岡倉大吉
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岡倉大吉(おかくら だいきち)は、渡る世間は鬼ばかりに登場する架空の人物。藤岡琢也が演じていた(第8シリーズから宇津井健へ)。俗に『日本のお父さん』と称されることもある。
[編集] 来歴・人物
このドラマの主人公。1929年6月20日生まれ。母親を早くになくし、姉の珠子(森光子)に育てられる。大学入学前に父親もなくし、珠子が働きに出ることで学費を賄う。妻の節子(山岡久乃)と結婚後、長女・弥生(長山藍子)、次女・五月(泉ピン子)、三女・文子(中田喜子)、四女・葉子(野村真美)、五女・長子(藤田朋子)の5人の娘に恵まれる。最後まで男の子が生まれることを期待して、大志(だいし)という名前を準備していた。
60歳を過ぎて重役として子会社へ移るが元部下であった社長とうまく行かず不満の日々を送っていた。いつしか小料理屋「おたふく」を手伝ううちに、自分に料理の才能があることを知る。そして突然会社を辞め、おたふくの板前に転身する。その後突然のおたふく閉店により職を失うが必死の勉強により調理師免許を取得し、四女・葉子の恋人の山口太郎(船越英一郎)が所有するテナントビルに「おかくら」をオープン。
その後山口側の都合でビルから退店することとなり、店を自宅(架空の住所、東京都世田谷区弦巻6-12-9)に移した(2004年に開店10周年パーティーを行った)。大吉と節子、それに板前の小出文平(横田進、~第3シリーズ)→後に宮部勉(山田雅人、第4シリーズ~)の3人で切り盛りしていたが、1998年に妻の節子が旅行中にニューヨークで急死すると、節子の友人で旅行の間節子の代理で手伝いをしていた青山タキ(野村昭子)を雇い、更には五月の長男・眞(えなりかずき)の友達である森山壮太(長谷川純)を「一人前の調理師にする」と採用。2006年、宮部勉が結婚のため京都へ去り、同居していた五女長子が翻訳の仕事を諦めおかくらを継ぐと宣言して働き始めて、現在のスタイルとなる。
曾孫を持つ年になっても弥生と夫・良(前田吟)の間にできた長女のあかり(山辺有紀)の問題、五月の嫁姑小姑問題、文子の育児問題、葉子の結婚問題、長子の同居問題などの問題で娘および孫から常に泣きつかれる。その度、娘や孫に振り回されるのはもうたくさんだと言っているが、本心では自分のことを頼ってくれる人がたくさんいることを嬉しくもあり誇りに思っている。
また、第9シリーズでは78歳にして、突然やってきた「おかくら」の客・小宮怜子(池内淳子)に恋心を抱いたようで、いままで行きもしなかったお茶会にも彼女を誘い行くように。そんな大吉に、娘の五月や長子はだまされていると言い猛烈に反対する。
また、第1シリーズから第7シリーズまでは前述のように藤岡琢也が演じていたが、藤岡が肺炎により入院したため降板し代役で第8シリーズは宇津井健が演じている。その藤岡は2006年10月20日に慢性腎不全の為他界、復帰を待たないまま宇津井が2代目となる結果となった。
- ※カッコ内はその役を演じる俳優(女優)。