古谷実
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古谷実(ふるや みのる、1972年3月28日 - )は日本の漫画家。埼玉県出身。浦和市立(現さいたま市立)善前小学校卒、浦和市立大谷口中学校卒、私立埼玉第一高校(現私立開智高等学校)卒。ハリウッド美容専門学校卒。代表作に『行け!稲中卓球部』『僕といっしょ』『グリーンヒル』など。思春期の主人公達が閉塞的な状況に対してもがく様を、デビューから一貫しての作品テーマとしている。望月峯太郎のファンである。
[編集] 略歴
1993年、週刊ヤングマガジン誌上のギャグ漫画『行け!稲中卓球部』でデビュー。同作品は大ヒットしアニメ化もされた。また1990年代のギャグ漫画規範となり多くの追随者を生む。
1997年、ヤングマガジン誌上にて『僕といっしょ』を連載開始。ギャグ漫画ではあるものの、ストーリー的な膨らみが前作に比べ如実に現れ、キャラクターのデフォルメも控えめな表現に変移する。続く『グリーンヒル』ではギャグ路線を維持するも”めんどくさい”という誘惑に押され一見人生を無駄におくる主人公の姿がより明確なメッセージとともに描かれている。ここでは、極端な資本主義に走りはじめた日本社会に生きる若者達の心理を鮮やかにかつ多面的に映し出している。また、メッセージとギャグとの相乗効果によるストーリーの膨らみを非常に強く発揮した作品でもある。
2000年頃、一児の父となる。
2001年から2002年にかけて、週刊ヤングマガジン誌上にて『ヒミズ』を連載。この作品はそれ以前の古谷自身の作品と違い、完全にギャグ漫画の要素を排除し、キャラクターの心理描写や状況描写に重きを持ち描いている。『ヒミズ』の単行本1巻の帯には「ギャグから不道徳へ作品を移行させる」という内容のコピーがうたれており、古谷のギャグ漫画からの決別作となっている。また古谷作品に対する新しい視点を明確に与えた為、以前の古谷作品に対する再評価がファンの間で進んだ。
[編集] 作品リスト
- 行け!稲中卓球部 (1993年 - 1996年、週刊ヤングマガジン、講談社) - 1996年度 第20回 講談社漫画賞受賞
- 僕といっしょ (1997年 - 1998年、週刊ヤングマガジン)
- グリーンヒル (1999年 - 2000年、週刊ヤングマガジン)
- ヒミズ (2001年 - 2002年、週刊ヤングマガジン)
- シガテラ (2003年 - 2005年、週刊ヤングマガジン)
- わにとかげぎす (2006年 - 2007年、週刊ヤングマガジン)
- ヒメアノ〜ル (2008年 - 、週刊ヤングマガジン)