向島 (墨田区)
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向島(むこうじま)は東京都墨田区中西部にある地名。現在の住居表示では一丁目から五丁目まで存在する。人口は13,237人(2005年10月1日現在)。北東は東向島に接しており、この地域の人口は21,878人(2005年10月1日現在)である。
ただし、「向島」の名は浅草の対岸にあたる隅田川東岸地域(墨堤)や、墨田区のうちでかつて向島区であった北部地域に対しても使われることがある。
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[編集] 地理
墨田区向島は、隅田川・北十間川・曳舟川通り・鳩の街通りに囲まれた地域である。東は曳舟川通りを介して押上と、北は鳩の街通りを介して東向島と接している。
町の西端を墨堤通り(東京都道461号吾妻橋伊興町線の一部)、中央を国道6号、東端を曳舟川通りが南北に貫いている。最西端は隅田川に沿うかたちで首都高速道路6号向島線が通っており、一部は墨堤通りの上に架かっている。
墨堤通りと国道6号の中間に見番通り(けんばんどおり)が同じく南北に通っている。見番通りは言問橋東交差点より北に伸びる700m程の道路であり、国道6号との分岐点近くに「牛島神社」がある。通りには南より「すみだ郷土文化資料館」、「小梅小学校」、「三囲神社」、「向島墨堤組合 (見番所) 」、「弘福寺」、「長命寺」などが隣接していて、北端は墨堤通りと合流する。合流点近くには一本足打法のレリーフが掲げられている「墨田公園少年野球場」、「言問団子」、「長命寺桜もち」などがあり、隅田川岸に出ると約100m下流に「桜橋」がある。この桜橋周辺の河岸が現在でも「墨堤の桜」として親しまれている地域である。
向島墨堤組合を中心とした向島2丁目、5丁目付近に料亭が点在している。
旧向島区は現在の京島、墨田、立花、堤通、東墨田、東向島、文花、八広の全部と押上の一部にほぼ相当する。
[編集] 歴史
[編集] 地名の由来
一説には、現在の都営白鬚東アパート付近に隅田川御殿という徳川将軍の休憩所があり、その北西にかつて隅田川に向かって流れていた内川(古隅田川)が隣接していたため、その対岸となる北西の島部を「将軍の向島」と呼んだことに由来するといわれる。これは現在の都立忍岡高等学校付近にあたる。
しかし、隅田川東岸には「牛島」「柳島」「寺島」などといった地が点在しており、西岸地域に住む庶民がこれらを「川向こうの島」という意味で単に「向島」と総称したとも考えられ、特定は難しい状態である。
なお、「向島」の名前が正式な行政地名としてつかわれるようになったのは1891年(明治24年)に向島小梅町、向島須崎町、向島中ノ郷町、向島請地町、向島押上町などといった地名の誕生からである。
[編集] 主な施設
- 隅田公園(向島広域)
- 牛島神社(向島1-4)
- 弘福寺(向島5-3)
- 長命寺(向島5-4)
- 三囲神社(向島2-6)
- 向島百花園(東向島3-18)
- 向島警察署(墨田区文花3-18)
- 向島消防署(東向島6-22)
[編集] 主な年中行事
- 隅田川七福神・・・(主に正月)多聞寺・白髭神社・向島百花園・長命寺・弘福寺・三囲神社 の6箇所をめぐる。
- 墨堤さくらまつり(隅田公園、毎年3月下旬~4月上旬)
- 隅田川花火大会(毎年7月最終土曜日)