藤原マキ
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藤原マキ(ふじわら まき1941年-1999年2月)は、元女優で絵本作家。本名は柘植真喜子(旧姓・藤原真喜子)で、漫画家つげ義春夫人。つげとの間に一男をもうける。
[編集] 生涯
- 1941年 大阪に生まれる。
- 1945年 島根県加茂町に疎開。高校生時代に帰郷。高校卒業後に女優を目指し、関西芸術座で演劇を学ぶ。その後、上京し演劇の世界に入る。唐十郎主宰のアングラ劇団・状況劇場などで活躍。「腰巻お仙」では、初代お仙役をまた、「由井正雪」の夜桜姐さん役など演じる。
- 1982年 3月に家族で群馬県湯宿温泉を訪ね、湯平温泉に宿泊。10月には、家族で甲府の昇仙峡や房総の大原、富浦などへ旅行。また、つげの「ピント商会」が不況のあおりで閉店。藤原は絵本画家を目指し『私の絵日記』を出版。
- 1983年 つげが『小説現代』に私生活を露わに記した『つげ義春日記』を連載したことで、夫婦間に亀裂が生じる。藤原マキの目には、その内容は多分に誇張されたものに映ったようである。
- 1991年 竹中直人監督、主演の映画『無能の人』(つげ義春原作)が制作されたのをきっかけに「つげブーム」が再来。同時につげの『貧困旅行記』の出版が重なり、つげは忙殺を極め多くのマスコミュニケーションの取材に追われる。長男の中学校卒業祝いを兼ねた奈良方面への5泊6日の旅行へ。柳生街道、新薬師寺、法隆寺、東大寺、長谷寺、室生寺などの有名寺院や名所旧跡を回る。さらに、伊賀上野の忍者屋敷や木曽の妻籠宿などを訪れる。
[編集] 著書
- 私の絵日記(1982年10月 北冬書房)
- 藤原マキ画集「駄菓子屋」(1994年6月 ワイズ出版)