クラッカー
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クラッカー
- 火薬を用いたパーティーグッズ。細長い円錐形をしており、円錐頂点から出ている糸を引くと、内部の火薬が音を立てて爆発して紙吹雪・紙テープなどが飛び出す。最近は機械式の「カノン(キャノン)砲」といわれるものが使われる場合もある。
- 食材。焼き菓子の一種で表面に穴があるのが特徴。小麦粉を主原料として、食塩、ショートニングなどを混合し、イーストを発酵させて焼きあげる。ビスケットのひとつ。そのまま食べたり、サラダに添えて食べる。
- アニメ「機動戦士ガンダム」に登場するモビルスーツ用手榴弾。
- コンピュータを不正に利用する人々のこと。以下に詳しく述べる。
クラッカーは、コンピュータネットワークに不正に侵入したり、破壊・改竄などの悪意を持った行為、すなわちクラッキング(悪意を持ったハッキング)を行う者のこと。
往々にして愉快犯的にコンピュータにダメージを与えて喜ぶ稚拙な精神性が伺えるが、ある種のフラストレーション発散の発露であるケースも散見され、その多くは多感な少年だと思われている。特に技術程度の低い向きには、他のクラッカーが製作した攻撃用のプログラムやスクリプトを利用して、興味本位でクラッキングを行う者もあるが、これらは更に軽蔑され得る対象として、スクリプトキディ(ソフトやスクリプト使いのお子様)という呼び方もある。
一般的なクラッカーのイメージとは別に、主にロシアやハンガリーといった旧共産圏において、大学(院)において情報系を専攻したものの、自国に十分な職の受け皿がなく、就職するまでの繋ぎ・あるいは本職としてクラッキングを行うプロのクラッカーが存在する。主な仕事として銀行から情報を盗み出したり、クライアントの敵会社から機密情報を持ち出すといった非合法な活動であることが多い。彼らの技術力は極めて高度であると言われ、稚拙なスクリプトキディとは一線を画している。また、その技術力が買われ、警察に逮捕されたり、クラッカーを卒業した後、アンチウイルスソフトウェアを扱う会社や国家の情報局などに勤めることが多い。
プロクラッカーの一部は、IRCや会員制のウェブサイトなどでお互いに情報を交換しており、そういった場所から流出した一部のツールや情報がスクリプトキディに利用されている。また、上記のロシアではクラッキングを学ぶ専門学校まで存在している(表向きはセキュリティを学ぶ学校)。
なおコンピュータ技術に長けている者という意味で混同されやすいが、その技術を生産(善意)的なことに利用するハッカーとは区別される。しかし、マスコミではクラッカーのことを「ハッカー」と呼んでおり、「ハッカー」=「悪」というイメージが刷り込まれているのが現状といえる。そのため、善良なハッカーから批判の声が上がっている。もっとも、正しい意味でのハッカーの中からも、専門用語としての「ハッカー」と、マスコミ用語としての「ハッカー」は別なものとして共存していても良いという意見もある。
現在では企業のコンピュータシステムのセキュリティを検査するため、依頼されて意図的にシステム侵入を試みるプロフェッショナルのクラッカーも存在するとも言われるが、これらは前記の通り、ハッカーの範疇に含まれると考えられている。
なお行為としてのクラッキングに関しては、通信機器やコンピュータ製品のメーカーが、自社製品の安全性をアピールする意味で懸賞金付きで、または技術的競技としてクラッキング・コンテストが開催される事もある。