優等生。メガネをかけ、赤いガクランをマントのように羽織っている。父である学園の校長を倒すべく大嫌いな「勇者」になることを決意する。アルマースから「勇者」の称号を奪い「勇者」を自称するが、肩書きの影響か無意識に「いいこと」をしてしまうようになる。かなりのアニメオタクで改造オタクであり、ふとしたことですぐにハァハァと興奮してしまう。かつて超勇者に約束を破られた過去があり、そのせいで人間や勇者が嫌いになった。ラズベリルに連れられて(強引に)三日三晩ゴミ拾いや2リットルもの献血をしたことがある。
- ラズベリル
- 声:斎藤千和
- 本作のヒロインでありマオの幼馴染にして親が勝手に決めたライバル(ここまで、全て自己申告)で何かとつっかかってくる。趣味はボランティア、無遅刻無欠席、宿題を忘れたことがない……と、善悪が逆転した魔界では札付きの「不良娘」。このため凶師陣からはマークされているが、本人は不良であることに美意識を感じている。顔はかわいらしいがツノやシッポ、翼が生えており、どちらかといえばモンスター型のキャラクターらしい。とんでもない大喰らい。「勇者」を目指すというマオが自らの「学園一の不良」の地位を脅かすことに危機感を抱いており、「勇者」になることを思いとどまらせようとちょっかい(説得)をかけるようになる。
- アルマース
- 声:下野紘
- 超勇者にあこがれる「自称勇者」だが、実力がまるで伴っていない勇者オタクの青年。サファイアにも憧れており、勇者になろうとしている。白いガクランをベースにしたさわやかな服装をしている。魔王を倒すために魔界へとやってくるがマオに勇者の称号を奪われた挙句、家来にさせられてしまう。「悪魔の家来(悪魔見習い)」という称号によって徐々に考え方や行動が悪魔化していってしまう。上記の説明の様に自他共に認めるヘタレだが、勇者に見合うだけの志と思いやりを持ち、シリーズ中でも屈指の成長を遂げるもう一人の主人公と呼べる存在。
- じいや
- 声:窪田吾朗
- マオに仕えている紳士。予知能力でも持っているのかと思われるほどに用意周到。口癖は「こんなこともあろうかと……」。
- その正体は200年前に行方不明になった超勇者オーラム。200年前にマオの父親の魔王を倒し、自分が倒すべき悪がいなくなったことに絶望していたところを、マオのココロに眠る純粋な悪を見つけ、それを育てるべくじいやになりかわっていた。
- サファイア
- 声:長谷川明子
- 人間界のある王国のお姫様。瞳に星が浮かんでいる。可憐な外見とは対照的に、行動派、武闘派な内面を持つ。座右の銘は「先手必殺」「殺られる前に殺れ」。カワユイものが大好き。悲しいときに泣けないという欠点を持ち、心に暗い影を落としている。なりたいものは「地上最強の生物」。
- 折り鶴の明日禍
- 声:香坂夏希
- ラズベリルの子分。おっとりしていて、天然気味なお嬢様。怪我をさせた相手に千羽鶴を送るのが趣味。
- リリアンの狂子
- 声:荒井静香
- ラズベリルの子分。学園の伝説に詳しく、解説キャラの役割をこなす。リリアンによる手編みが趣味。
- チャンプル先生
- 声:桑原敬一
- 強火流混沌派厨房拳の達人で、熱い家庭科の凶師。料理とココロに付いて一家言持っている。いつも唐突に現れ、喝を入れては去っていくが、なんでも料理に例えて話すので意味不明なことが多い。アルマース曰く「師匠」。
- ビッグスター様
- 声:鈴木千尋
- 2号生の悪魔のくせに部下思いなカリスマリーダー。「様」まで含めて名前。
- 本編クリア後、後日談で何者かに名前の「ッ」を盗まれ、ビグスター様という情けない名前になってしまう。
- 極上のサルバトーレ
- 声:山田美穂
- 伝説の十紳士の一人。女ではあるが紳士。軍人ではないが軍人のような服装・言動をする。敵味方問わず無茶な命令ばかりするが、自分より強いものには敬意を表するらしい。マオたちと初めて戦ったときはまるで本気を出していなかった。
- プリニー仮面
- 伝説の十紳士の一人。人見知りの激しい性格で普段はプリニーの石像の下に引きこもっている。自称宇宙刑事。旧校舎をマイホームにするためにそこに住んでいた伝説のドラゴンを倒したりしているので、見た目や言動に反してかなりの実力者である。しかしレベルは他の十紳士の中で一番低い。
- ゴリラ丸
- 伝説の十紳士の一人。努力すればどんな不可能も可能にできるという信念を持つ熱血忍者。名前が変。ゲーム序盤からマオたちを監視していた。
- 伊集院
- 伝説の十紳士の一人。拳技を得意とする。転校してきたときクラスに誰もいなかったという悲しい過去を持つ。給食費を盗まれたという妄想を抱いている。
- ビヨンドX
- 伝説の十紳士の一人。必殺地獄人の異名を持ち、あらゆる変装によって人の目を欺いてきた。ただのコスプレ好きというウワサも……。
- ビッキー
- 伝説の十紳士の一人。筋肉道場を開き、日夜激しいトレーニングをしている。汗の臭いが大好き。
- 吾郎
- 伝説の十紳士の一人。アニマルキングの異名を持つが、魔物を食用としているため、魔物から嫌われている孤独な老人。
- ポリーヌ
- 伝説の十紳士の一人。家族と生き別れになったり大切な人たちがことごとく死んでいくという恐ろしい性質を持つ。とんでもなくマイペースで、よく人の話を聞かないことがある。
- ひろし
- 伝説の十紳士の一人。召喚王の異名を持つカードバトル大好き男。3体の魔神を生贄にただのプリニーを召喚してしまった。子供っぽく、かなりの負けず嫌い。
- さわやかさったん
- 伝説の十紳士の一人。名前に反しかなりの戦闘力を有する。実はかなり腹黒い。本性を表すと一人称がわしになるほど変貌する。にゃんだろう君という相棒を持つが、舞台裏では犬猿の仲。
- ニジレッド
- 声:丹沢晃之
- 伝説の魔王に大切な物を盗まれた者の一人。なぜか魔物型。友達が全くいない。
- アサギ
- 声:斎藤千和
- 伝説の魔王に大切な物を盗まれた者の一人。別のゲームの主人公と言い張っているが……。
- マローネ
- 声:水橋かおり
- 伝説の魔王に大切な物を盗まれた者の一人。『ファントム・ブレイブ』から参戦。清らかな心を盗まれており、かなりやさぐれている。記憶も失っており、前のことはほとんど覚えていない。
- アクターレ
- 声:檜山修之
- 伝説の魔王に大切な物を盗まれた者の一人。『魔界戦記ディスガイア2』から参戦。かつて辺境世界ヴェルダイムで活躍したダークヒーローで、性格は超前向き。
- ラハール
- 声:水橋かおり
- 伝説の魔王に大切な物を盗まれた者の一人。『魔界戦記ディスガイア』から参戦。日本一ソフトウェアの作品にはほぼ全て出演している魔王。登場する度に扱いがひどくなっていることに不満を抱いている。出番欲しさにエトナ・フロンと共に邪悪学園にやって来た。前作よりさらに強くなっており、レベルが1500にまで上がっていた。
- バール
- 声:水橋かおり
- マオ達から大切な物を盗んだ犯人。超魔王と呼ばれ全宇宙で恐れられていたがラハールに敗北、傷を癒すために邪悪学園に潜伏し力を蓄えていた。以前は全くしゃべらず姿も恐ろしかったが、今作では普通にしゃべっている。
[編集] 新システム
- ジオブロック
- 前作までで、特定の色のジオパネルにさまざまな特殊効果を付加した「ジオシンボル」が本作では立方体の「ジオブロック」に変化。前作までのようにジオパネルに特殊効果を付加する他に、ジオブロックを積み上げることで、特殊効果を重複させることが可能になった。また、同色のジオブロックを縦か横に2つ以上並べるとそのブロックが消滅して、上に乗っているキャラクターはダメージを受ける。消えたブロックを利用してパズルゲーム的な連鎖をさせることも可能。2つ以上同色のジオブロックがくっついている場合は持ち上げることができない。
- 魔チェンジシステム
- モンスタータイプのキャラクターと人間タイプのキャラクターが隣接している時に「魔チェンジ」コマンドを使うことで、モンスターが強力な武器に変身する。これによって各モンスター固有の特殊技や特殊能力が使用できるようになる。ただし、条件として「変化するモンスターと装備する人間が同じ委員会に所属している」必要がある。また原則として2ターンしか使用できない。さらに、これを使用したモンスタータイプキャラクターはその戦闘では復帰できない上、戦闘に参加できる人数が一人へってしまうので注意が必要。
- 魔ビリティー
- 個々のキャラクターには魔ビリティーと呼ばれる様々な能力がある。魔ビリティーは2つあり、一つは固定で動かせずにそのキャラに常時装備されていて、もう一つは付け替えることが出来、マナを使って購入する。付け変え可能な魔ビリティのみ学級界で他のキャラに覚えさせる事も出来る。
- 学級界
- 学級界係にキャラを所属させると拠点に出現するフウテンのプリさんを介して行くことの出来る場所。アイテム界に対し、こちらは学級界を主催したキャラのココロの中に入り、通常のレベルアップでは上げられない能力(ジャンプ力や投げ射程など)を上げたり、特殊技や魔ビリティーの継承などが出来る。ただし、キャラクターの素質によって利用できる回数が制限されている。また、10階にあるジオブロックを全て消すと隠し部屋へのゲートが出現し、主催キャラの所属している委員会の定員を増やしたり、低確率ながらディスガイア1、2の特殊技の一部を覚えさせることが出来る。
[編集] 職業
本作には100種類以上の職業があり、キャラクターを作成、育成することができる。ここでは初期状態で作成可能な職業を紹介する。
- ファイター
- HPや攻撃力、防御力の高い近接戦闘のプロ。得意武器は剣・槍・斧。
- レディファイター
- HPや攻撃力、防御力の高い近接戦闘のプロ。耐久力でややファイターに勝る。得意武器は剣・槍・弓。
- ドクロ
- 魔法使いの男の子。赤は火炎系、緑は風系、青は氷系の魔法を習得する。消費SPは大きいが威力が高い。得意武器は杖。
- 魔法使い
- 魔法使いの女の子。SPの効率がいい。得意武器は杖。
- ヘレティック
- 修行僧。得意武器は槍・杖。
- ヒーラー
- 回復魔法を使う僧侶。得意武器は弓・杖。
- 烈闘者
- 肉弾戦に長ける格闘家。得意武器は拳・槍。
- 風拳士
- 女の格闘家。得意武器は拳・剣。
- シーフ
- アイテムを盗む能力に長ける盗賊。得意武器は弓・銃。
[編集] バグ
このゲームにはストーリーが進められなくなる致命的なバグが存在する。その症状をゲーム内でクリアする事は不可能であり、現在のところ本社に問い合わせてセーブデータを治してもらうしか対処法が無い。それ以外にも魔ビリティーが消える、ゲームがフリーズするなどのバグも多々存在するため注意が必要である。
配布されている修正パッチを適用すると、進行不可能になるバグなど一部のバグが改善される。