伊三六一型潜水艦

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伊三六一型潜水艦（いさんびゃくろくじゅういちがたせんすいかん）は、大日本帝国海軍の潜水艦の艦級。潜輸大型（せんゆおおがた）、丁型(ていがた)とも。太平洋戦争末期に輸送任務のために12隻建造され、1944年に竣工した。輸送任務に利用されたほか、一部回天攻撃にも利用された。9隻が太平洋戦争で戦没、残りは終戦後米軍によって処分された。

目次 1 概要 2 同型艦 3 参考文献 4 脚注 5 関連項目

[編集] 概要

輸送専門の潜水艦は戦前より提案されていたがミッドウェー海戦後の改マル5計画で具体的要求となり本型が計画された。

計画当初は陸戦隊110名、物資10トン、上陸用舟艇2隻を搭載する予定だった。その後建造中に仕様変更が行われ、昭和18年には人員搭載をやめ、物資搭載量は艦内125トン、艦外20トンと変更された。更に水中航続力増加の要求から搭載量は艦内65トン、艦外20トンとなった。魚雷兵装は当初艦首に2門の計画だったが搭載量増大のために廃止とされた。第1艦（伊361）のみは変更が間に合わず発射管装備のまま竣工している。

本型は改マル5計画で基本計画番号S51として11隻計画され全艦竣工。更に昭和18年の戦時計画では7隻計画され第1艦は計画S51Bとし、艦内の搭載量を90トンに増大するなど若干設計が改められ伊号第三七二潜水艦として竣工。伊372は日本海軍で初めてシュノーケル装置を搭載したと言われている。

残り6隻はS51Cと計画を改めこちらは丁型改と呼ばれ伊号第三七三潜水艦1隻のみ竣工した。丁型改の詳細は伊号第三七三潜水艦を参照のこと。

昭和20年に入り大型潜水艦不足のため本型も一部の艦が回天搭載艦に変更され、14cm砲と25mm機銃を撤去し回天を前甲板に2基、後甲板に3基、合計5基を搭載するよう改装された。2月に伊368と伊370が、その後伊331,363,366,367も改装され回天特別攻撃隊に参加した。

終戦時には伊366,367,369の3艦が残存している。

[編集] 同型艦

• 伊号第三六一潜水艦
• 伊号第三六二潜水艦
• 伊号第三六三潜水艦
• 伊号第三六四潜水艦
• 伊号第三六五潜水艦
• 伊号第三六六潜水艦
• 伊号第三六七潜水艦
• 伊号第三六八潜水艦
• 伊号第三六九潜水艦
• 伊号第三七〇潜水艦
• 伊号第三七一潜水艦
• 伊号第三七二潜水艦

[編集] 参考文献

• 雑誌「丸」編集部『写真 日本の軍艦 第12巻 潜水艦』（光人社、1990年） ISBN 4-7698-0462-8
• 外山操『艦長たちの軍艦史』（光人社、2005年） ISBN 4-7698-1246-9
• 『近代世界艦船事典』

[編集] 脚注

1. ^ 数値は『写真 日本の軍艦』の解説より。『近代世界艦船事典』によると伊372は艦内、艦外合計で90トン。また『艦長たちの軍艦史』によると伊361型の搭載量は艦内65トン、艦外40トンで合計105トン

[編集] 関連項目

• 伊号第三七三潜水艦（丁型改潜水艦）
• 丁型改2潜水艦
• 大日本海軍艦艇一覧

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