平行
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平行(へいこう、parallel)はある対象同士がどこまでいっても交わらない状態を指す。数学的には 2 つの直線同士、平面同士、あるいは直線と平面が交わらない状態やその図形を指す。またそこから、話し合いや揉め事などが、お互いの歩み寄りがなく結論を迎えない様子をさして、「話が平行線をたどる」と使う。
[編集] 素朴な定義
数学的な意味合いにおいての、直線は、真っすぐな一本の線の両端を無限に伸ばした図形を指している、すなわち両端を持たないという線ということになる。両端を持つ真っすぐな線、線分や片端を持つ真っすぐな線半直線について論じる時には、端を無限に伸ばしたとして交わるかという事である。数学においては、特に定義しない限り、紙面上に描いた真っすぐな線は両端を持つが、直線とあつかうのが普通であるからである。また平面も同様で無限に拡張されたふちをもたない平面がどうかということである。
ユークリッド原論においては第五公準として平行線は次のようなものだと述べられている。
- 二つの線分に第三の線分が交わり、同じ側にある二つの内角の和が二直角よりも小さくなるならば、はじめに与えられた二つの直線を限りなく延長するとき小さい角の側で必ず交わりを持つ。
なお、小学校において、初めて「平行」を学習する際、平行の定義を次のように習う。
- 1つの直線に対し垂直な2本の直線は平行である。
平行な直線は三角定規を用いて容易に作図することが出来る。