ニコリ
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株式会社ニコリ(かぶしきかいしゃ-、英文表記Nikoli Co., Ltd.)は日本の出版社である。
1980年にパズル通信ニコリを出版し、他のパズル関係の出版物やパズルの制作も手がける。パズルの種類の総称としての「ペンシルパズル」や、数独などのパズルの名称について商標登録している。
パズル通信ニコリに登場する馬のキャラクターの名前にも使用されている。
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[編集] 社名の由来
ニコリの名称はパズル通信ニコリと同じく、ダービーの出走馬からきている。
1983年に会社を設立するまでは、魔法塵の名でパズル通信ニコリを発行していた。
[編集] 競走馬
ニコリ(nikoli)は、1980年にアイリッシュ2000ギニーで勝利しザ・ダービー・ステークスに出走した競走馬である。
アイリッシュダービー出走後に引退し、種牡馬としてアメリカに渡る。後にウルグアイに渡っている。
父はシャーガーの父として知られるグレートネフユーであり、サイアーラインはファラリス系(フェアウェイ系)に属する。
[編集] 主な出版物
[編集] 現在定期発行されている出版物
- パズル通信ニコリ(1980年~)
- ペンシルパズル本(1986年~)
- 1999年12月以降は在庫を全巻常備しなくなり、この頃から現在まで在庫切れのものも存在する。
- パズル・ザ・ジャイアント(1992年~)
- 1998年まで、ペンシルパズル本と同じくバックナンバーの再刷を行っていた。
- デカビロ(1997年~)
- パズルBOX(2000年~)
- いつでもクロスワード(2003年~)
- このシリーズの刊行開始以後、他の言葉系の別冊を出版しなくなった。
- 激辛数独(2004年~)
- ペンパMIX(2004年~)
- 数独通信(2006年~)
[編集] かつて定期発行されていた出版物
- N.G.(ニコリの合体本)
- クロスビー (クロスワード専門誌・1983年-1992年)
- 数独ブック(ペンシルパズル本シリーズから1年間独立・2001年)
[編集] 出版物の流通
一般の出版物と違い、ニコリの出版物は大部分が取次を経由せず直接取引のみとなっているが、地方小出版流通センターを経由し、全国の書店でも注文自体は可能である。そのため、常に入荷する書店は限られている。ニコリの出版物を販売している店(書店の他に、おもちゃ屋などの場合もあり、また出張馬房と総称される)の一覧は、同社のホームページや『パズル通信ニコリ』の毎年12月に発売される号の誌上に掲載されている。
一般的な出版社と同様、雑誌の定期購読が可能である。また、入荷しない書店でも注文して取り寄せることも可能な場合がある。
[編集] 波書房
1990年以降、一般の流通販路を持つ波書房と提携し、現在ニコリが発行しているパズル通信ニコリ別冊と似たコンセプトの出版物を多数刊行し、さらに1996年以降数年間はこの波書房をニコリが子会社化していた。
2003年8月25日発行のニコリ編著「ハード数独14」以降は出版物の刊行を行っていない。
[編集] パズル製作集団
ニコリは自社でパズルの雑誌を出版するだけではなく、他の新聞・雑誌等に問題を提供している。
同社のクロスワードの多くは、特殊な知識を要求しない・時事的な要素をなるべく使用しないなどの特徴があり、多くの人が解けるように作られている。
クロスワード以外のパズルは、ルール説明が必要な反面、言葉の知識等がなくても論理的に解けるものが多く、これらは日本のみならず海外でも紹介されている。特に2005年からガーディアン紙に提供を始めた『数独』は、"Sudoku"の名前で世界中でブームとなった。