モルニヤ (ロケット)

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モルニヤ
モルニヤ8K78M
基本データ
運用国	ソビエト連邦
使用期間	1960年 - 現役
打ち上げ数	320回（成功285回）
打ち上げ費用	3,900万ドル（1985年）
物理的特徴
構成	4段
総質量	305.46 トン
全長	40 m
直径	2.99 m（コア部分）
軌道投入能力
低軌道	1,800 kg （高度820km）
静止移行軌道	1,600 kg
脚注
物理的特徴・軌道投入能力はモルニヤ8K78M型のデータ。打ち上げ数と成功数は8K78と8K78Mの合計。
表・話・編・歴

モルニヤ（ロシア語：Молния、ラテン文字表記の例：Molniya）はソビエト・ロシアで使用されている人工衛星・宇宙探査機打ち上げ用のロケット。R-7 大陸間弾道ミサイルを改良して作られたロケットの1つで、他のバリエーションより1段多い4段式の構造になっている。長楕円軌道・高高度の軌道への人工衛星の投入や、宇宙探査機を地球重力から脱出させることに使用される。

なお、モルニヤとはロシア語で雷を意味する単語である。モルニアと表記されることもある。

[編集] 概要

モルニヤロケット（8K78）は、R-7ミサイルに第3段と第4段を追加した設計になっている。当時R-7系列のロケットとして3段式のボストークロケットがあったが、モルニヤロケットは4段式とすることで楕円軌道や地球を離脱する軌道にペイロードを投入することが可能になった（その代わりに積載量は減っている）。

モルニヤの最初の打ち上げは1960年 10月10日に行われた。このときはペイロードとして火星探査機を搭載していたが、第3段のエンジンの異常により周回軌道に達することなく失敗に終わった。その後も金星探査機や月探査機の打ち上げに使用されたが、しばしば第4段のエンジンが点火せずに地球周回軌道を離脱できないという深刻な初期不良があった。26回行われたモルニヤ8K78の打ち上げのうち成功したのは12回だけで、成功率が50%にさえ満たない信頼性の低いロケットだった。

1964年になると改良型のモルニヤMロケット（8K78M）が登場した。モルニヤM はモルニヤ通信衛星や早期警戒衛星の他、ベネラ・マルスといった宇宙探査機の打ち上げに活躍した。2008年現在300回近い打ち上げに使用され、成功率も90%以上を確保している。

[編集] 関連項目

[編集] 参考文献

"РН "Молния" (英語)" Samara Space Center. 2008-05-25閲覧.
"Molniya 8K78 (英語)" Encyclopedia Astronautica. 2008-06-11閲覧.
"Molniya 8K78M (英語)" Encyclopedia Astronautica. 2008-06-11閲覧.

表・話・編・歴ソ連・ロシアの打ち上げロケット
R-7系列ロケット	スプートニク - ボストーク - モルニヤ - ボスホート - ソユーズ
大型ロケット	プロトン - N-1 - エネルギヤ
中小型ロケット	コスモス - ツィクロン - ゼニット - START - ロコット - ヴォルナ - シュチーリ - ドニエプル - ストレラ