高気圧
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高気圧(こうきあつ, anticyclone, high)とは、周囲より気圧の高い部分をいう。
一般に、高気圧は晴天をもたらす。
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[編集] 成因
[編集] 温暖高気圧
地表付近で温暖な空気を持つ高気圧を温暖高気圧という。相対的に軽い温暖な空気を持つにも関わらず気圧が高くなるのは対流圏界面が成層圏側に盛り上がってその部分に重い寒冷な空気があるためである。
[編集] 亜熱帯高気圧
大気の大循環により、北緯(南緯)30°付近にできる高気圧を亜熱帯高気圧という。
赤道地帯で上昇した空気は、ハドレー循環により緯度30°で下降する。この際、断熱圧縮により温度が上昇するため、温暖な高気圧となる。日本付近では、太平洋高気圧(小笠原高気圧)がこれに当たる。
[編集] 移動性高気圧
温帯低気圧の間を、低気圧とともに移動していく高気圧を移動性高気圧という。上空の偏西風波動に伴う下降気流によって生じるので断熱圧縮により温暖な高気圧となる。成因が温帯低気圧と対応するものであるため、温帯高気圧と呼ばれることもある。
日本でみられる移動性高気圧は、揚子江高気圧の一部が分離して移動しているものであるので、最初は寒冷であるが、移動中に上記の機構や温暖な海流によって暖められる。
[編集] ブロッキング高気圧
詳しくはブロッキング (気象)参照
偏西風の蛇行が激しくなると、蛇行が高緯度側へ張り出した部分(気圧の尾根)が切り離されて独立した渦となることがある。この部分は南からの暖気が入り込んでいる部分であるので温暖な高気圧となる。これが、ブロッキング高気圧、切離高気圧といった名で呼ばれる高気圧である。
ブロッキング高気圧の名は、この高気圧の存在によって温帯低気圧や移動性高気圧の通常の西から東への移動が滞るところから付けられた。ブロッキング高気圧は偏西風の流れから切り離されているため移動が遅く、特定の気圧配置を持続させる。そのため、渇水や大雨、異常高温・低温などの異常気象の原因となることがある。
[編集] 寒冷高気圧
下層が冷えて、地表面付近に寒冷な空気がたまり、密度が大きくなった空気の重さで高気圧になったものを寒冷高気圧という。気圧が高いのは地上付近のみで、上空では高気圧にはならない(背の低い高気圧)。背の高さは2km程度で、高層天気図においては、700hPaでは不明瞭になり、500hPaではほとんど見られなくなる。
大陸の放射冷却によって、冬のシベリア方面にできるシベリア高気圧が代表的なものである。
オホーツク海高気圧はチベット高原で分流された偏西風によってできる上層のブロッキング高気圧とオホーツク海の寒冷な海水による冷却でできる下層の寒冷高気圧の2つの性質を併せ持っている。
[編集] 雷雨性高気圧
大量の降雨がある雷雲の下に乾燥した空気があると、雨滴から蒸発が起こるために潜熱が吸収され気温が低下する。このように生じる一種の小規模な寒冷高気圧を雷雨性高気圧、またはメソハイと呼ぶ。