紅茶キノコ
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紅茶キノコ(こうちゃきのこ、ロシア語:Чайный гриб)はロシアで伝統的に飲まれている飲料。日本では昭和40年代末から50年代初頭にかけて健康食品としてブームとなり流行したが、特定の効能があるわけではなく、後に医学的な根拠はまったくないと結論付けられた。
紅茶に砂糖を加えた培地で栽培されたキノコにも見えるゲル状の塊、または培養液を健康食品として摂取するというもので、実際は産膜性酢酸菌のコロニーが形成したセルロースゲルであり、真のキノコのような真菌の子実体ではない。家庭で栽培できたことから株分けにより口コミ的にも広まったが、ブームは『紅茶キノコ健康法』(中満須磨子著・地産出版)の発行によるところが大きい。
欧米ではKombuchaなどと呼び、健康飲料として売られている。20世紀初頭に昆布茶と混同されたらしい。マンゴー味やストロベリー味といった、欧米向けに加工されているものもある。
バイオセルロースとして、研究開発も進んでいる。