ファミコンジャンプII 最強の7人
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ファミコンジャンプII 最強の7人(- さいきょうのしちにん)は、バンダイから1991年12月に発売されたファミリーコンピュータ用のゲームソフト。
ファミコンジャンプ 英雄列伝の続編であり、ジャンルはロールプレイングゲームである。
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[編集] 概要
本作にはドラゴンクエストシリーズで有名な堀井雄二が監修、チュンソフトが開発に携わっている。そのため、武器・防具の概念やフィールド上のコマンドなど、DQにかなり類似している部分が多く散見される。
前作から比べ登場する作品は7作品と大幅に減ったが、各作品の作者がゲーム中にモンスターのデザインを手がけている(特に7大ボスはそれぞれの作者が個別に担当した)。また前作と共通する点としては、ドラゴンボールが他の作品に比べ優遇されていることが挙げられる。
戦闘システムはシミュレーションゲームの要素を取り入れたものとなっており、前作の様に敵によってゲームの形式が変わるような事はない。
ストーリーとしては前作の直系の続編であるが、前作にも登場している登場人物は青年になった孫悟空、老人になったジョセフ・ジョースター、全く姿が変わっていない剣桃太郎、両津勘吉と、年代的にはかなりの矛盾がある。これは各作品内の時間の進み方に準拠していると推定できるので、仕方がないともいえる。
プレイヤーはゲーム開始時、7人の主人公から一人を選んでスタートする。それぞれがスタートするエリアは環状に繋がっており、そこを一周する事で本編へと進むことが出来る。ルートは以下の通り。
悟空 → タルるート → 承太郎 → ターちゃん → 桃 → 大尊 → 両津 → 悟空 …(最初に戻る)
必殺技使用時は体力が1減る(普段は体力5。レベルが上がってもその数値は増えない。ドラゴンボールを集めた時の願いに「体力を増やして欲しい」で止まると1人を体力6にすることが出来る)体力が2の時は紫、1の時は赤で表される。(どくに侵された時は青に染まって紫、赤にはならない)基本的に体力1の時に技を使うと0になって消えてしまうが、例外としてその技で敵を倒した時は敵を倒したことになる。敵を倒した後のウィンドウの色は基本的は黄色で、倒した味方キャラの色に変わる。紫キャラが倒すと紫。赤キャラが倒すと赤。どく状態キャラが倒すと青になる。敵を倒すと受けたダメージは回復するが、状態異常(どく、いし)は回復しない。 また、システムの都合上からか最高レベルが16となっている。
なお、この作品でファミコンジャンプシリーズは打ち切られてしまい、以後同一コンセプトの作品は現れないと思われ、 こち亀でもネタにされる(105巻「やったぜ!ゲーム化の巻」)ほどのクソゲーとしての評価を高めていたが、実に14年後に『ジャンプスーパースターズ』という、同一コンセプトの格闘ゲームが発売された。
ちなみにゲーム中のBGMはWink、工藤静香等のアレンジャーとして知られる門倉聡が手がけている。
[編集] 登場キャラクター
[編集] 最強の7人
太字で示されているのがシステム上の名前である。
- 孫悟空(ごくう) (ドラゴンボール)
- 通常攻撃:棒
- 防具:胴着(布の服、稽古着など)
- 必殺技:かめはめ波
- タルるート(まじかる☆タルるートくん)
- 通常攻撃:ベロ
- 防具:子供服、ローブなど
- 必殺技:魔法
- ベロは離れた相手にも攻撃できる。必殺技の魔法エフェクトは自分の体力(ハートマーク)を頭上で弾けさせて敵全体を攻撃をする。
- 空条承太郎(ジョジョ)(ジョジョの奇妙な冒険)
- 通常攻撃:キック
- 防具:学ラン
- 必殺技:星の白金(スタープラチナ)
- 文字数の制限の為か、メニュー画面等での名前は、あまり原作では呼ばれていない「ジョジョ」になっている(ジョセフ達の台詞では原作同様「じょうたろう」と呼ばれている)。途中から離れた敵にキックをできるようになる。他のメンバーがレベル2で必殺技を覚えるのと異なり、レベル1から星の白金を使える。ただしシステム上、かなり離れた相手にも使えるので違和感がある。
- ターちゃん(新ジャングルの王者ターちゃん♡)
- 通常攻撃:ブーメラン
- 防具:パンツ
- 必殺技:野生のおたけび
- 武器のブーメランは原作では使用したことがなかったものだが、後に本作を受けて原作でも使われており、実際に作中でその旨をはっきりと表されていた。野生のおたけびはタルるートの魔法同様全体攻撃で、レベルが上がるごとに画面を駆け抜ける動物が変化する。
- 剣桃太郎(もも)(魁!!男塾)
- 通常攻撃:刀
- 防具:学ラン
- 必殺技:無限一刀流奥義・輪扇刃
- 悟空同様、前作でも登場しているが悟空とは逆に全く歳を取っていない。また、登場作品の中では唯一、発売時点で連載が終了していた作品である。無限一刀流奥義・輪扇刃は自分の周囲を攻撃するため、敵の並び方によって使い勝手が左右される。
- 前田大尊(たいそん)(ろくでなしBLUES)
- 通常攻撃:パンチ
- 防具:学ラン、トランクスなど
- 必殺技:KOパンチ
- パンチは途中から、ロケットパンチのように離れた相手を攻撃できるようになる。KOパンチは至近距離にしか使えないものの、正面からの攻撃を無効化する敵にも制限を受けることなくダメージを与えることができる。
- 両津勘吉(りょうつ)(こちら葛飾区亀有公園前派出所)
- 通常攻撃:銃
- 防具:制服、防弾チョッキなど
- 必殺技:ロケットランチャー
- 前作には脇役で登場(桃同様にやはり歳を取っていないが、「こち亀」の場合は作品中でも暗黙の了解の事ではある)。最初から射程無限の攻撃が可能のため、比較的楽に進められる。ロケットランチャーはレベルに応じて、2発→2発×2回(1回目で敵を倒せば、2回目はその奥にいる敵へ当たる)→4発(一度に攻撃できる横幅が倍になる)→4発×2回 とパワーアップする。
[編集] その他のキャラクター
[編集] ドラゴンボール
- チチ
- 孫悟飯
- クリリン
- ピッコロ
- 前作の最終ボス「マジュニア」。今回はナメック星にいる。敵としては登場しないが悟飯の師匠になっていないため、悟空をライバル視している状態である。
- ブルマ
- ピラフ一味(ピラフ&シュウ&マイ)
- 神龍(シェンロン)
- 亀仙人
- ウミガメ
- カリン様
- ウパ&ボラ
- この2人はレッドリボン編(もしくはピッコロ大魔王編)に準じた姿で登場するため、悟空とは年齢が合わない(ウパは前作でも登場しているのでやはり歳を取っていない)。
[編集] まじかる☆タルるートくん
- 江戸城本丸
- 松つぁん(浪速松五郎)
- りあ・キナカーモ
- 河合伊代菜
- 名前は出ていないが、町にいるキャラで「本丸君ちのタルちゃんじゃない」と言うキャラがおり、女性キャラで本丸、タルの呼び方が「本丸君」「タルちゃん」なのは本編では伊代菜のみである。
[編集] ジョジョの奇妙な冒険
下記の4人は次のストーリーを進んだ後に姿を消すが、ある程度に進めると4人は神殿に姿を現す。
- ジョセフ・ジョースター
- 前作ではPart.2に準じて青年の姿だったが、今回は老人の姿になっている。
- モハメド・アブドゥル
- 花京院典明
- ジャン=ピエール・ポルナレフ
[編集] 新・ジャングルの王者ターちゃん
- ヂェーン
- エテ吉
[編集] 魁!!男塾
- 江田島平八
- 富樫源次
- 虎丸龍次
- 田沢慎一郎
[編集] ろくでなしBLUES
- 山下勝嗣
- 沢村米示
- 七瀬千秋
- 今井和美
- 中島淳一