聖神中央教会事件
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聖神中央教会事件(せいしんちゅうおうきょうかいじけん)とは、平成17年(2005年)に発覚した性犯罪である。キリスト教系新興宗教団体である聖神中央教会の主管牧師が起こした犯罪である。
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[編集] 聖神中央教会
事件の舞台となった聖神中央教会は、京都府を拠点とするプロテスタント系キリスト教会で、韓国籍の金 保(通名:永田 保(ながた たもつ)、通称:パウロ永田)によって創設された。1982年頃から布教活動を始め、1987年に宗教法人として認証された。
[編集] 事件の概要
金保は1988年に信者の娘を性的虐待したことが問題となり、一時韓国に逃亡していた前歴があり性的スキャンダルとは無縁の人物ではなかった。
今回の犯罪発覚の直接のきっかけとなったのは、金保に強姦された女児同士で交わされた電子メールを第三者が見たことであった。
内容は下記の通りである。
- 「イエス様の教えを友達に伝えたい。でも、もし友達が私と同じ目にあったらと、と思うと教会に連れて来ることはできない」
- 「主管牧師(注:金保)には従順であれ、と言われるけど、こんな行為にまで従順でなければならないのですか」
(2005年4月8日夕刊『読売新聞(大阪版)』より)
以降教会内で金保に対して疑問を持つ牧師がカルトカウンセラーのニューライフキリスト教会ジャン・ドーゲン牧師にカウンセリング受けていく中で徐々に金保の間違いが明らかにされそれは一部の牧師・教会内にも広まっていった。噂を聞いた女児の保護者は女児本人に確認し被害を認めた。これに激怒した保護者は直接金保のいる牧師室に押し掛け問いただし、事情の説明と謝罪を求めたが「事実無根であり子供達が嘘をついている」と語ったうえ、女児たちを教会を破壊する「悪魔」呼ばわりし当時の幹部・教会側は金保の言葉を信じ保護者・被害者の話を聞き入れようとはしなかった、教会に対して不信に思っている牧師・伝道師・被害者家族が現在の宗教トラブル相談センター(アッセンブリー京都教会)に被害相談し残っている信徒の脱会援助や被害者のカウンセリングなどを行いながら京都府警に告訴した。
そして2005年4月6日、女児に対する強姦容疑で、金保が逮捕された。後に女性幹部2名(うち1名は獄中の金保と結婚)も逮捕された。
[編集] 犯行の手口
金保の性的虐待は、1991年頃から始まった。当初は成人女性が対象だったが、次第に低年齢化し、小学生までも対象になった。
金保は宗教的カリスマにより被害者を心服させた後、「これは祝福だ」「拒否すると地獄に落ちる」と称して性的虐待を行った。それでも拒否した場合は、「この娘には悪魔が憑いてる!」と触れ回わることで、精神的に拒否できない状況を作り上げていった。
[編集] その後の顛末
京都地方裁判所は2006年2月21日、「『姦淫するなかれ』との教えとはまったく逆に、欲望の赴くままに被害者らを次々と強姦したもので、自己中心的で身勝手だ」「主管牧師の地位を乱用し常習的に犯行を重ねており、性犯罪事案の中でも極めて悪質」と断罪し、金保に懲役20年の判決を言い渡した。被告人は控訴しなかったため、3月8日に刑が確定した。