プロ・ゲーマー
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プロ・ゲーマー(professional gamer)とは、スポンサー企業から海外の大会への遠征費やパーツ(ビデオカード、ヘッドセット、マウス、マウスパッドなど)の提供を受けて活動するゲームプレイヤーのことであり、現在はそのほとんどがPC向けオンラインゲームのプレイヤーである。他には、TCG(トレーディング・カード・ゲーム)にもプロ制度がある。
プロ・ゲーマーとして得る金銭だけで生活している人もおり、特にPCゲームが一般に浸透している韓国に多い。韓国ではプロ・ゲーマーチームの試合を中継するテレビ番組が放送されているほどである。
[編集] 採用されるゲーム
ゲームの種類としてはFPS(ファーストパーソン・シューティング)やRTS(リアルタイム・ストラテジー)が多い。特にFPSの一つであるカウンターストライクについては世界中にプロ・ゲーマーが存在し、Cyberathlete Professional League(CPL)などの世界大会では賞金総額が数十万ドルにのぼる。
TCGにおいては、マジック:ザ・ギャザリングやディメンション・ゼロなどに賞金制大会やプロ制度があり、トッププレイヤーにはブースターパックや遠征費が主催者から提供されたりする。
[編集] 日本におけるプロ・ゲーマー
日本においては、コンシューマーゲームやPCゲームにおいては、ストーリー性が重視され、ゲーム性を低く抑え「ストーリー・テラー」に徹したタイトルが大半を占め、特にPCにおいてはゲーム性を全く持たないビジュアルノベルが主流で、そのほとんどがエロゲーであるという現状と、 対戦志向の強いプレイヤーの主戦場がアーケードで、風営適正化法の影響を受けるために賞金制大会の開催が困難であること(ほとんどのゲームの公式全国大会が、参加費は無料であるものの、渡航費その他すべて自費での参加が鉄則で、得られる物もゲーム内でのみ有効な称号と賞状・トロフィーやサイン色紙などの記念品のみで、金品が提供されることはほとんどない)、 それに伴う、あるいは国民性から来る、強いアマチュアリズムのため、プロゲーマーが存在できる下地がない。現存するプロゲーマーはTCGを除けば下記のチームがすべてである(TCGのプロ制度はゴルフ同様に生活基盤が保証されず、上位入賞による賞金を得られなければ無収入である)。
2005年1月10日にPSYMIN(才民)がカウンターストライクチームの4dimensioN(4dN)をスポンサードすることを発表し、日本初のプロ・ゲーマーが誕生した。同時期2005年4月18日にAggressiveGene(AXG-GAMING)というチームも大阪Internet Cafe NEXTAGEを拠点とし、8月1日にSoftTrading社からスポンサーを受けカウンターストライクチームでは2つ目のプロ・ゲーマーが誕生した。
プロチームでは無いが個人的にプロゲーマーとして活動している人としてはTeppei "SIGUMA" Terabe氏やNaonobu "uNleashed^" Tahara氏も上げられる。
現状では、ネット対応や全国大会の開催により、多くの対戦型アーケードゲームではトッププレイヤーが著名になり、イベントのゲストや執筆活動などのいわゆる「プロ活動」を行うことはあるが、前述のようにアマチュアイズムが非常に強い現状では、多くのアマチュアスポーツと同様に、就職や転勤・転職を理由として、またが逆に離職により経済基盤を失うことにより引退するケースも多く、更に悲惨なケースでは地方在住のプレイヤーが拠点店舗からの筐体の撤去や閉店により引退を余儀なくされることすら頻発しているのが現状である。
[編集] ゲームプレイで金銭を得る手段
など、ゲームをプレイすることによって金銭を得ている者やそれを職業としている者は多種多様に存在するが、彼らを「プロ・ゲーマー」と呼ぶことはない。また、プロ志向の強いゲーマーの多くがパチスロを生業とするパチプロに転向しているのが現状であり、まだまだ日本においてその土壌は 確立されていない。