井伊直憲
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井伊 直憲（いい なおのり、1848年5月22日（嘉永元年4月20日） - 1904年（明治37年）1月9日）は、江戸時代末期の大名。近江国彦根藩第16代（最後）の藩主。
[編集] 人物
安政の大獄で有名な大老・井伊直弼の次男。正室は有栖川宮幟仁親王の王女・宜子女王。継室は鍋島直紀の娘。子は井伊直忠（長男）。
幼名は愛麿。号は稲香軒。孫に昭和28年（1953年）から36年間にわたって彦根市長をつとめた井伊直愛がいる。
安政7年（1860年）、父・直弼が桜田門外の変で暗殺された事を受け家督相続。官位は従四位上。左近衛権中将。大老として辣腕を振るった父とは対照的に地味な性格だった。
文久2年（1862年）、松平春嶽らによる幕政改革において安政の大獄における父・直弼の圧政を糾弾され20万石へ減封。これに先立ち、家老・岡本半介の進言を受け入れて、父の腹心であった長野主膳と宇津木景福を処刑しているが、処分は緩和されず、譜代筆頭でありながら幕府との関係は相対化する。
元治元年（1864年）、禁門の変での功により旧領のうち3万石を回復する。
慶応２年（1866年）、第二次長州征討では高田藩兵とともに彦根藩兵が芸州口の先鋒となったが、大村益次郎の訓練を受けた長州諸隊の散兵戦術に旧式の装備・戦法で臨んだため、大敗を喫する。以後、藩内では谷鉄臣や大東義徹ら勤王派が台頭し、慶喜に近い岡本半介の影響力が低下する。
慶応４年（1868年）、戊辰戦争では前哨戦となる鳥羽・伏見の戦いで、谷鉄臣らの藩兵が最初から新政府軍に属して東寺や大津を固めた。その後、東山道鎮撫総督に属し、近藤勇の捕縛に加わったが、小山の戦闘で大鳥圭介らの旧幕府軍に撃破される。その後、彦根藩兵は白川口から会津に転戦する。
明治2年（1869年）、戊辰戦功により賞典禄2万石を付与された。谷や大東、西村捨三ら下級武士出身者主導の藩政改革を承認し、人材登用を推進する。
明治4年（1871年）、アメリカおよびイギリスに遊学。随員に、専修大学の創設者となった相馬永胤がいる。ちなみに、中央大学の創設者である増島六一郎も彦根藩の出身である。
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