ヴァイオリン属
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クラシック音楽 |
---|
作曲家 |
ア-カ-サ-タ-ナ |
ハ-マ-ヤ-ラ-ワ |
音楽史 |
古代 - 中世 |
ルネサンス - バロック |
古典派 - ロマン派 |
近代 - 現代 |
楽器 |
鍵盤楽器 - 弦楽器 |
木管楽器 - 金管楽器 |
打楽器 - 声楽 |
一覧 |
作曲家 - 曲名 |
交響曲 - ピアノ協奏曲 |
ピアノソナタ |
ヴァイオリン協奏曲 |
ヴァイオリンソナタ |
弦楽四重奏曲 |
指揮者 - 演奏家 |
オーケストラ - 室内楽団 |
音楽理論/用語 |
音楽理論 - 演奏記号 |
演奏形態 |
器楽 - 声楽 |
宗教音楽 |
イベント |
音楽祭 |
メタ |
ポータル - プロジェクト |
カテゴリ |
ヴァイオリン属 (ヴァイオリンぞく=ヴァイオリン族とも書く)はヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの4種の弦楽器からなる楽器群のこと。前述の順で大きくなり、音域が低くなる。(コントラバスを、その歴史から、ヴァイオリン属に含めず、むしろヴィオール属とする考え方もある。)
これらの楽器は、それぞれ音域が異なり、そのため大きさや大きさの割合が異なるが、形状、構造、奏法、用法に共通点が多い。(楽器の構造や奏法の詳細は、それぞれの楽器の項目、特にヴァイオリンの項を参照のこと。)また、同じ音を異なる楽器で演奏したとき、少なくとも隣り合う楽器同士では、あまり音色の違いがないとされる。が、音楽家によってこれは見解が広く分かれる。
いずれの楽器も、16世紀以降の西洋音楽の中で重要な楽器である。ただし16世紀以来一貫して同じ形を保ってきているわけではない。現在通用四種の標準的な形状、大きさに至るまでには長い歴史があり、ヴァイオリン属に含めうる多種多様な楽器が存在する。これらの楽器は、今日では古楽器として復興が盛んに行われている。
ヴァイオリンとチェロが独奏にも合奏にも使われるのに比べ、ヴィオラとコントラバスはどちらかといえば合奏向きの楽器である。ヴァイオリン属の楽器の特徴は、複数の同じ楽器で同じ旋律を弾いたときに、ひとりで弾いたときと別の魅力が生じることである。このため、オーケストラなどでは、ヴァイオリン属の楽器の各部に、複数の楽器が用いられる。
オーケストラではこの4種がほぼ欠かさず使われ、ヴァイオリンは2部に分かれることが多い。コントラバスはチェロと同じ楽譜を用いてオクターブ低く奏することもある。一般に「弦五部」といえば、ヴァイオリン2部、ヴィオラ、チェロ、コントラバス各1部のことを言う。
大規模なオーケストラでは、弦五部の各部がおおむね8:7:6:5:4の割合で人数編成される。現代のオーケストラや弦楽合奏では、弦楽器の各パートの人数を、隣同士に位置して譜面台を共有する2人を組にした「プルト」(ドイツ語:Pult[机、譜面台〔Notenpult〕]より)という単位で表現することが一般的で、上のような割合は、基本的には各パートのプルト数として理解される。
ただし8:7:6:5:4というプルト数はあくまで大規模なオーケストラ曲を演奏する際の一般的な目安であり、管楽器・打楽器や独奏楽器などとのバランス、作曲された、また演奏される時代の流行、各地域や団体の習慣、さらには作曲家、演奏者、指揮者の意図や好みなどで編成はさまざまに変えられる。現在では、木管楽器奏者を各3人とする三管編成の曲でも、やや弦楽器奏者の人数を減らした7:6:5:4:3のプルト編成で対応することも多い。またドイツやオーストリアでは低弦(低音域を担当する弦楽器:チェロ、コントラバス)を増強した編成がとられることが多いと言われる。
ヴァイオリン | ヴィオラ | チェロ | コントラバス |
---|