城端線
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城端線(じょうはなせん)は、富山県高岡市の高岡駅から富山県南砺市の城端駅に至る西日本旅客鉄道(JR西日本)の鉄道路線(地方交通線)である。
散居村落とチューリップ栽培で有名な砺波平野を縦貫する地域輸送路線。終点の城端駅からは合掌集落がある五箇山や白川郷へのバスが発着している。
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[編集] 路線データ
※全区間、JR西日本金沢支社高岡鉄道部の管轄(ただし、高岡駅は金沢支社直轄)である。
[編集] 運行形態
普通列車のみほぼ1時間毎の運転で、朝上り2本が平日のみ富山駅まで直通運転する。早朝の1往復は休日運休、水曜日に運行されない列車もある。車両は、主に高岡鉄道部所属のキハ40形・キハ47形気動車が使用される。2004年3月27日からは氷見線とともに漫画『忍者ハットリくん』のキャラクターが描かれた「忍者ハットリくん列車」が運行されている。また毎年4月から5月には、となみチューリップフェアのための臨時列車「チューリップ号」が運転される。
高岡駅~二塚駅間では貨物列車も運行されている。1日2往復、コンテナ車で編成された高速貨物列車がDE10形ディーゼル機関車牽引で運行されている。
[編集] 歴史
中越鉄道により富山県初の鉄道として1897年に開業した。官営鉄道北陸線はまだ開業しておらず、高岡駅の位置が未定だったため、仮駅として黒田仮停車場を設け起点とした。国有化後は中越線を名乗ったが、のちに城端線となった。
- 1897年(明治30年)5月4日 - 中越鉄道 黒田仮~福野間(10M55C≒17.2km)が開業。黒田仮停車場、戸出駅、出町駅、福野駅開業。
- 1898年(明治31年)1月2日 - 高岡~黒田間(1M30C≒2.21km)が延伸開業し、高岡~城端間が全通。高岡駅開業、黒田仮停車場廃止。
- 1899年(明治32年)2月28日 - 全線改マイル(+7C≒0.14km)。
- 1900年(明治33年)12月12日 - 全線改マイル(+3C≒0.06km)。
- 1902年(明治35年)5月15日 - 二塚駅(初代)廃止。
- 11月12日 - マイル・チェーン表記からマイル表記のみに簡略化(高岡~城端間 18M41C→18.5M)。
- 1914年(大正3年)2月20日 - 二塚停留場開業。
- 1920年(大正9年)9月1日 - 中越鉄道全線が国有化。伏木~高岡~城端間が中越線となる。二塚停留場が二塚駅(2代目)に昇格。
- 1930年(昭和5年)4月1日 - マイル表記からメートル表記に変更(伏木~城端間 18.5M→29.9km)。
- 1942年(昭和17年)8月1日 - 高岡~城端間を城端線に改称。伏木~高岡間は氷見線に編入。
- 1951年(昭和26年)8月10日 - 東野尻駅、東石黒駅、越中山田駅開業。
- 1954年(昭和29年)11月10日 - 出町駅を砺波駅に改称。
- 1956年(昭和31年)11月19日 - 林駅開業。
- 1974年(昭和49年)7月1日 - 福光~城端間の貨物営業を廃止。
- 1980年(昭和55年)9月25日 - 二塚~福光間の貨物営業を廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道が継承。日本貨物鉄道が高岡~二塚間の第二種鉄道事業者となる。
- 1992年(平成4年)3月14日 - ワンマン運転開始。
[編集] 駅一覧・接続路線
駅名 | 営業キロ | 接続路線 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|
高岡駅 | 0.0 | 西日本旅客鉄道:北陸本線・氷見線 万葉線:高岡軌道線(高岡駅前駅) |
富山県 | 高岡市 |
二塚駅 | 3.3 | |||
林駅 | 4.6 | |||
戸出駅 | 7.3 | |||
油田駅 | 10.7 | 砺波市 | ||
砺波駅 | 13.3 | |||
東野尻駅 | 15.5 | |||
高儀駅 | 17.0 | 南砺市 | ||
福野駅 | 19.4 | |||
東石黒駅 | 22.0 | |||
福光駅 | 24.7 | |||
越中山田駅 | 27.5 | |||
城端駅 | 29.9 |
2014年度に予定される北陸新幹線開業と同時(またはその前後)に同新幹線の乗り換え駅として新高岡駅(仮称)が高岡~二塚間に設けられる予定である。