ミニラ
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ミニラ (Minya) とは、東宝の特撮映画『ゴジラ』シリーズに登場する架空の怪獣で、ゴジラの息子。映画『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』にて初登場した。名称は一般からの公募により集められた中から選ばれた。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
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[編集] 特徴
全身が白っぽく、皮膚は滑らか。ゴジラを擬人化したような寸詰まりの顔を持ち、眉毛を思わせる窪みと相まって、その表情はまるで微笑んでいるかのように見える。背びれは非常に小さい。口から放射熱線を吐くが、ゴジラのような帯状の継続放射ではなく、ドーナツ型の物を一回ずつ単発で放射する(尾を踏まれると、そのショックでゴジラ同様の熱線を出せる)。
ゴシラの息子ということもあり、成長すればミニラもいずれはゴジラになると思われるが、そこまでは描かれなかった。(ただし『ゴジラ対メガロ』~『メカゴジラの逆襲』のゴジラは顔つきがやや幼いためミニラが成長した姿ではないかと言う説もある。)
子供をターゲットにしたキャラクターであり、そのためか『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』では少年との交流が描かれる。 基本的にゴジラとはあまり似ておらず、デザイン・造形に疑問を持つファンも多い。また本によってはゴジラ族以外の怪獣のコーナーに記載されることもあった。 ゴジラジュニアやハリウッド版GODZILLAのベビーゴジラは一応平成版ミニラに該当する。
[編集] 登場作品(公開順)
- 『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』(1967年)
- 『怪獣総進撃』(1968年)
- 『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』(1969年)
- 『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)
- 『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』ではライブフィルムで登場。
- 特撮テレビ番組『行け! グリーンマン』、パチンコ『CRゴジラ3』にも登場している。
[編集] ゴジラシリーズ(昭和)のミニラ
(各作品共通)
- 身長:18メートル
- 体重:3千トン
スーツアクターは小人のマーチャン(深沢政雄)。
[編集] 『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』
卵の状態でゾルゲル島の地中に埋まっており、孵化間際に特殊な電波を出してゴジラ(の一族)を呼んでいた(尚、この電波の影響でゾルゲル島で行われていた気象ゾンデによる実験は失敗した)。カマキラスがその卵を掘り起こし、殻を割ったために誕生した。孵化したばかりのミニラは小さく、カマキラスにいじめられていたが、ゴジラに育てられ成長し、そのスパルタ特訓により、ゴジラ同様放射熱線を吐けるようになる。戦いの後に気象ゾンデの実験が成功し、ゾルゲル島に雪が降ったことで、一旦島を去ろうとして引き帰してきたゴジラとともに冬眠した。
[編集] 『怪獣総進撃』
怪獣ランドの怪獣として登場。キラアク星人に操られるが劇中での破壊シーンはない。富士のすそ野でバラン、マンダ、バラゴンを除く怪獣たちと共闘してキングギドラと戦う。ほぼ瀕死の状態になったキングギドラの3本首のうち中央の1本に対して熱線を輪投げのようにかけてとどめを刺した。
[編集] 『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』
主人公の少年の夢の中の出来事ということで、少年とほぼ同じ頭身(大きさを自由に変えることができる)で登場し、日本語を話した。(声は内山みどり)ガバラにいじめられていたが、ゴジラのスパルタ教育(?)と少年の協力を得て、ガバラに再戦を挑み勝つことができた。
きぐるみは前作までのものとは別物である。
[編集] 『ゴジラ FINAL WARS』のミニラ
- 身長:1.6~20メートル
- 体重:200キログラム~5千トン
富士山中で猟師の左門とその孫の健太に発見された。ゴジラに会うために2人とともに東京に向かった。その途中で徐々に成長していき、ゴジラと同様の熱線が吐けるようになった。ゴジラと人間の間に重要な役割をもつ存在として描かれる。足の指が3本から4本になっている。また昭和版になかった耳がついている。デザインは西川伸司。声は昭和版のものを低く加工して使っている。武器はリング熱線、放射熱線。
劇中初登場時には「ゴジラの息子」の音楽が使われている。
スーツアクターは神尾直子。
[編集] 『行け! グリーンマン』のミニラ
特別に呼んできたという設定で、悪役として登場し、グリーンマンと戦った。さすがにミニラはグリーンマンに殺されることはなかった。
[編集] 『CRゴジラ3』のミニラ
実写カットは「FINAL WARS」のきぐるみを使用。