代々木ゼミナール
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代々木ゼミナール(よよぎゼミナール)は、東京都渋谷区代々木を本拠に全国に28校舎(うち美術専門校3校舎)を持つ大手予備校である。経営母体は学校法人高宮学園。
略称は代ゼミまたは代々木ゼミ。2008年現在のキャッチコピーは「ハッピーエンドの主演はあなたです。」
校是は「日日是決戦(ひびこれけっせん)」。これは、「日日是好日」(にちにちこれこうじつ)との古典的言葉を下敷きにしたもの。校是として「親身の指導」もある。
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[編集] 概要
- 文京予備校を母体に高宮行男(元、陸軍砲兵大佐)が開校した不二学院を前身とし、1959年4月30日に代々木ゼミナールに改称された。この名称は、不二学院の隣に1937年創立の老舗予備校「代々木学院」が存在したことから、この代々木学院の生徒を吸収する意図で命名したものであるといわれる[1]。
- 駿台予備学校・河合塾と並んで三大予備校(SKY)の一つに数えられる。
- 早くから有名講師を多数擁したことから「講師の代ゼミ」の異名を持ち、また大検対策講座や帰国子女対象の講座など大学受験予備校として多種多様な需要に早くから応えている。(かつてより受験生の間では「生徒の駿台」「講師の代ゼミ」「椅子と机の河合塾」と揶揄されたりもする)
- 衛星回線を介して、本部校における一部の授業や、スタジオ収録の講座の配信を行っている。詳しくはサテラインの項を参照。
- 旺文社の『ラジオ講座』や東京出版の『大学への数学』で活躍していた人材(西尾孝、山本矩一郎、安田亨など)を多く登用した時期があり、早くからマルチメディア戦略を用いていた。
- 模擬試験などの事業を行う。(代ゼミ模試)
- 2006年度から『ブロードバンド代ゼミTV-NET』開始。インターネットで代ゼミ人気講師陣の授業がうけられる。
- 大学受験以外に、代ゼミライセンススクールとして資格試験受験指導校の講義をサテライン放映している。
- 1992年の熊本校を最後に、新規開校がない。
- 2008年4月、代々木二丁目に建設していた新ビル(地上26階・地下3階建て)を本部校として開校した。同ビルのキャッチフレーズは「代ゼミのオベリスク」。今後、代々木校は改築される予定。詳細は代ゼミ新タワー校舎を参照。
- 予備校界で唯一、自社衛星を持っている。
[編集] 関係団体
- 株式会社代々木ライブラリー
- 出版社。代ゼミ系の教材を市販している。
- 株式会社日本入試センター
- 模擬試験などの営利事業を行う(略称JEC)。校舎を所有して代ゼミに貸し出すこともある(代々木校のJEC1~3号館は同社の所有による)。社長には高宮行男の実弟の竹村保昭[2]が就任していた。
- 学校法人東朋学園
- 校名は代々木ゼミナール○○校であり、実質的には一体運営である。代ゼミが関東以外へ進出する際、代ゼミの名称だと地元予備校の反対が大きいため東朋ゼミナールなどの名称で開設申請を都道府県知事に出す。しかし開校時には代ゼミ○○校となり、地元予備校界との軋轢が大きくなることとなった。
- 株式会社三鳩社
- 高宮一族の同族会社。社長高宮行男以下、その夫人の高宮清子や代々木ゼミナール副理事長だった竹村保昭(行男の実弟)などが役員を務め、「代ゼミ=高宮学園の管財会社」[3]と評される。代々木ゼミナールの校舎が建っている土地建物の登記記録に頻繁に登場する会社だが、学校法人の土地建物は自己所有が原則なので違法性が指摘されている[3]。学校法人が廃校となった場合、経営者はその土地建物を勝手に処分できず、最終的には国庫に移管されてしまうため、そうした万が一の事態に備えた財産保全会社ではないかと考える向きもある[3]。
[編集] 各校舎
- 本部校
- 札幌校、仙台校、高崎校、大宮校、柏校、津田沼校、池袋校、原宿校、立川校、町田校、横浜校、横浜サテラインプラザ校、湘南キャンパス(大船)、新潟校、浜松校、名古屋校、京都校、大阪校(吹田)、大阪南校(難波)、神戸校、岡山校、広島校、小倉校、福岡校、熊本校
受験生寮が併設されている校舎もある。
[編集] その他
- 井出薫 - 1990年代半ばに代ゼミのテレビCMなどに出演。
- 養老孟司 - 代々木ゼミナール顧問。東京大学名誉教授、日本ニュース時事能力検定協会名誉会長
- 2005年度より、原宿校でグループスタディゼミが開校。
- 2006年度より、全校舎フレックスサテラインにVODシステムを正式導入。
- 2008年度のテレビCMのBGMはFLOWの『ありがとう』を起用した。