ヌーノ・ベッテンコート
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ヌーノ・ベッテンコート(Nuno Bettencourt、1966年9月20日 - )は、アメリカのギタリスト、ミュージシャン。
作品が予定どおり発売されないことで有名で、発売予定日が延期になること、未定になることなどが通称「ヌーノタイム」と呼ばれる。 そんな彼だが、ハイセンスな作曲能力、ギターテクニックにより「ミュージシャンズミュージシャン」と呼ぶ声も多い。
その腕を買われてセッション・プレイヤーとしても活動したことがある。特に有名な仕事としてはジャネット・ジャクソンの「Black Cat」への参加があり、1990年のビルボード誌チャート1位獲得に貢献している
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[編集] 略歴
- 1966年9月20日にポルトガルのアゾレス諸島にて10人兄弟の末っ子として生まれる。4歳の時にアメリカのマサチューセッツ州のハドソンに家族で移る。
- 10歳の頃からギターのみならずピアノ、ベース、ドラムなども始める。
- 1985年にバンドエクストリーム(Extreme)を結成し、1989年にアルバム「EXTREME」でデビューする。
- 1990年に発表したアルバム「PORNOGRAFFITTI」に収録された「More than Words」にて翌1991年に全米No.1を獲得する。
- 1996年にバンドを脱退。その後はソロなどで精力的に活動を続ける。
- 2005年にはエクストリームを一時再結成し、ツアーを行った。
- 2007年、ペリー・ファレル(元ジェーンズ・アディクション)と共に結成したサテライト・パーティーのデビュー作「Ultra Payloaded」発表。
- 2007年、7月 サテライト・パーティー脱退。
[編集] 音楽性
- ファンクの影響を受けている事が大きな特徴であり、エクストリームの楽曲の中でも16ビートを基調としたファンキーな曲が多い。エクストリームは1980年代に登場したLAメタルに分類される事が多いが、そのバンドの中でもエクストリームを特別たらしめている要因の中にヌーノのファンキーさがあることは確かである。
- エディ・ヴァン・ヘイレンの大ファンであり、大きく影響を受けた事を公言している。エクストリームの初期の楽曲などは確かに彼の影響を垣間見る事が出来る点では典型的なアメリカン・ハードロックの顔も持ってはいるが、アレンジ面、楽曲構成の持って行き方などは、こちらもやはり大ファンであることを公言しているクイーンの影響も色濃くある。
- ファンキーなリズムを得意とする一方でギターソロなどのテクニックには定評があり、とくにエクストリームの1stと2ndのアルバムの中でのプレイにおいて日本においてギターヒーローとしての地位を確立する。弦飛び、複数弦にまたがるタッピングなどは現在でも高度なテクニックである。同時にプレイの正確性も見逃すことは出来ない。ライブ時にはギターをとても低く構えるが、ピッキングの音ははっきりと聞き取れる。
- クラシック音楽の影響も受けており、エクストリームの楽曲の中でトルコ行進曲のフレーズから始まる曲もある。
- ソロ作などにおいてはボーカルを取る。またソロ作においてはエクストリームに比べよりポップなメロディーが目立つ。
- 使用ギターはウォシュバーン製の自身のモデル「N4」がメイン。他にも「N2」、「P4」などのモデルも使用する。
- JAM Projectにもギタリストとして参加している。
- 2006年発売のジャニーズ内のグループである嵐のアルバム『ARASHIC』収録曲「ランナウェイ・トレイン」のギターを務める。
- 出身地ボストンを本拠地とするレッドソックス 松坂大輔のテーマ曲 「ジャイロボール」 の製作に参加。 「ミュージック・フロム・ザ・マウンド」 に収録。
[編集] ディスコグラフィー
[編集] EXTREME
- EXTREME (1989年)
- PORNOGRAFFITTI (1990年)
- III SIDES TO EVERY STORY (1992年)
- WAITING FOR THE PUNCHLINE (1995年)
[編集] NUNO
- SCHIZOPHONIC (1997年)
[編集] MOURNING WIDOWS
- MOURNING WIDOWS (1998年)
- FURNISHED SOULS FOR RENT (2000年)
[編集] POPULATION 1
- POPULATION 1 (2002年)
- Sessions from Room 4 (2004年)
[編集] DRAMAGODS
- LOVE (2005年)
[編集] PERRY FARRELL'S SATELLITE PARTY
- ULTRA PAYLOADED (2007年)
[編集] 外部リンク
- Nuno Bettencourt - ファンサイト(英語)
- Dramagods - Dramagodsオフィシャルサイト(英語)