東京大学大学院理学系研究科附属天文学教育研究センター
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東京大学大学院理学系研究科附属 天文学教育研究センター（とうきょうだいがくだいがくいんりがくけいけんきゅうかふぞく てんもんがくきょういく - 、英称:Institute of Astronomy, Faculty of Science, University of Tokyo）は、東京大学大学院理学系研究科・理学部の附属施設の一つである。略称は東京大学天文センター、IOA-UTなど。
天文学教育研究センターは国立天文台三鷹キャンパス（東京都三鷹市）内に設置されており、国立天文台との間で人的交流や共同研究を通じて密接な関係があるが、別組織の研究機関である。
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[編集] 概要
天文学教育研究センターは、東京大学附属東京天文台のうち大型プロジェクト関連を国立天文台へ移管する改組に伴い、天文学教育研究部門を分離して、東京大学理学部天文学科の附属研究機関として1988年7月1日に発足した。大学院重点化に伴い、大学院理学系研究科天文学専攻の研究機関として強化が行われた。東京大学内において天文学に関連する教育研究や教育指導を行う研究室であり、旧東京天文台のうち木曽観測所が同センター附属施設として存続した。その後、後述にあるように、マグナム望遠鏡やTAOプロジェクトなどを推進している。このように同センターは、旧東京天文台の教育研究機関としての流れを受けた組織であると言える。
国立天文台#東京天文台の改組も参照。
[編集] 組織と設備
天文学教育研究センターは電波天文学、銀河天文学、恒星物理学の主として3研究分野から構成されている。また、長野県木曽郡木曽町に木曽観測所（1974年に東京天文台の観測所として開設）を運営している。
木曽観測所は日本最大の105cmシュミットカメラを運用。これはアメリカ合衆国にあるパロマー山天文台のものと同口径である。過去にはシュミットカメラで撮影した光学乾板を分析し天体現象を解析していたが、近年はモザイクCCDカメラが搭載され、電子処理されたデータに基づいてコンピュータで解析を行っている[1]。 木曾観測所は本研究センターの研究施設であるが、大学共同利用施設として学外の観測者にも観測利用を公開している。
今後、チリのアタカマ砂漠にTAO望遠鏡（東京大学アタカマ天文台:口径6.5m光学式赤外反射望遠鏡）を設けて観測を行う計画が進んでいる。
[編集] 研究
以下3分野の観測的研究を行っている。
- 電波天文学
- 東京天文台の野辺山地区（太陽電波観測所及び宇宙電波観測所）からの流れを汲む。現在は、国立天文台野辺山宇宙電波観測所やASTE望遠鏡の観測共同利用などによって銀河や星形成、星間物理の研究を行っている。また、国立天文台と共同でASTE望遠鏡の開発や観測機器の開発研究も実施。
- 銀河天文学
- 木曾観測所等で撮像された銀河の撮影データのデジタル化など。他には、ビッグバン宇宙国際研究センターがハワイに設置しているマグナム望遠鏡等を用いた観測研究も共同で実施している。マグナム望遠鏡に関しては、学内共同利用の規定に基づきデータを共有して観測及び解析が行われている。（なお、マグナム望遠鏡に関しても、本研究室への利用申請に基づきデータの活用が可能である。）その他にも東京大学宇宙線研究所の研究プロジェクトも共同で実施。
- 恒星天文学
- 東京天文台の堂平観測所や岡山天体物理観測所からの流れを汲む。可視光・赤外線の測光観測や分光観測によって恒星物理学の研究を実施。
[編集] 教育
天文学教育研究センターでは、主として東京大学大学院理学系研究科天文学専攻および理学部天文学科進学者から学生を受け入れ、教育を実施している。
[編集] 関連項目
- 東京大学
- 東京大学大学院理学系研究科附属ビッグバン宇宙国際研究センター
- 東京大学宇宙線研究所（全国大学研究共同利用研究所）
- 東京大学アタカマ天文台計画
- 教育 - 研究所 - 天文台 - 公開天文台一覧 - 国立天文台（全国大学研究利用共同機関）
- 宇宙開発 - 宇宙工学 - 宇宙航空研究開発機構 - 宇宙科学研究所（全国大学研究利用共同機関）
[編集] 外部リンク
[編集] 脚注
- ^ 日本天文学会（編）, シリーズ「現代の天文学」第15巻 宇宙の観測Ⅰ -光・赤外観測 p.166, 日本評論社, 2007.7等
