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メダロット - Wikipedia

メダロット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

メダロット』は、ほるまりん原作・ナツメ開発・イマジニア発売のゲームソフト、およびそこから派生した漫画作品、アニメ作品である。

目次

[編集] 概要

ゲームソフトの発売と同時期に『コミックボンボン』誌上にてほるまりん作による漫画を連載開始、以降アニメトレーディングカードゲームと様々な方向に展開した。

ポケットモンスターの2匹目の泥鰌を狙う、収集・育成・通信対戦を核にした作品群の中にあり、「2バージョン同時発売」「携帯型ゲーム機の通信機能を使った交換・対戦が可能」など同作品との類似点もあるが、パーツを自由に組み替えられるロボットや、ターン制とは異なる戦闘などで独自性を誇った。ポケモンは「収集」がゲーム最大の目的だが、メダロットでは「捕まえたご褒美で、詳しい説明文が表示される」ライブラリー機能は4と5にしか搭載されておらず、収集は重視されていない。逆にポケモンではあまり強調されていない「ストーリー性」が、メダロットでは重視されている。

遅咲きながらポケモンブームに陰りの出てきた2000年頃、メダロット2・3が発売されており、シリーズの人気は最高潮を迎えた。しかし、人気の促進役を担うべきテレビアニメは、製作会社の変更などにより質が低下。ポケットモンスタールビー・サファイアが出る頃には、人気はほぼ地に落ちていた。復活を期しナビ・5と作品群を出すも思うように売れず、人気だった2のリメイクを出したがどうにも振るわなかった。

復活を望む声は根強くあるものの、販売のイマジニアはゲーム事業を縮小、モバイルコンテンツを主にする会社になり、現在開発元のナツメでは公式ホームページの制作ソフト一覧に『メダロット弐CORE(カブトバージョン)』のみを掲載している(www.medarot.co.jpを放棄)。漫画連載の『コミックボンボン』は大幅な路線変更の上部数低迷から休刊となり、原作者のほるまりんは消息不明(専門学校の講師をしていたことが後に判明)等々あり、ゲーム・漫画とも新作の話は聞こえてこない。

漫画版は、小学生未満の層も含んだ少年向け雑誌連載作としては希少な、バトルシーンのみならず情緒感をも盛り込んだ作品であった。主人公とメダロットの友情、成長を描いた作品であると同時に、自我を持ち、武器を備え、数を増していくメダロットの起こしうる社会的問題が作品の根底にはあった。自我を持つ以上人類に反旗を翻す可能性があり、種を殖やすこと自体侵略行為ともいえるメダロットには潜在的な脅威がある。それにもかかわず子供とメダロットの友情を希望として見出していく物語には、『鉄腕アトム』にも通じるところがある。また、藤岡建機作のnaviの漫画版も人気は高く、復刊を待ち望む声がある。

メダロット(ロボット)の、立体把握が充分に行われた造形は秀逸で、アニメ時に発売されたプラモデルの評価は高い。

山下絹代によるゲームBGMも人気があり、CD化を望む声もある。

[編集] あらすじ

人と同等以上の知能を持つ機械、メダロットが全世界に普及している時代、メダロット同士を戦わせる競技、通称ロボトルが流行している世界が舞台となる。作品によっては、メダロットを悪用し世界征服を企むロボロボ団や街の平和を守るセレクト隊等、世界観に差異があるが、総じて主人公と仲間達、そしてメダロットが協力して危機に立ち向かっていく物語である。

[編集] メダロットとは

メダロットとは、メダルによって機動する人型機械、つまりメダルロボットの略称である。その機体はメダルを中核とし、骨子となるティンペットと外殻となるパーツから構成されている。基本フレームであるティンペットに四種のパーツ、頭胸部パーツ左腕パーツ右腕パーツ脚部パーツを装着、最後に人工知能の役割を果たすメダルを装填する事により、人間と同等以上の知能と行動力を有した、全長約1m程の人型ロボットが完成するのである。

ゲーム作中での機能説明は、基本システムの項を参照。メダロット自体の解説についてはメダロット (架空のロボット)を参照。

[編集] 登場キャラクター

メダロットシリーズの登場人物、およびメダロット一覧を参照。

[編集] ゲーム

基本的に「カブト・クワガタ」の2バージョン並立発売。バージョンごとに入手可能なメダル・パーツが異なるが、シナリオは同一である。バージョン名は主人公が最初に入手する機体にちなんだもの。サウンドは全シリーズ山下絹代。シリーズ累計売上は250万本Natsumeプレリリースより

[編集] 基本システム

前述の通りメダルと頭部・右腕・左腕・脚部の4つのパーツから成るメダロットを戦わせる戦闘システム。メダルにのみ育成要素があり、戦闘を重ねるとレベル、熟練度が上がっていく。

頭部・右腕・左腕パーツそれぞれに定められた能力を駆使して戦う。脚部パーツ自体には能力はないが、メダロットの推進力(行動までの早さ)・機動力(攻撃回避のしやすさ)・移動タイプ(二脚タイプ・車両タイプなど)などを左右する。

各パーツによる行動にはそれぞれ定められた充填・熱量の値が(頭部パーツのみすべて同じ値)、また脚部パーツによるタイプと地形の相性と推進力の値が影響して、行動までにかかる時間と次の行動を入力するまでの時間が定まる。

各パーツ毎に装甲値(ヒットポイント)が定まっており、この値が0になるとそのパーツは破壊される。RからはパーツごとにHPが分かれるようになった。頭部パーツを破壊することでメダロットは機能停止し、両腕のパーツが壊された場合はそれぞれ持つ機能が使えなくなり、脚部が壊れた場合はそのパーツのステータスが半分になる。

リーダーの定まった3対3の戦闘で、敵リーダー機の機能停止を勝利条件とするが、戦闘には時間制限があり、時間切れの場合は機能停止したメダロットの数、それが同じなら破壊したパーツの数、それも同じなら攻撃成功数による判定により勝負が決まる。戦闘に勝利すると相手パーツが一つ得られる反面、敗北する度に自分のメダロットのパーツが一つ失われる(ストーリー中のイベントによるバトルに敗北するとゲームオーバー)。通信対戦においても相手のパーツを奪うことが可能で、この場合はメダルも奪える対象となる。

この基本システム自体は『1』、『2』、『3』、『4』、『5』共通であり、また戦闘システムの異なる『navi』、『G』、『BRAVE』においても変わることのない「一枚のメダルを核に、四つのパーツを組み合わせて戦う」というシステムの基礎は「1」で築かれた。『2』からはメダフォースが(『5』ではメダスキルと呼ばれる)、『3』『4』『navi』ではメダチェンジが導入されている。

収集および通信対戦をテーマにしている点はポケットモンスターと同様であるが、ゲーム中でも主人公自身が会話することがある。

[編集] メダロット

アガタヒカルを主人公に据えたRPG。ロボトルトーナメントを勝ち抜き、悪の組織と戦うというシンプルなシナリオ。ヒロインは秋田キララと秋葉原ナエの二人おり、それぞれに対応したエンディングが用意されていた。またそのどちらでもないバッドエンドもある。

本作にはメダルは28枚存在するが、そのうちシナリオの中で入手可能なのは限られており、残りは通信対戦でメダルを奪った際、一定の条件の下出現することになっていた。

[編集] メダロット パーフェクトエディション

上記の「メダロット」をワンダースワンに移植した作品。移植とはいえグラフィックはほぼ全面差し替え、キャラクターの台詞やインターフェイスを大幅に変更・追加、ワンダースワンのワイド画面に対応させたリメイク作品となっている

[編集] 『メダロット2 - 4』GBC

天領イッキを主人公に据えた一連のシリーズ。アニメとのタイアップを視野に入れて製作された(当初、アニメの主人公はヒカルの予定だったが変更された模様)。シリーズ作品らしく、前主人公のヒカルとヒロインのキララ、ナエの三名は準レギュラーキャラクターとして登場する。3および4では一部キャラクターの台詞にアニメ版声優の声が当たった。また「3」と「4」はほるまりんの手を離れ、キャラクター、ストーリーともにゲームオリジナルである。

[編集] メダロット2

  • 発売日/1999年7月23日
  • 定価/4179円(税込)
  • 初動売上/71,666本
  • 総売上/483,863本

主人公がヒカルからイッキになった最初の作品で、メダルやパーツが前作より大幅に追加された。メダロットの中でも人気がある作品。「1」同様、ヒロインの甘酒アリカと純米カリンそれぞれに対応したエンディングがある。

メダフォースシステムが初めて導入され、戦闘中蓄積されるメダフォースゲージを消費してメダルごとに設定された特殊な能力が発動できるようになる。

[編集] メダロット3

  • 発売日/2000年7月23日
  • 定価/4515円(税込)
  • 初動売上/80,243本
  • 総売上/235,617本

ファーストエイドや態勢破壊などの新たな行動が追加されたほか、メダチェンジシステムが導入され、純正メダロット(パーツを組み替えていない状態のメダロット)の一部は変形することが可能となる。メダチェンジ後は能力が変わり、また装甲値(ヒットポイント)が各パーツごとに分散せず一体化する。

[編集] メダロット4

  • 発売日/2001年3月23日
  • 定価/4725円(税込)
  • 初動売上/59,229本
  • 総売上/115,675本

イッキが主人公を飾る最後の作品。戦闘システムでは勝ち抜きロボトルなど種類が幅広くなった。またミニゲームが数多く増え、ロボトルだけでなくミニゲームもストーリーに絡んでくる。よいパーツが簡単に入ったりさらに新たな攻撃が追加された。3の全パーツに過去作品の人気のあるパーツ、新規のパーツから構成された。

[編集] メダロット弐CORE

  • 発売日/2003年4月18日
  • 定価/5040円(税込)
  • コミックボンボン専売カブトバージョン/2002年12月25日
  • 総売上/カブト(ボンボンバージョン含まず)16,000本、クワガタ17,000本、計33,000本

『メダロット2』をGBA用にリメイクした作品。基本的なシステム面やメインシナリオにおける大きな変更はなく、3以降に存在した(ボイスも含めて)「メダチェンジ」システムなども搭載していない。

変化として挙げられるのは

  • ロボトル中のメダロットの動作の追加(naviに比べて多彩になっている)
  • インターフェイス面でのグラフィックの完全差し替え
  • パーツ性能の再調整
  • 人気機体の追加、イベントの追加

などである。

当初はコミックボンボン誌上でのカブトバージョン限定通販(ボンボンバージョン)のみの販売だった。その後、クワガタバージョンを追加して市販される。限定通販版との相違点は説明書にあったほるまりんからのメッセージ、ボスの攻略情報、およびエンディング時のユーザーの名前と早送り機能が削除されたこと。ただし説明書の目次を改めなかったためにミスがある。

開発会社ナツメ公式HPの製品一覧にメダロット作品として唯一載っているソフトである。(ただし、カブトバージョンのみ。)

[編集] パーツコレクション

それぞれの本編に登場する全ての機体・メダルを入手することができる補完ソフト。3だけは本編の登場人物たちのその後を知ることができる。なお、4に関しては、3と通信交換する必要はあるものの、本編ですべてのパーツが入手可能であるためパーツコレクションは存在しない。

『メダロット パーツコレクション』GB

主人公はパディで、お姫様になった彼女が魔女ミルキーにとらわれたユウキ王子を助ける話。一応主人公の夢という設定になっている。1の全パーツが手に入り、女形のパーツも男型に装備できる。

『メダロット パーツコレクション2』GB

ユウキとパディの立ち位置が差し替えられている以外はパーコレ1と共通。

『メダロット2 パーツコレクション』GBC

あるエイリアンが間違えておじいさんを連れて来たためにおかしくなった学校が舞台。

『メダロット3 パーツコレクション』GBC

3の後日談。快人Zという謎の人物が登場する。

[編集] 『メダロット5』GBC /『メダロットG』GBA

主人公をテンサンコイシマルに変更した新章。冒頭でいきなりヒカルが登場するなどした2とは異なり、前作との関わりは全体的に薄い。

5ではメダフォース・メダチェンジシステムを廃し、新たに脚部を除く全ての行動パーツにグー・チョキ・パーのマークがつき、フィールドにも同様のいずれかのマークがあり、戦闘が始まるときにランダムに決定され、それに勝てるマークがついているパーツで行動するとそのパーツのマークに変わり様々な追加ボーナスを発生させる「メダコンボ」システムや、いままで条件を満たしていればロボトル中何度も発動することが出来たメダフォースは、メダスキルと名称が変わり、一回のロボトルにつきそれぞれのメダスキルは一回しか出来なくなった。他にメダルの分岐進化が追加された。3、4でのバトルフィールドを2以前の旧来のものに戻しており、戦闘中のインターフェイスも大きく変わっている。

舞台は田舎町すすたけ村に引っ越して来た主人公が村で起こる奇妙な事件を期に、その真相に迫っていくというものである。

Gは5と繋がりのあるシナリオだが、従来の「メダロット」とは異なりアクション方式のバトルシステムを採用している。クリア後は中学生になったイッキやコウジといったおなじみのキャラたちとの戦いも可能。ただし、その使用メダロットは『2』で使用していたもの。『G』のシステムが、もともとアメリカで発売されたアニメ版準拠の物の流用だったためで、メインキャラクター以外のキャラが使用するメダロットがほぼすべて『2』以前の物であるのもそのためである。

漫画版はゲームよりも直接5から繋がる話という色合いが強く、タイトルにも「メダロット5のつづき」と冠されている。

[編集] メダロット5 すすたけ村の転校生

プレイするハード(GBCかGBA)により、イベントが追加されたり、異なるパーツを入手することができる。 システムやシナリオ、キャラクター等、基本的な部分はおおむね高評価だが、メダリンクで賞品が受け取れなくなるバグや、入手不可能なメダルやパーツ、進入不可能のフィールド等、開発途中で発売されたかのような未完成な部分が多く、ファンの間で惜しまれている。

[編集] メダロットG

  • 発売日/2002年7月19日
  • 定価/5040円(税込)
  • 初動売上/19,090本
  • 総売上/46,358本
  • 米国売上/27,864本(カブト)、21,980本(クワガタ)

他国ではMedabots AX: Metabee VersionMedabots AX: Rokusho Versionとして発売している。販売元はen:Natsumeで、発売日は2002年6月27日 情報源。つまり、アメリカの方が早く発売していたことになる。なお、海外版と日本版では主人公、マップ、ストーリーが違うが戦闘等の基本システムは同じ。戦闘については2Dアクション形式となっている。

[編集] メダロット・navi

  • 発売日/2001年9月7日
  • 定価/6090円(税込)
  • 初動売上/25,802本
  • 総売上/39,613本
  • 米国売上/126,178本(カブト)、117,799本(クワガタ)

従来の「メダロット」の世界をやや離れた作品。ほるまりんではなく藤岡建機が人物·機体デザインを行ったためか、他のシリーズ作品とは毛色が異なる。

宇宙テーマパーク「クラスター」に隔離されてしまった主人公とその友人らが、地球への帰還方法を探し出すというストーリー。従来よりシリアスな設定・ストーリーに合わせて、主人公達も中学生として設定されている。

パーツにティンペットを収めるという設定もあり、シリーズの大概のメダロットは人型のシルエットを維持しているが、今作では人型を大きく逸脱したりメダロットが多数登場する。

戦闘は9×9マスのグリッド上で5対5で戦うSLG方式で、今まで同様時間制限がある。そのため従来のシリーズと比べ戦闘時間が長くなったが、他のSLGと比較すると時間は格段に短い。また、戦闘はターン制で進行するのも大きな違いである。基本的には各チームのリーダーから行動するが、脚部パーツの「推進」が高いものから行動できるため(ただし、メダチェンジして「推進」の値が変わっても行動順は変わらないバグあり)、「飛行」タイプなど推進の極端に高いものはリーダーより先に行動できる。パーツの「充填」「放熱」の値はターン始めにチャージされる「AP」の消費量として表現される。主人公の機体は基本的に一体のみの参加(二体目以降は予め設定した行動ローテーションに沿って行動)で、仲間と共に戦う。仲間のパーツは変更できないが、主役級キャラの機体はストーリーの進行度に応じて段階的に強化できるよう工夫されていた。とはいえ純正メダロットを操ることがメインとなるため、使いこなすのにより戦略を必要とする分、やはりパーツ交換の魅力は犠牲となっている。メダフォース・メダチェンジシステムも採用されている。戦闘はほぼイベントによるものなので、自由な戦闘が可能となるクリア後まで育成は困難。また後半の敵やクリア後の隠しキャラクターと戦う機会は限られており、パーツの収集は至難な上、一部のパーツは正規の方法では入手できず、パーツのコンプリートは不可能である。

舞台が隔離された宇宙空間であるにも関わらず(とは言ってもクリア後なのでクラスターは地球の軌道上にあり彼らはゲストとして招待されていることになっている)、クリア後にはファンサービスとしてイッキやりんたろうといった他メディアのキャラクターたちも登場、仲間に加わる。彼らの登場のため同じ世界であると思われるが『メダロット3』に登場した月面都市ランデブーなどが存在するかは不明。なお「メダロット」シリーズは各メディアが独自ストーリーを持っているのが特徴だが、漫画『メダロット・ナビ』だけはこのゲームに密着した作品となっており、ゲームのプロローグとエピローグが交錯する。前者の主役はゲームと同じくカスミ、後者の主役はメダロットであるクワガタバイザンである。しかしメタビー(ゲームにおけるグランビートル)との出会いが前倒しになっている等、ゲーム版とは異なる面もある。何よりゲーム版でのシナリオにあたるクラスターでの出来事が悲壮感もって語られており、挿入される『星の王子様』の引用と相まって叙情的雰囲気を持つ作品となっている。

メダロット・ナビのゲームクリア後に手に入るパスワードを集めて専用ハガキでイマジニアに送ると、抽選5名にホビージャパン2001年9月号 (No.387) に掲載されたグランビートルとソニックスタッグの完成品フィギュアがプレゼントされた。

[編集] メダロット R

『メダロットR』PS
『メダロットR パーツコレクション』PS

プレイステーションポケットステーション対応の作品で、主人公はイッキ。しかしキャラクターグラフィックを担当しているのはアニメのスタッフでもほるまりんでもなく、藤岡建機である。

バトルシーンが全面3Dとなっていたが、システム的にはGB版『2』と同等。バージョン並列販売とはならず、Rが本編、パーツコレクションが補完的役割を果たした。またパスワードを利用して「2」からパーツを送ることも可能で、そうしないと入手できないメダロットも存在する。Rだけではバニーハートが手に入らないものの、アニメ版の世界大会決勝を再現できるのはこの作品だけである。

画面ローディングが並々ならぬ遅さであることでも知られている。加えて一部パーツのダメージバランスが完全に崩壊しているという批判もある。

メダロットデザインはまるかたが担当している。今作に登場するメダロットには、重機バイクといった子供に人気のあるモチーフや、メイドロボや魔法少女と言ったいわゆる萌えキャラを意識したようなものが多い。

[編集] メダロットBRAVE

  • 発売日/2003年11月28日(アメリカでは2003年12月14日en:Natsume、ヨーロッパでは2004年9月24日fr:Ubisoft
  • 定価/7140円(税込)
  • 米国売上/16,795本
  • CMについて
    • 放送枠は2003年10月6日 - 2004年3月8日まで毎週月曜日午後6時27分00秒から30秒(直前のアニメの後提供直後)
    • アニメの動画の有無で2種類(アニメの動画はメダロット第14話より)×15秒バージョンと30秒バージョン×最後の発売告知が「11月28日発売!」と「好評発売中」の2種類で合計8種類ある。

ゲームキューブ対応のアクションRPG。GB版4が「イッキ編最終章」と謳われていただけに、パッケージを見て驚いたファンも少なくなかった。バージョン並立とはならず、クワガタ型機体はライバル·辛口コウジの愛機として登場する。

アクションゲームとしては難易度はそれほど高くなく、フルポリゴンで動きもスムーズ。全作品の中で唯一戦闘で自分で動かせるため一番メダロットらしさが出ているともいえる。

ただしゲーム中にはバグが多数存在し(フリーズする、ゲームの進行が止まるなど)、メモリーカードの修正をサポートしてもらわないと完全クリアはできないため、パーツのコンプリートも難しい(ほぼ不可能)。非常に稀だが、バグとして完全クリアできてしまうこともある(このゲームは完全クリアできないゲームであり、完全クリアできてしまうことがバグ)。

完全クリア後のお楽しみ要素としてGBAリンク機能により、「メダロットnavi(カブトver.クワガタver.)」「メダロットG(カブトver.クワガタver.)」「メダロット弐CORE(カブトver.クワガタver.)」と連動させることでレアパーツを入手することが出来る。

[編集] 真型メダロット

機体デザインや登場キャラクターのデザインを北沢直樹が担当しており、グラフィックは旧来のシリーズとは全く別の路線である。シナリオは1をベースとしたリメイクとなっている。キャラクターに関しては全てが一新されており、主人公はガンマというかなり口が悪い少年である。インターフェイス、システム、パーツのステータスの数値は『CORE』のものを流用している。音楽についても同様で、旧来のものとは異なり一新されている。

真型以前のメダロットシリーズに慣れ親しんできたファンにはかなり抵抗があった上に、同じシリーズだと気付かれなかったりもした。これは、メダロットシリーズに尽力してきたスタッフの殆どがナツメに移動した後のイマジニアの作品だったからだと思われる。

[編集] メダロット カードロボトル

オフィシャルカードゲーム「メダロット」をGB用ソフトにしたもの。フィールド自体は『メダロット2』のもの。

ゲーム中のキャラクターや地名などの他に本編とのリンク性はないが、『メダロット2』中でレアパーツを入手するためのパスワードなどが随所に隠されている。

[編集] 漫画

詳細はメダロット (漫画)を参照

詳細はメダロッターりんたろうを参照

これら二作品のシリーズは共にコミックボンボン誌上で連載されたが、設定がアニメ版やゲーム版と異なる部分がある。また両作はゲームと同じく基本的には同一の世界観を有しており、『メダロッターりんたろう』のキャラクターがほるまりんの『メダロット』の中に登場したり、逆に『メダロット』のキャラクターが『メダロッターりんたろう』に登場することもあった。

[編集] トレーディングカードゲーム

メダロットのカードゲームは二種類発売された。

一つ目は『メダロットカードゲーム』。スターターパック1種類、ブースターパックは第3弾までが発売。1パックにトレーディングカードゲームとトレーディングカードが同封され、『1』の機体パーツやキャラクターが登場。『2』の初回版には、このトレーディングカードに準じた限定カード「ラピ」が付属し、ゲーム内にラピを出現させるためのパスワードが記されていた。カードゲームはメダロットの特徴である、パーツ交換をフィーチャーした内容で、互いのメダロットのパーツの耐久値を減らしあい、最終的に頭部パーツの耐久値を0にしたものが勝利する。後にGBソフト「メダロットカードロボトル」としても移植され、これには「2」の機体パーツ、キャラクターも追加されていた。

二つ目は『メダロットオフィシャルカードゲーム』。アニメ版、『3』、『4』、『navi』(および『1』、『2』、『R』、『5』の一部)の機体やキャラクターが登場。スターターパックはVol1 - 2、ブースターパックはVol1 - 5までが発売された(Vol3からはカードの仕様が一部変更されている)。なお、ブースターパックはバンダイカードダスによる展開。個性豊かで多彩なメダロットやロボトルのルールを生かし、3機のメダロットを場に出して対戦する。最終的には、相手のHPかデッキ(山札)を先に0未満にしたものが勝利する。メダフォースやメダチェンジのシステムも採用されている。メダロットの攻撃力が相手メダロットの装甲値を上回った(強攻撃)場合破壊できるが、相手の装甲値に満たなかった場合でも弱攻撃として攻撃の威力分相手の手札を減らすことができるという独特のルールがあった。最も古いのは『3』の初回版に付属、またキャンペーン展開されたものだが、これは一般的なトレーディングカードサイズで、カードダスサイズとなった正式版より一回り大きかった。そのため、人気メダロットが多くカード化されていたにもかかわらず、正式版と混ぜて遊ぶことは困難である。その後「3(4の発売に合わせた形で発売された「クリアピューレ」カード付属版と「メタビー」カード付属版)」や、「3パーコレ」、『4』、『navi』、『5』のそれぞれ初回版にも限定カードが付属した。コミックボンボン誌上でも「ティレルビートル」カードのプレゼントや、『男!度胸 メダカードファイターズ』(作、舵真秀斗)が連載され、その単行本の1, 2巻それぞれにも限定カードが付属した。

[編集] その他関連商品

メディアミックスを主眼においたメダロットには、様々な商品が存在する。

その中核をなしたのが、イマジニアの発売した「メダロッチ」である。これは劇中に登場する多機能腕時計を模した玩具で、万歩計型育成ゲーム同様の、振動による育成システムを搭載していた(万歩計のような実用性はなく、パンチとチョップで経験値を稼ぐ「パンチョシステム」と命名されていた)。「メダロッチ」は劇中同様、内部にメダルが収納可能で、様々な種類があるメダルごとに異なる機体を育成し、育てた機体を記録し、そのデータを収集する機能を備えていた(ポケットモンスターの「ポケモン図鑑」に類する)。その肝となるメダルは、本体に同梱・或いは単品で発売されたほかに、『コミックボンボン』の付録や、「メダロットカードゲーム」などのメダロット関連商品に付属し、各媒体を結ぶ役割を担っていた。最初期の「メダロッチ」はゲーム一作目に対応していたが、後に新作ゲームの発売に合わせ、『2』に登場する新メダロットを追加し、そして『3』登場のメダロットに対応し通信機能も備えた「メダロッチアドバンス」が発売される。また各「メダロッチ」にはカブト・クワガタのバージョン違いが存在した。「メダロッチアドバンス」と同時期には、同様にメダルを収集しメダロットのデータを集める「メダネットボード」も発売される。この頃には、登場するメダロットの数が膨大になったためか、穴の開いていない生メダルに自ら穴を開けてオリジナルのメダルを作るキット(「メダロッチ」は各メダル背面にある穴で、メダルを認識している)「メダルX」が発売され、メダルは収集により各媒体を結びつけるという役割を終えた。なおメダルには、メダル自体を飛ばして遊ぶ「メダルシューター」としての遊び方もあり、後には「メダロットオフィシャルカードゲーム(OCG)」でのヒットポイントを示すマーカーとして用いられもした。

また、メダロット玩具の大半はタカラ(現タカラトミー)が発売し、手頃な小サイズのフィギュア「メダロットコレクション」、組み立て式キットの「バトルメダロット」、ティンペットにパーツを装着する方式を再現した「デュアルモデル」の三種がそのメインであった。これらはどれも、同シリーズ内でのパーツの交換が可能であった。これらシリーズは、ゲーム一作目の時よりラインナップを開始したが、後にアニメが開始すると、アニメに合わせた商品展開となり、『メダロット魂』の終了をもってその幕を閉じた。これは「魂」での人気下火の影響と思われ、事実「魂」の最終ボスにあたる「グレイン」は商品化されずじまいである。またこれらシリーズには、劇中の「メダフォース」を再現し、メタリック塗装やメッキコーティングが施されたバージョンも存在した。タカラの商品にはほかに、声を認識して動く大型の玩具「ボイスコマンドモデルメタビー」などがある。

そのほかの商品には、セイカノート文具天田印刷加工遊具シールメンコなど)、タニイの日用品有井製作所プラモデルグリコの「メダロットウエハースチョコ」などがあるが、これらはいずれもゲーム一作目、或いはアニメ無印の頃の商品であり、「navi」や「5」になると「OCG」以外(OCGにおいても、『5』はゲーム初回版に付属した2枚のみ)の商品は一切無かった。

[編集] 雑誌での連載

『メダロットnavi』では『コミックボンボン』以外でも、複数の雑誌での連載記事があった。

以前から何度か単発の作例が載ることはあったホビージャパンでは、"メダロット・ナビ パースペクティブ(立体感覚)"と題して、2001年9月号 (No.387) 以降四ヶ月(一度休止あり)にわたって登場メダロットが立体化された。模型製作は全て模型の王国が担当。掲載されたのは順にグランビートル、ソニックスタッグ、ブレザーメイツ、ドライシイスト、ナビコ。初回のみ二体掲載で、これはゲームのキャンペーン賞品にもなったものである。

またカラフルピュアガールでも連載された。


[編集] デザイナー

メダロットシリーズは主に原作者であるほるまりん自身がキャラクター・メダロットデザインを行っている。しかしそれ以外のデザイナーを起用した作品もある。

前述の通りRのメダロットのデザインを担当したのはまるかたである。

4で初登場のメダロット、5のメインキャラクターの使用する以外のメダロットと主人公以外のキャラクターデザインは、TAGROが色指定までの設定画を担当した(クリーンナップされた絵やポージングされた絵、カードの絵などはTAGROの設定を元に別の絵描きが作成したもの。また4のグレインはほるまりんデザインの可能性もあるという)。但し、攻略本、ゲーム、漫画のどれにもTAGROはクレジットされておらず、ただ"キャラクターデザイン:ほるまりん"とのみ記載されている(TAGROに関する情報は本人の公式HPの掲示板による)。

『navi』では、メインデザイナーの藤岡建機の他にも様々なデザイナーが参加した。100体以上登場するメダロットのうち、核弾頭はソーナンズのテントウムシ型、カマキリ型、カメムシ型で初期型・可変型それぞれや、アシカ型、ニワトリ型、クロコサギ型、ブタ型など、20体ほどのベースデザインを担当し(本人の公式HPBBSによる)、まるかた、ホビージャパンで作例を担当した模型の王国などもデザインに参加している。これらのデザインは、最終的に藤岡建機がデザインの統一を行った。

加えて、一般公募によるメダロットの募集は『4』以後恒例となっていたが、『navi』では『コミックボンボン』誌上で行われた読者参加企画「X計画」を反映させたために、特にそれが多い。中にはボンボンで『ハダカ侍』を連載していた漫画家サダタローのデザインした機体もある。

[編集] 備考

もともとのメダロットのモチーフは、人間のグラディエーターのようなものを戦わせるものだった。その断片は、メダロット連載開始直前、コミックボンボン97年5月号に掲載された短編漫画「ボンボンオリジナルゲーム計画発動!!ほるまの世界征服日記」からもうかがえる。その内容は、メダロットの誕生を大幅な脚色を交えて追ったもので、ボンボン編集部とイマジニアに一度不採用とされたほるまの企画が、手直しを受けて『メダロット』として完成していくさまが描かれていた。

[編集] 関連項目


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