笹崎たけし

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笹崎僙（ささざき・たけし 1915年 3月25日 - 1996年 8月）は、北海道空知郡歌志内町出身のプロボクサー。戦前、戦後にピストン堀口のライバルとして活躍した昭和初期における日本ボクシング界を代表するボクサー。その鋭いストレートから「槍の笹崎」の異名で呼ばれた。元日本ライト級チャンピオン。通算戦績115戦72勝（26KO）28敗11分3EX無判定。引き分けを挟まない26連勝の記録を保持。

昭和16年に両国国技館で行われた堀口戦は、元同門という因縁や笹崎の公開挑戦状に対し堀口が応戦し舌戦を繰り広げたことなどにより大きな話題を呼び、「世紀の一戦」と謳われ日本ボクシング界では伝説の試合として語り草となっている。堀口戦が大きな人気を呼んだため通算5度の対戦が行われ、2勝1敗2分と笹崎が勝ち越している。

引退後は、世界王者ファイティング原田を筆頭に、ムサシ中野、ライオン古山、金子繁治、海津文雄、牛若丸原田、斎藤清作（たこ八郎）などの王者を輩出し、名伯楽として活躍した。

[編集] 経歴

1915年 3月25日　北海道空知郡に笹崎家の次男として生まれる。
1932年　札幌の「つばめスキー会社」に勤務する傍ら、札幌市立体育館で早稲田大学ボクシング部主将の木村久からボクシングを学び、アマチュアで頭角を現す。
1933年　ピストン堀口に憧れ上京。目黒の日本拳闘倶楽部に入門。
1934年 5月1日　唐沢靖欣（太陽）戦でプロデビュー。判定勝ち。
1936年　日本陸軍函館重砲に入隊。
1938年　除隊となりリングに復帰するも日支事変により招集され中国大陸へ。
1939年　中国南方で白内障により左目失明。
1940年 2月　兵役免除となり、傷痍軍人として復員。
1940年 5月　結城敏夫との復帰戦。
1941年 5月28日　両国国技館でピストン堀口と「世紀の一戦」。右目を塞がれ6RTKO負け。
1942年　妻・季と結婚。
1943年 1月17日　二葉朝二（拳道会）との試合を最後に1度目の引退。
1946年 7月6日　後楽園球場に2万5千人の観衆を集め「世紀の一戦の再戦」と銘打ち堀口と再戦。ダウンを奪うも引き分け。この結果に自信を持ち本格的に復帰を決意。
1946年 8月　碑文谷の畑の中にあった馬舎を借りジムを開設。弟子の指導にあたる。
1947年 8月31日　日本初の全日本選手権の決勝で内藤哲夫に勝利し第1回全日本ライト級チャンピオンとなる。
1950年 2月18日　引退。
1951年 5月5日　目黒区に笹崎ボクシングホール（現笹崎ボクシングジム）を開設。
1951年 10月12日　後楽園野球場にて引退式。
1962年 10月10日　愛弟子のファイティング原田が世界タイトル獲得。
1971年　全日本ボクシング協会会長に就任。
1986年 4月26日　笹崎ボクシングジム会長の座から勇退。名誉会長となる。
1992年　日本プロスポーツ大賞功労者・文部大臣表彰受賞。
1996年 8月　永眠（享年81）。