還暦
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還暦(かんれき)とは、干支(十干十二支)が一巡し、起算点となった年の干支にふたたび戻ること。従って、満60歳となる年の1月1日に還暦を迎える事になる。以後、その年は「今年、還暦を迎えた」の様に表現する。(還暦と)満60歳の誕生日とは無関係だが、還暦祝いは満60歳の誕生日を中心に行なわれることが多い。
なお、法律では満年齢は誕生日の前日にプラス1されるので、1月1日生まれの人の満60歳になる日は還暦の前年の12月31日となる。これではおかしいので、世間一般における満60歳となる年と考えれば、前記の説明で問題無い事になる。
また年齢の数え方は、昭和30年過ぎまで「数え(数え年)で何歳」と表現されていた。元々、数え年における元日は当然太陰太陽暦であるいわゆる旧暦の1月1日 (旧暦)であるが、昭和30年当時既に太陽暦であるグレゴリオ暦の元日で数え年で「1つ年を取る」事は完全に定着していたので、現在では還暦や古稀について太陰暦の事を意識する必要までは無いと言える。
通常は人間の年齢について言い、数え年61歳(≒満60歳)を指す。本卦還り(ほんけがえり)ともいう。
ま、120周年を大還暦(だいかんれき)、30周年を半還暦(はんかんれき)という。
[編集] 日本での還暦
日本における還暦の祝いでは、本人に赤色の衣服(頭巾やちゃんちゃんこなど)を贈る。かつては魔除けの意味で産着に赤色が使われていたため、再び生まれた時に帰るという意味でこの習慣がある。
また、還暦を機に現役を引退する例も多かった。企業においても、満60歳を定年とする所が多い。
[編集] 西洋での60年祭
西洋では、ダイヤモンドを60周年の祝いに贈ったり、60周年の象徴とする風習がある。結婚60周年はダイヤモンド婚式ともいい、殊にヴィクトリア女王の即位60周年は、ダイヤモンド・ジュビリーとして盛大に祝賀された。