フランク・ハワード

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フランク・ハワード（Frank Oliver Howard, 1936年 8月8日 - ）は、アメリカ合衆国・オハイオ州出身の元プロ野球選手である。ポジションは外野手である。日本では1974年に太平洋クラブライオンズに所属した。

[編集] 来歴・人物

ロサンゼルス・ドジャースを皮切りにアメリカ・メジャーリーグ4球団を渡り歩き、メジャー通算1774安打、382本塁打を記録した。本塁打王に2度、打点王にも1度輝いている。これは当時日本球界に来た外国人選手の中では最高の実績であった。だが、膝の故障のため、開幕戦1試合に出場したのみで後は出場がなく5月には帰国した。

身長は約2メートルを超える巨漢でありながら性格は温厚で「足長おじさん」の愛称で慕われていた。

[編集] 略歴

投打右/右
出身地アメリカ合衆国・オハイオ州コロンバス
球歴・入団経緯オハイオ州大 - ロサンゼルス・ドジャース - ワシントン・セネタース（第２次）→テキサス・レンジャーズ - デトロイト・タイガース -太平洋クラブライオンズ（1974年）

[編集] 入団から退団騒動までの経緯

1973年に太平洋がシーズンオフに考え出した策は現役の超大物メジャーリーガーを獲得して集客力をアップというもの。そして、デトロイト・タイガースに在籍していた現役のメジャーリーガーであるハワードを獲得した。ハワードは上記の通り来日メジャーリーガーの中で一番の実績を誇っていたため、連日マスコミに追われ、日常の些細な出来事でも即記事となるなど、その反響は大きかった。

オープン戦から本塁打を放つなど活躍し、特に対巨人戦では川上哲治監督が「すごいね、彼は活躍するでしょう。」と賛辞を送ったほどだった。しかし実は、ハワードは来日当時既に膝を故障しており、膝の関節の軟骨が磨り減っているために立つことも困難なほどの激痛に襲われてプレーができない状況下にあった。開幕が近づくにつれハワードの膝痛がプレーに支障が出るほど悪化し、全国スポーツ紙の中で当時唯一九州本社版を発行していたスポーツニッポンが開幕前日頃「ハワードが膝痛で出られる状況にない」と知るとすぐさま一面に「ハワード、開幕欠場」という見出しを掲載した。それを知った当時の稲尾和久監督が血相を変えてスポニチの記者に「お前、営業妨害する気か!?」と詰め寄ったがスポーツニッポンの報道は事実となってしまった。

1974年4月6日に平和台で行われた太平洋対日本ハム前期第1戦（開幕戦）にスタメン出場したが恐れていた膝痛が悪化しわずか2打席で途中交代。結局開幕戦に出場しただけで5月には帰国した。球団はハワードが帰国と同時に契約を解除しているが代理人から「話が違う。残りの金額を支払え。」とクレームを付けられ、その上受け入れられなければ裁判に持ち込むとまで言われた。結局、裁判を恐れた球団は残り分も支払うこととなった。

ハワードの一件から球団は退団と同時に活躍できるメジャーリーガーをリストアップし6月にマティ・アルーを獲得している。

[編集] 日本プロ野球での戦歴

1試合打率.000（2打数0安打）0本塁打 0打点 0盗塁

[編集] 年度別打撃成績

年度	チ丨ム	試合	打数	得点	安打	二塁打	三塁打	本塁打	打点	盗塁	盗塁死	四球	三振	打率	出塁率	長打率	塁打	犠打	犠飛	敬遠	死球	併殺打	O P S
1958	LAD	8	29	3	7	1	0	1	2	0	0	1	11	.241	.267	.379	11	0	0	0	0	1	0.646
1959	LAD	9	21	2	3	0	1	1	6	0	0	2	9	.143	.217	.381	8	0	0	0	0	0	0.598
1960	LAD	117	448	54	120	5	2	23	77	0	1	32	108	.268	.320	.464	208	2	2	1	3	8	0.784
1961	LAD	92	267	36	79	10	2	15	45	0	1	21	50	.296	.347	.517	138	1	2	3	1	12	0.864
1962	LAD	141	493	80	146	25	6	31	119	1	0	39	108	.296	.346	.560	276	1	4	10	1	18	0.906
1963	LAD	123	417	58	114	16	1	28	64	1	2	33	116	.273	.330	.518	216	2	3	4	4	7	0.848
1964	LAD	134	433	60	98	13	2	24	69	1	0	51	113	.226	.303	.432	187	1	7	10	0	14	0.735
1965	WSA	149	516	53	149	22	6	21	84	0	0	55	112	.289	.358	.477	246	0	2	2	2	9	0.835
1966	WSA	146	493	52	137	19	4	18	71	1	1	53	104	.278	.348	.442	218	0	2	6	1	14	0.790
1967	WSA	149	519	71	133	20	2	36	89	0	1	60	155	.256	.338	.511	265	0	1	7	5	14	0.849
1968	WSA	158	598	79	164	28	3	44	106	0	0	54	141	.274	.338	.552	330	0	5	12	6	13	0.890
1969	WSA	161	592	111	175	17	2	48	111	1	0	102	96	.296	.402	.574	340	0	3	19	5	29	0.976
1970	WSA	161	566	90	160	15	1	44	126	1	2	132	125	.283	.416	.546	309	0	6	29	2	23	0.962
1971	WSA	153	549	60	153	25	2	26	83	1	0	77	121	.279	.367	.474	260	0	5	20	2	29	0.841
1972	※1	09	320	29	78	10	0	10	38	1	0	46	63	.244	.340	.369	118	0	1	8	1	16	0.709
1973	DET	85	227	26	58	9	1	12	29	0	1	24	28	.256	.327	.463	105	0	0	4	0	12	0.790
通算	16年	1895	6488	864	1774	245	35	382	1119	8	9	782	1460	.273	.352	.499	3235	7	43	135	33	219	0.851

LAD＝ロサンゼルス・ドジャース、WSA＝ワシントン・セネターズ、DET＝デトロイト・タイガース
太字はリーグ1位。
※1＝テキサス・レンジャーズ→デトロイト・タイガース

[編集] MLBでのタイトル

本塁打王：2回（1968年、1970年）
打点王:1回（1970年）
オールスター通算4度出場

[編集] 外部リンク

選手の通算成績と情報 Baseball-Reference、The Baseball Cube

先代：ウィリー・マッコビー	ナ・リーグ新人王 1960年	次代：ビリー・ウィリアムズ
先代： H・キルブルー、C・ヤストレムスキーハーモン・キルブルー	ア・リーグ本塁打王 1968年 1970年	次代：ハーモン・キルブルービル・メルトン
先代：ハーモン・キルブルー	ア・リーグ打点王 1970年	次代：ハーモン・キルブルー

表・話・編・歴

ロサンゼルス・ドジャース 1963年のワールドシリーズロースター

12 トミー・デービス / 3 ウィリー・デービス / 53 ドン・ドライスデール / 6 ロン・フェアリー / 19 ジム・ギリアム / 25 フランク・ハワード / 32 サンディー・コーファックス / 16 ロン・ペラノスキー / 22 ジョニー・ポドレス / 8 ジョニー・ローズボロ / 14 ムース・スコーロン / 44 デック・トレースキー / 30 モーリー・ウィルス
監督 24 ウォルター・オルストン

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