ロシア連邦軍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ロシア連邦軍(ロシアれんぽうぐん、ロシア語:Вооруженные силы Российской Федерации;略称:ВС РФ)とは、ロシア連邦の軍隊。旧ソ連の核兵器を含むソビエト連邦軍の主力を継承した。兵員はおよそ113万人。
目次 |
[編集] 機構
[編集] 三軍・三兵科
ロシア連邦軍は、陸軍、海軍、空軍の三軍種と、戦略ロケット軍、宇宙軍、空挺軍の三独立兵科から成る。
- ロシア陸軍(Сухопутные войска)
- ロシア空軍(Военно-воздушные силы;ВВС)
- ロシア海軍(Военно-Морской Флот;ВМФ)
- ロシア戦略ロケット軍(Ракетные войска стратегического назначения;РВСН)
- ロシア宇宙軍(Космические войска)
- ロシア空挺軍(Воздушно-десантные войска;ВДВ)
[編集] 軍事行政単位
ロシア連邦軍は、6個軍管区(Военный округ)に分かれる。
- モスクワ軍管区(Московский военный округ;МВО)
- レニングラード軍管区(Ленинградский военный округ;ЛенВО)
- 沿ヴォルガ・ウラル軍管区(Приволжско-уральский военный округ;ПруВО)
- 北カフカーズ軍管区(Северо-кавказский военный округ;СКВО)
- シベリア軍管区(Сибирский военный округ;СибВО)
- 極東軍管区(Дальневосточный военный округ;ДВО)
- カリーニングラード特別地区
[編集] 戦歴
- 第1次チェチェン戦争(1994年~1996年)
- 第2次チェチェン戦争(1999年~)
[編集] 準軍事組織
ロシアには、ロシア連邦軍の外、各省庁が管轄する準軍事組織が存在する。これらは平時は各省庁が管轄するが、戦時は国防省の統制下に入る。
[編集] 良心的兵役拒否権
2002年6月28日、ロシア下院は、代替奉仕に関する法案(代替文民勤務法)を採択し、良心的兵役拒否が実質的・制度的に明文化された。ロシア政府は、男性に2年間の兵役を義務付けているが、ソ連崩壊後の1993年に制定された新憲法は、宗教や他の信条を理由に兵役拒否する人に対し、代替奉仕の可能性を保障している。しかし、代替奉仕に関する具体的取り決めを定めた法律は、それまで存在しておらず、軍隊からの脱走の多発や、兵役拒否するための賄賂等、汚職原因となっていた。2002年に可決された法案によると、兵役の替わりに、民間施設で3年半、または軍事施設で3年間の代替奉仕を選択することができる。また、大卒の場合、奉仕期間は半分ですむ。ただし、徴兵委員会が代替奉仕者の任地を決めるため、自宅や家族の近くで働ける可能性は低い。この法律は2004年1月1日から発効した。ロシアでは現在、18歳からの兵役が義務付けられているが、大学生は兵役を遅らせることが許可されている。政府は、近い将来、徴兵制を廃止し、完全な職業軍人による志願制の軍隊にする意向を示している。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- ロシア連邦国防省公式サイト(ロシア語)
- クラスナヤ・ズヴェズダ(ロシア語、ロシア連邦軍教育業務総局所轄の軍機関紙)
- 「ヴォエンインフォルム」通信社(ロシア語、国防省情報・社会関係局所轄の通信社)