栃木小1女児殺害事件
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栃木小1女児殺害事件(とちぎしょういちじょじさつがいじけん)は、2005年12月に、栃木県今市市(現・日光市)に住む小学1年生(7つ)の女児が行方不明となり、茨城県常陸大宮市の山林で刺殺体となって発見された事件。2008年4月現在、未解決。
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[編集] 状況
2005年12月1日、栃木県旧・今市市(現・日光市)の市立大沢小学校に通う小学1年生の女児が下校途中に行方不明となった。家族が同日中に駐在所に捜索願を提出、捜索が開始されたものの発見に至らず、12月2日、栃木県警は公開捜査に踏み切った。そして翌2日、自宅から60kmも離れた茨城県常陸大宮市の山林で遺体で発見された。胸を数カ所刺されていたことなどから栃木県警は殺人と断定、県境を跨いだことから茨城県警との合同捜査本部が設置され、捜査が開始された。人通りが少なく、人目につかない場所であった遺棄現場周辺には、女児のランドセルや衣服などの遺留品が見当たらず、捜索が行われたが、現在も見つかっていない。また、連れ去り現場・遺体遺棄現場周辺などでの聞き込みや、学校からの情報提供で、多くの不審者情報が寄せられたものの、有力な情報には乏しい。今市市から常陸大宮市へ至るルートにあたる国道293号や国道123号、日光宇都宮道路では、検問やコンビニエンスストア・ICの料金所の防犯カメラ・監視カメラの映像チェックなども行われたが、それらしい人物や車は撮影されていなかった。このため、捜査は行き詰まりを見せているのが現状で、未だに遺留品の発見、犯人の逮捕には至っていない。
現在、両県警は、フリーダイヤルを設置し、電話での情報提供を呼びかけているほか、配布されたポスター・チラシは両県内はじめ、多くの駅やショッピングセンターなどで目につく。2006年8月1日より、犯人逮捕に結びつく情報に対し、200万円の懸賞金がかけられている。
[編集] 経過
- 2005年
- 2006年
[編集] 事件による影響
この事件で、先に発生した広島小1女児殺害事件とともに子どもの安全への関心がより一層高まり、子ども自身や通学路の安全確保などへさまざまな影響があった。特に広島の事件の犯人が逮捕された直後に同様の事件が発生したことの衝撃は大きく、事件が発生した栃木県では県教育委員会が全県民に対し緊急アピールを行ったほか、防犯ブザーの再点検、通学路の見回りも強化された。茨城県ではインターネット上で、不審者情報を掲載する県警と県教委による掲示板がスタートし、県内の小・中・高から多くの情報が寄せられたほか、文部科学省が、通学路への防犯カメラ設置を検討するまでに及んだ。
なお、事件発生から半年が経過した2006年5月末に捜査担当者がマスメディアに対して「猟奇的なアダルトゲームやフィギュア愛好者による犯行の可能性が高い」と発言したことに対して、サブカルチャー愛好者から「確たる根拠も無く特定趣味者を犯罪者予備軍扱いするものだ」として批判が相次いでいる(過去の事件でも同様の捜査方針や報道があったことも大きい)。また、そのような捜査本部の偏見に引きずられた犯人像に基づく初動の誤りが事件解決を妨げているのではないか、と言う指摘もある。週刊新潮2006年11月9日号が報じた処によると、この事件の情報提供に懸賞金が掛けられたのと時を同じくして、警察は東京都千代田区外神田周辺の所謂秋葉原電気街に、数人の捜査員に「アキバ系」の扮装をさせて潜入捜査を行い、人形愛好家のリストの入手を試みたが、成果が出なかったとの事である。週刊新潮は捜査関係者の談話として、犯人が被害女児の遺体を隠そうとせずに遺棄していた事から、犯人がフィギュア愛好家ではないかという見方が出たという事を報じた。また、北芝健などは『報道ステーション』のこの事件の特集にて(事件発生が平日の昼間ということもあるが)「犯人はニート・フリーター」と発言をするなど、誤解や偏見から生まれた報道が見受けられた。
なお、2007年初頭には「DNAなどから犯人は男性」であるという報道がなされたが、情報を求めるポスターではそれ以前から犯人を「冷酷で残忍な男」と断定していた。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 栃木・茨城にまたがる女子児童殺害・死体遺棄事件 - 茨城県警察(情報提供を呼びかけるチラシ)