洲崎神社
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| 洲崎神社 | |
|---|---|
| 所在地 | 千葉県館山市洲崎1697 |
| 主祭神 | 天比理刀咩命 |
| 社格等 | 式内社（大）・安房国一宮・県社 |
| 創建 | 神武天皇の御代 |
| 本殿の様式 | 流造 |
| 例祭 | 8月20日 |
洲崎神社（すさきじんじゃ、すのさきじんじゃ）は、千葉県館山市洲崎（すのさき）の御手洗山の中腹にある神社である。
式内社「安房国安房郡 后神天比理刀咩命神社 元名洲神」の論社で（もう1つの論社は洲宮神社）、江戸時代に安房国の一宮とされた。旧社格は県社。
祭神は天比理刀咩命（あめのひりのめのみこと）で、安房神社祭神天太玉命の后神である。
目次 |
[編集] 歴史
宝暦3年（1753年）に書かれた当社の社伝『洲崎大明神由緒旧記』によれば、神武天皇の御代、安房国の開拓者である天富命が、祖母神の天比理乃咩命の持っていた鏡を神体として、美多良洲山（御手洗山）に祀ったのが当社の始まりである。
永保元年（1081年）、神階が最高位の正一位に達し、弘安4年（1281年）には勲二等に叙せられた。
治承4年（1180年）9月5日、石橋山の合戦に敗れ海路安房国に上陸した源頼朝は当社に参拝し、上総介及び千葉介へ送った使者の無事と交渉の成功を祈願して、神田を寄進した。寿永元年（1182年）8月17日には、頼朝の妻政子の安産祈願のため、奉幣使が派遣されている。以降、関東の武家の崇敬を受けた。
文化9年（1812年）、房総沿岸を視察した筆頭老中松平定信が、「安房国一宮 洲崎大明神」の扁額を奉納した。江戸時代一宮とされた根拠はこの扁額であるが、「安房一宮 洲崎大明神」となっており、断定できない。これをもって一宮としたのは、昭和13年に来房した栃木県の郷土史研究家であり、どの書物にも正式に一宮と記載された歴史はない。
江戸時代までは別当寺の養老寺が当社を支配していた。明治6年に県社に列格した。現在は兼務社で、神職は常駐していない。
[編集] 分社
東京都品川区の品川神社は、源頼朝が海上安全のために当社から勧請したものである。
室町時代には江戸城を築いた太田道灌が、江戸の鎮守として分霊を勧請した。『永享記』には「神田の牛頭天王、洲崎大明神は安房洲崎明神と一体」とあり、ここから神田明神もしくはその摂社・八雲神社が道灌が勧請した洲崎明神の後裔という説があるが、現在はどちらにも天比理刀咩命は祀られていない。
神社近くの波左間海中公園内の海中に、水難事故・水難事件防止を祈願する為に作られた当社の分社がある。日本唯一の「水中神社」である。
