集合住宅
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集合住宅(しゅうごうじゅうたく)は、一つの建物の中に、複数の世帯が入居している住宅の形態。この古典的で最も知られた例は、ドイツのアウクスブルクに残る15世紀のフッゲライ(Fuggerei)といわれるタウンハウスである。豪商フッガー家が、慈善事業として寄付したもので、歴史的建造物としても有名である。19世紀のベルリンでは、ミーツカゼルネ(Mietskaserne, 賃貸集合住宅)と言う高層集合住宅が、ドイツ帝国政府主導の元で建設されている。世界初の公営の集合住宅はオーストリアのカール・マルクス・ホーフである。
韓国や香港、シンガポールなど、国土が狭く、人口密度の高い地域、あるいは各国の都市部で多く建てられている。
国勢調査では「共同住宅」の語が用いられる。これは、長屋、寮、病院などを除いたものを指す。
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[編集] 集合住宅を表す言葉
- アパートメント (apartment)
- 北米で集合住宅を意味する最も普通の語。各世帯の区画を指し、建物全体を指すには「apartment building」などと言う。
- アパート
- 「アパートメント」を略した日本独特の表現。規模の小さい賃貸物件に限って使う。
- フラット (flat)
- 平ら、つまり、各世帯が1つの階に限定されているもの。イギリスや英連邦諸国でアパートメントの代わりによく使われる語。各世帯の区画を指し、建物全体を指すには複数形にする。
- マンション (mansion)
- 英語で「大邸宅」。英語では、固有名詞として「~ Mansions」と名乗る集合住宅はあるが、一般名詞として集合住宅を意味することはない。
- コンドミニアム (condominium)
- 「共同管理」を意味するラテン語から。分譲形式のもの。
- メゾン (mainson)
- フランス語で「家」「建物」。集合住宅という意味は特にない。
- メゾネット (mesonette)
- フランス語で「小さなmaison」。1戸の住宅を区切って賃貸する。通常、各戸が複数階にまたがる。
[編集] 分類
[編集] 歴史的、著名な集合住宅
- 端島(軍艦島)(1916年(大正5年))
- 同潤会アパート
- ユニテ・ダビタシオン(1945年-1952年、フランス)
- 公団住宅
- 文化住宅
- 中銀カプセルタワービル(1972年)
- 六甲の集合住宅(1983年)