符牒
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符牒、符丁(ふちょう)とは、
- 商品に付けられている、商品名・型番・価格・状態などを走り書きした紙片のこと。→タグ、付箋、値札
- 仲間内で通じる隠語、合い言葉。特に業務連絡・業界用語といった、特定の商店などの中で用いられ、しばしば特定の行動を促す内容のもの。ここではこれについて記述する。
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[編集] 符牒の用いられ方
主に接客業において、一般客に知られたくない業務連絡を行うために用いられる。
客が使うのは野暮ったいとされることもある。また、勤務外で、勤務中の店員に使おうものなら相手に驚かれる事は確実であり、やるべきではない。
[編集] 符牒の例
あらゆる接客業で、用を足したり外出することは特に客に伝わるのを避けるため、その連絡は符牒にされていることが多い。
[編集] 小売店の符牒
- 例:架空の人物を呼ぶ、何らかの部署・内線番号への連絡を促す(名前や番号で万引き犯の位置を示す場合もある)、特別なチャイムを鳴らすなど
- 以前は呉服屋などで反物の卸値段を接客中の店員に伝えるときに使用していたこともあった。それを聞いた店員がそこから小売値を計算して客に伝えるのである。
- 「レジ混雑につき応援求む、外は雨、閉店間近」を番号を使った符牒や店内の特定の曲名BGMで放送する店もある。
- 「2番」「4番」「つきあたり」「遠方」=トイレ、「のじ」= 昼食、「にのじ」=休憩
[編集] 飲食店の符牒
- 御愛想 - 精算のこと。客が帰る=愛想を尽かされたと表現したことに由来する。そのため客側が使った場合「この店には愛想が尽きたからさっさと清算させろ」と大変失礼な意味になり、使用は避けるべきであるが、間違って使っている者も多い(明治時代に関西から使われ始めたという)。
[編集] 寿司屋の符牒
寿司屋の符牒は、一般知識として普及したものが多い。
- ガリ - ショウガのこと。
- アガリ - お茶のこと。
- シャリ - 酢飯のこと。
- ムラサキ - 醤油のこと。
- ナミダ -ワサビのこと。
- ガレージ - シャコのこと。
- お手元 - 箸のこと。
- おてしょう - 醤油皿のこと。
- きづ - かんぴょうのこと。京都の木津川地方が名産ということから来ている。
[編集] 八百屋の符牒
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[編集] 噺家の符牒
- タロー - お金(金太郎から来ているらしい)の事を指す。