紙テープ
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紙テープ (かみテープ、Paper Tape)とは、細い一定幅の長い紙のこと。一般に芯に巻きつけた形で提供される。価格が安価であり、表面への装飾が可能である。巻きつけた形のためコンパクトであり、ドラムなどに取付けて機械的に駆動すれば時間と同期した出力を得ることができる。このことから過去において初期の記録媒体(電信機、テープレコーダー)としても使用された。
[編集] 用途
- 包装や飾り付けに用いる。また、くす玉(割り玉 祝い事に使う)の中身に貼り付けたり、応援やにぎやかしのために投げるなどして用いられる。(現在、プロ野球やコンサートでは、禁止されている。)小型のものはクラッカーの中にも含まれる。船の出港の見送りの時などにも、乗客と見送り客との間に渡して使う。これらの用途では様々な色や模様のものが用いられる。段ボールなどの梱包用として片面に糊、あるいは粘着材を塗ったものは一般にガムテープと呼ばれる。
- コンピュータの情報を記録するために使われる。自動パンチ機で穴をあけて、穴の有無で0,1の信号を記録する。「鑽孔(さんこう)テープ」や「穿孔(せんこう)テープ」ともいう。通常は、1つの列に8個の穴を開け、1バイトを表現する。5個、6個、7個の穴しか開けないテープも存在する。
もともとは工場で織り器を自動化するために実用化されていたもので、コンピュータが起源ではない。またさらに古くは自動演奏楽器で楽譜を記録するために用いられるもの(ピアノロールなど)に起源を求めることが出来る。
1990年代前半あたりまではパチンコ店でジェットカウンター(玉数計数機)の出力としても使用されていた。
1970年代のSFアニメ等に於いてはコンピュータが作動している場面のガジェットとしてオープンリールデータレコーダと共によく描かれていた。登場人物の中には、さん孔テープのビット列をそのまま読み取って、事態を把握してしまう剛の者も居た。(例:「科学忍者隊ガッチャマン」の南部長官)
かつては駄菓子屋で、使用済みの鑽孔テープが商品として売られており、「スパイごっこ遊び」などで活用されていた。 - 電子部品などの基板用部品を取付ける実装機に部品を供給するために使用される。