ラジオカー
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ラジオカー(Radio Car)とは、ラジオ放送局がリポートの拠点とする車。移動中継車ともいう。高い音質が要求される中継で使用されるラジオカーはFMカーと呼ばれる。
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[編集] 概要
報道や、祭事・イベント・交通情報等の生活に密着した情報を屋外からリポートするために使用される。AMラジオ局では、1970年3月にニッポン放送が初めて導入。中継は、リポーターもしくはアナウンサーと、資格(後述)を持つ技術者の2人で行うのが基本だが、資格を持つアナウンサーや局専属のリポーター(キャスタードライバー・リポートドライバーと称する局もある)1人だけで中継を行うことも多い。なお中継用の無線機を使用するためには、第三級陸上特殊無線技士以上、もしくは第二級陸上無線技術士以上の免許が必要である。 車両は、セダンやミニバン・ステーションワゴン・SUV等の比較的室内空間が広い車両がよく使われているが、車体が大きくなり、移動範囲の制限が出始めたことから、コンパクトカークラスを使う局も出始めている(熊本放送のミミー号で使用されるラクティスなど)。またかつての東海ラジオなど、スポーツカー(同局の場合、トヨタ・スープラや日産・フェアレディZ)を使用したものもあった。
無線の電波が届かない等の理由で中継が困難な場合は、携帯電話や一般加入電話を使用して中継を行うこともある。 この場合、テレホンリポーターやテレホンハイブリッドといった専用装置を利用して、その装置にマイクを接続してリポートをすることが多いが、直接電話でリポートすることもある。
AMラジオ局では、ほぼすべての放送局がラジオカーを所有しているが、FMラジオ局では中継取材の番組が少ない事もあり所有している局は少ない。またコミュニティ放送局では中継用の無線免許を取得していない局が多いためラジオカーを所有している局は少なく、一般の携帯電話を使用してリポートを行う局が多い。1970年代にはアメリカのラジオ局を真似てヘリコプターを使用していたラジオ局がいくつかあったが、現在はすべてのラジオ局がラジオカーに移行。
ナンバープレートの一連指定番号を、自社の周波数と同じ数字にしている車も多い。
[編集] 愛称のあるラジオカー
[編集] AMラジオ局
- NHK - 80ちゃん号
- 北海道放送(HBC) - トピッカー(大分放送と同名だが関係はない)
- STVラジオ - ランラン号
- IBC岩手放送 - 684号
- 秋田放送 - ラジPAL
- ラジオ福島 - いってみっカー
- 茨城放送 - スクーピー・スウィング(スクーピーは静岡放送・宮崎放送と同名だが関係はない)
- TBSラジオ - ラジオカー954
- RFラジオ日本 - 浜っ子・浜太郎
- 新潟放送 - スナッピー(RKBラジオと同名だが関係はない)
- 山梨放送 - スコーパー
- 静岡放送 - スクーピー(茨城放送・宮崎放送と同名だが関係はない)
- 中部日本放送(CBC) - レインボーカー
- 北日本放送 - エコーカー
- 福井放送 - エコーメイト
- ラジオ関西 - ラジ関君
- 山陰放送 - ラジ郎
- 山陽放送 - ラジまる
- 山口放送 - アロー
- 四国放送 - らじまる
- 南海放送 - キャピーカー
- RKB毎日放送 - スナッピー(新潟放送と同名だが関係はない)
- 九州朝日放送(KBC) - ひまわり
- 長崎放送 - スキッピー(長崎エリアと佐賀エリアではメンバーが異なる)
- 熊本放送 - ミミー
- 大分放送 - トピッカー(北海道放送と同名だが関係はない)
- 宮崎放送 - スクーピー(茨城放送・静岡放送と同名だが関係はない)
- 南日本放送 - ポニー
- ラジオ沖縄 - ウェービー
[編集] FMラジオ局
- NHK水戸放送局 - よかっぺ号
- NHKさいたま放送局 - 元気ですカー
- エフエム北海道(Air-G') - Air-G'カー
- エフエム・ノースウェーブ(FM NORTH WAVE) - BEAT TRUCK(B.T.)
- エフエム仙台(Datefm) - デリラジ
- 静岡エフエム放送(K-MIX) - うご★ラジ
- 岡山エフエム放送(FM岡山) - ぶいぶい号
- エフエム山陰(V-air) - ラヴィー
- 広島エフエム放送 - ワンヴィ
- エフエム福岡(FM fukuoka) - Vivo”t(ビボット)
[編集] コミュニティFM局
[編集] ラジオカーの画像
北海道放送(トヨタ・ハリアー) |
ニッポン放送(ランドクルーザー80) |
RFラジオ日本(シボレー・アストロ) |