ブルグント王国
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ブルグント王国(ブルグントおうこく)は、ローヌ川流域を領土として存在した王国。411年にゲルマン民族の一派ブルグント人がこの地に侵入して建国した。ブルグント王国は534年にフランク王国によって滅ぼされたが、その後もフランク王国内で独立性を持った地域として国王がおかれることがあった。
9世紀末のカロリング朝の混乱により、ブルグントにはユラ山脈以北のユーラ・ブルグント王国とユラ山脈以南のキスユラ・ブルグント王国が建国され、両国は933年に併合された。1032年、ブルグント王家の断絶によりブルグント王位はドイツ王・イタリア王・神聖ローマ皇帝が帯びることとなった。以後、ブルグント王国は次第に形骸化した。
なお、「ブルグント」は「ブルゴーニュ」とも呼ばれるが、ブルゴーニュ公やブルゴーニュ伯とブルグント王は別物である。
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[編集] 国王一覧
[編集] 民族大移動期の王たち
- グンダハール (在位:411年 - 436年)
- グンドベック (在位:436年 - 474年)
- ゴティギセル (在位:474年 - 501年)
- グンドバット(在位:474年 - 516年)
- 聖ジギスムント(在位:516年 - 523年廃位)
- ゴドマール (在位:523年 - 534年廃位)
[編集] メロヴィング朝
- グントラム (在位:561年 - 593年)
- キルデベルト2世 (在位:593年 - 596年)
- テウデリク2世 (在位:596年 - 613年)
- シギベルト2世 (在位:613年)
- クロタール2世 (在位:613年 - 629年)
- タゴベルト1世 (在位:629年 - 639年)
- クローヴィス2世 (在位:639年 - 657年)
- クロタール3世 (在位:657年 - 673年)
- キルデリク2世 (在位:673年 - 675年)
- クロヴィス3世 (在位:675年 - 676年)
- テウデリク3世 (在位:676年 - 690年)
- クロヴィス4世 (在位:690年 - 694年)
- キルデベルト3世 (在位:694年 - 711年)
- ダゴベルト3世 (在位:711年 - 715年)
- キルペリク2世 (在位:715年 - 721年)
- テウデリク4世 (在位:721年 - 737年)
- キルデリク3世 (在位:743年 - 751年)
[編集] キスユラ・ブルグント王
- ボゾー (在位:879年 - 887年)
- ルイ3世(盲目王) (在位:887年 - 928年)
- アルル侯ウーゴ (在位:928年 - 933年)
- 933年、ユーラ・ブルグント王国のキスユラ・ブルグント王国への侵攻。キスユラ・ブルグント王国滅亡。
[編集] ユーラ・ブルグント王
[編集] ブルグント(アルル)王
- ルドルフ2世 (在位:912年 - 937年)
- コンラート (在位:937年 - 993年)
- ルドルフ3世 (在位:993年 - 1032年)
- 1032年、ブルグント王家断絶。ルドルフ3世の姉ギゼラの息子が皇帝ハインリヒ2世だったため、ブルグント王位は神聖ローマ皇帝に引き継がれた。