出川克己
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出川 克己(でがわ かつみ、1953年6月24日 - )は、船橋競馬場所属の調教師。
[編集] 来歴・人物
千葉県船橋市出身。船橋競馬場の調教師だった出川巳代造(故人)の三男である。
もともとは騎手を目指していたが、当時から上背があって騎手受験資格の身長の上限をオーバーしていたことから断念。競馬界には進まずに高校・大学を卒業した後は喫茶店の雇われマスターなど、職を転々とする生活を送っていた。
その後競馬界に入ることを決意し、父の厩舎で厩務員として修業を積んだ後、調教師補佐を経て1996年に開業。翌1997年に管理馬のアブクマポーロが活躍、一気に地方競馬界の名伯楽として知られることとなった。
2003年には南関東のリーディングトレーナーのタイトルを獲得している。
[編集] エピソード
- 長兄の出川龍一は現役調教師、次兄・博史は元調教師だったことから、南関東競馬界では「出川三兄弟」として知られていた。
- 厩務員当時、手がけていた馬がレース中に故障して競走中止、予後不良になってしまったことがある。
この時の経験から、「まず故障しない馬を作ること」を厩舎運営の絶対のポリシーとしている。 - 厩舎開業当時は厩舎運営のノウハウが全くなかったことから、馬の管理から日々の調教メニューに至るまで、主戦騎手の石崎隆之から事細かなアドバイスを受けていた。このため東京シティ競馬中継のインタビューに対して、「騎手兼調教師が石崎さん(=隆之)、私は馬房管理責任者です」と、冗談とも本音ともつかないコメントを残していた。
[編集] 主な管理馬
- アブクマポーロ(帝王賞、東京大賞典、川崎記念2回、グランドチャンピオン2000、ダイオライト記念2回、東海ウインターステークスほか)
- ヒノデラスタ(東京ダービー)
- ラヴァリーフリッグ(マリーンカップ、桜花賞、東京2歳優駿牝馬、トゥインクルレディー賞、ロジータ記念ほか)
- アートブライアン(トゥインクルレディー賞、ファーストレディー賞)
- ハセノガルチ(報知グランプリカップ、TVK盃、京成盃グランドマイラーズ、ラ・フランス賞)
- ベルモントアクター(サンタアニタトロフィー、マイルグランプリ)
- ベルモントストーム(京浜盃、ニューイヤーカップ、東京シティ盃、京成盃グランドマイラーズ)
- ベルモントノーヴァ(東京シンデレラマイル、トゥインクルレディー賞、しらさぎ賞)
- ベルモントサンダー(アフター5スター賞)
- アブクマドリーム(黒潮盃、戸塚記念、東京湾カップ)