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ブライアン・ジョーンズ - Wikipedia

ブライアン・ジョーンズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ブライアン・ジョーンズ
Brian Jones
基本情報
出生名 ルイス・ブライアン・ホプキン・ジョーンズ
Lewis Brian Hopkin Jones
出生日 1942年2月28日
出身地 イングランド
グロスターシャー
チェルトナム
死没日・地 1969年7月3日(満27歳没)
イングランドサセックス
ハートフィールド
ジャンル R&BR
ロックンロール
サイケデリック・ロック
ワールドミュージック
職業 ミュージシャン
担当楽器 フォークギター
エレクトリックギター
ダルシマー,メロトロン
ハーモニカ, シタール
タンブーラ, リコーダー
ピアノ パーカッション,
活動期間 1962年 – 1969年
レーベル デッカ・レコード
ロンドン・レコード
共同作業者 ザ・ローリング・ストーンズ
  

ルイス・ブライアン・ホプキン・ジョーンズ(Lewis Brian Hopkin Jones, 1942年2月28日 - 1969年7月3日)は、イギリスロックバンドザ・ローリング・ストーンズギタリスト。グループのリーダーだった。

目次

[編集] 生涯

ブライアンは1942年、ウェールズ人の航空技師の息子としてグロスターシャーチェルトナムで生まれた。彼は知能指数が135だった。17歳で学校を放校となるが、このときすでに2人の子供がいた(また、1964年にはリンダ・ローレンス(後にドノヴァンと結婚)との間に私生児1人をもうけている)。彼はジャズとリズムアンドブルースに夢中で、ロンドンに出てデパートの店員をしながらバンド活動をおこなっていた。

1962年の4月にブライアンはミック・ジャガーキース・リチャーズに出会う。ブライアンのギターに衝撃を受けたミックとキースは、彼をバンドに引き込もうとする。まもなく彼らは共同生活を始め行動を共にすることとなった。

ザ・ローリング・ストーンズは1963年6月にレコードデビューした。ブライアンはイギリスの白人聴衆に「本物の」リズムアンドブルースを聞かせることが目的だったが、キースはポップ・スターになることを目標にした。さらにオリジナル曲を量産するミック、キースに対しブライアンは曲を書かなかったため、オリジナル志向に移りつつあったバンドの主導権も次第にブライアンからミックとキースに移り、ブライアンは麻薬におぼれるようになった。 さらに1967年、誇大妄想狂と暴力的振る舞いが原因で彼の恋人であったアニタ・パレンバーグをキースに取られ、決定的な精神ダメージを受けてしまう。

ブライアンの音楽的才能はギター、スライド・ギター、ハーモニカピアノシタールダルシマーメロトロン木琴マリンバリコーダークラリネットといった多彩な楽器の演奏に現れた。 また、1967年には独映画『Mord und Totschlag(英題:A Degree Of Murder)』(フォルカー・シュレンドルフ監督、アニタ・パレンバーグ主演)の音楽を担当している。

1969年6月8日、ブライアンはバンドを脱退した。脱退直前のブライアンのバンド内での様子は、ジャン・リュック・ゴダール監督の『ワン・プラス・ワン』 (One Plus One)での「悪魔を憐れむ歌」のレコーディング風景の中で見られる。その頃にはかつての縦横無尽に楽器を演奏するブライアンの姿はなく、まるで病人のようであった。

脱退のほぼ一ヶ月後、7月2日の深夜12時を過ぎた頃、コッチフォード農場の自宅プールの底に沈んでいるブライアンが発見された(かつて、「クマのプーさん」の著者であるA・A・ミルンが住んでいた家)。スウェーデン人のガールフレンド、アンナ・ウォーリンが人工呼吸を試み、看護師のジャネット・ローソン、改装工事中の建築業者フランク・サラグッドが救急車を呼んだが、医師が到着したときブライアンはすでに死亡していた。検死官はアルコールとドラッグの影響で溺死したと報告した。ところが、ウォーリンはその後2000年に、サラグッドがブライアンを殺害したと主張した。1993年、サラグッドは死の床で殺害を認めたと言われるが、確認がなされる前に他界した。

ブライアンに代わる新メンバーミック・テイラーのお披露目として予定されていた1969年7月5日のロンドンハイド・パークでのフリーコンサートは急遽ブライアンの追悼コンサートして行われることとなった。同コンサートはグラナダTVで放送され、現在音楽ソフトとして発売されている。ブライアンの葬儀は7月10日に行われ、彼は生まれ故郷のチェルトナムに埋葬された。なお、彼の墓石には「僕をひどく裁かないでください」と刻まれているとよく言われているが、実際には名前と生年月日が刻まれているだけである。これに関しては、バーバラ・シャロンのキース・リチャーズ評伝『KEITH RICHARDS Life as a Rolling Stone』(邦題『キース・リチャーズ 彼こそローリング・ストーンズ』)のブライアンの葬儀場面の記述が発端だと思われる。なお、上記の言葉(原文:Please don't judge me too harshly)は、父親に当てて書いた手紙に書かれた言葉である。

2005年には、スティーヴン・ウーリー監督によって、ブライアンの他殺説を映画化した『ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男』(原題: STONED)が発表された。

自己中心的な性格で、感情の起伏が激しかったといわれているが、それゆえに1960年代のロックの象徴的存在として今も語り継がれている。

[編集] C・W・ニコルとの関係

ケルト系日本人として日本国籍を取った冒険作家C・W・ニコルはブライアンと同じ高校の卒業生である。ニコルのエッセイ『C・W・ニコルと21人の男たち』によると、彼はブライアンが同じウェールズ人であるということで目をかけてやり仲良くやっていたという。また、ニコルはブライアンに柔道を教えたり、ブライアンがラップ人と一緒に暮らしたいという相談を受けたと懐古している。しかしブライアンが少女を妊娠させてしまったことに当時大学生だったニコルが憤慨して、両者の仲は亀裂が走りお互いに音信不通になった。ニコル曰く「僕はまだ高校生のブライアンが女の子を自分の都合で妊娠させて、何の責任も取らないで勝手にチェルトナムを去った行為が許せなかったんだ」と語っている(もっとも実際には妊娠した少女自身がブライアンと一切の接触を拒んでいた)。だが、ニコルはそれでも後輩のブライアンの行く末を案じていたという。

その後、ニコルは再びカナダに渡りフィールド・ワーカーとしてカナダの環境庁に勤務する。モントリオールのニコルをチェルトナムの旧友が訪ねた時、ブライアンがローリング・ストーンズのリーダーであることを知る。ニコルは旧友が購入したローリング・ストーンズのレコードを聴き「ストーンズの曲は確かに騒がしく、カバー・アルバムのブライアンの写真も馬鹿げた顔をしていてやたらに不機嫌そうだ。だけど僕は結構、曲は気に入ったものが多いね。特に『(I can't get no) satisfaction』は素晴らしかったよ。だってブライアンは誇り高きウェールズ人だもの。歌と曲はうまいに決まってるさ」と述べている。

やがて、28歳になったニコルはエチオピアで自然保護官となる。ニコルがパトロールの途中でパブで休憩していた時、たまたまストーンズの曲が流れた。彼は観光客のイギリス人に「ストーンズのブライアン・ジョーンズは僕の高校の後輩なんだよ」と自慢した。するとそのイギリス人は「それは気の毒にね…ブライアン・ジョーンズはドラッグのやりすぎで、自宅のプールの中に浮かんだまま死んだそうだよ」と語った。それを聞いたニコルは顔色を変えて「なんだって?あの負けず嫌いのならず者のブライアンが?なんてこったい!全く信じられないよ…嘘だろう?ブライアンの馬鹿野郎!!なんで俺との約束を破ったんだ?何故、君がラップ人と暮らす夢を捨てミュージシャンとなってあんな悲惨な死に方をしたんだ?そうか…君は自曲のように『(I can't get no) satisfaction(俺は満足できない)』という気持ちが強くて満足できずに死んだんだな。くそっ、俺はお前さんの尻を蹴り飛ばしてやりたいぜ!わかるかい?ブライアンよ、俺の気持ちが…」と濃いアラーキ(エチオピア版のテキーラ)を痛飲して、涙を流しながらその死を悲しんだという。

[編集] ソロアルバム

  • 『ジャジューカ』 - Brian Jones Presents the Pipes Of Pan At Joujouka (1971)

[編集] 関連事項

  • ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男 (2005年のイギリス映画)

[編集] 外部リンク


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