ポン酢
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- ポンス(蘭:pons)のこと。柑橘類の絞り汁。現代ではこの用法は稀である。読みは「ポンス」より「ポンズ」が定着している。
- 合せ酢の一種。柑橘類の絞り汁に醸造酢などを加えた調味料。本稿#狭義のポン酢に記述(1からの派生用法)。
- 柑橘類の絞り汁に醤油を加え、味醂・鰹節・昆布を加えた調味料。鍋料理・蒸し物などのつけ汁として用いる。ポン酢醤油とも。本稿#ポン酢醤油に記述(1及び2からの派生用法)。
ポン酢(ポンず)とは柑橘類の果汁から作られる調味料である。
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[編集] 語源
ポルトガル語の語源であるポン(Pom)に由来。なお、ポルトガル語で果樹園をポマール(pomar)という。オランダ語ではポンス(pons)という言葉があり、同様に柑橘類およびその果汁を意味する。フルーツポンチのポンチとも同じ語源である。
[編集] 狭義のポン酢
狭義として「ポン酢」は柑橘類の絞り汁である。これに醤油、味醂・鰹節・昆布等を加えた調味料を「味付けポン酢」と言う。
[編集] ポン酢醤油
「ポン酢」はまた、柑橘類の絞り汁に醤油を加え、味醂・鰹節・昆布を加えた調味料を意味する。現在ではこちらを指して「ポン酢」と言うことも一般的であるが、本来果汁のみを指すのでこれは不当表示になる(2006年現在)。
主としてフグなどのちり鍋や鶏肉の水炊きなどの鍋物を食べる際に、手元の小鉢にとる付けタレとして用いられてきたが、白身魚の刺身や豆腐料理、酢の物などの酸味の適した料理の付けタレ、かけタレとしても用いられる。焼き魚、蒸し物等を食べる時にも好みに応じて使われる。マヨネーズと合わせて和風のドレッシングにするなどしてさまざまな料理に応用することもある。
[編集] ポン酢醤油の作り方の一例
[編集] 材料
- 柑橘類の果汁:5
- 醤油:2から3
- 日本酒:1
- 出汁昆布:適宜(数cm分)。
- 鰹節:適宜(好みによって数gから数百g)。
[編集] 作り方
- 醤油と酒を合わせ、そこに出汁昆布をいれて半日置く。
- 昆布を取り除き、火にかける。
- 煮立ったらすぐに鰹節を鍋に投入して火を消し、ゆっくり冷ます。
- 冷めたら漉して、鰹節を取り除く。
- 4と果汁とを合わせ、冷蔵庫で数日寝かせて熟成させる。