パイプライン輸送
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パイプライン輸送(パイプラインゆそう)とは、石油、天然ガス等を恒久的に設置した導管により輸送するものをいう。世界各国で多く利用される。また、農・工業用水、水力発電所の発電用水などの輸送も広義の意味でパイプライン輸送の一部。
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[編集] パイプラインへの襲撃
- パイプラインの破壊は、一国の経済を左右することとなりかねず、戦争(内乱)やテロの標的となりやすい。
- 2006年5月12日 ナイジェリア国営石油公社のパイプラインが爆発。死傷者は推定200人という大惨事となった。爆発の原因は、地元住民がパイプラインに穴を開け、窃盗していた際に何らかの火が引火したものとされている。
[編集] 日本の状況
- 日本における石油、ガスなどのパイプライン輸送は、土地の所有権が細分化されている上に地価が高いこと、起伏が多い地形、地震などの理由から採算が合わず建設する意味が少なかったが、天然ガスの分野では石油資源開発が精力的にパイプラインを敷設、総延長は2006年現在、苫小牧市~小樽市、新潟市~仙台市の間をはじめ800kmにも及ぶ。
- ロシアサハリン州沖で天然ガス田(サハリン1)の開発が進められている。この天然ガスの輸送には、ロシア~日本間の大規模パイプラインの建設が検討されてきた。しかし、2004年11月に、開発の主体であるエクソンモービル社は中国のエネルギー需要の伸びに目をつけ、日本向けのパイプライン輸送を白紙撤回する方針を固めた。(2006年には全量が中国へ輸出されることが決定し、計画は頓挫した)。
[編集] 海外のパイプライン
- トランス-アラスカ パイプライン システム - アメリカ合衆国・アラスカ
- ドバ油田パイプライン - チャド~カメルーン間
- ドルジバパイプライン - ロシア連邦・サマーラ~東欧各国
- イラン・トルコパイプライン