テリー・ブルンク
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テリー・ブルンク(Terry Brunk、1964年12月12日 - )は、アメリカミシガン州デトロイト出身のプロレスラー。公称身長183cm、体重103kg。そのキャリアにおいて、インド・ボンベイ出身のギミックのリングネームサブゥー(Sabu)として知られる。元祖「アラビアの怪人」ザ・シークの実の甥。プロレスの枠を超えた破天荒なファイトスタイルは感動すら覚えると、日本でも熱狂的ファンの支持を受けている。メジャー、インディー団体関係なく、世界中の団体で幅広く活躍している。妻は日本人である。
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[編集] 経歴
ザ・シークにあこがれ弟子入りを志望するが、当初体が小さかったことを理由にシークは取り合ってくれなかった。しかしそれに負けずかばん持ちからはじめて熱意が認められ、シークのコーチを受け1984年プロレスデビュー。1991年11月にFMWの世界最強総合格闘技タッグリーグ戦に参加するため、ザ・シークと共に来日。以降日本ではFMWのリングを主戦場として、机や椅子を使った全力のラフ・ファイト、わざと自爆する「自虐的パフォーマンス」が話題を呼び、コアなファンの熱狂的支持を受ける。 試合終了後にリング内に机を置き、机が壊れるまでムーンサルトプレスを連発という無謀ともいえるパフォーマンスが有名 全日本プロレスでそれを行ったところ観客から「いい加減にしろ」と野次られた
アメリカでは、1993年10月にシェーン・ダグラスを破りECW世界ヘビー級王座を獲得。同年テリー・ファンクを破りECW-TV王座も獲得し二冠王者となる。1994年7月には、初代NWAインディペンデント世界ヘビー級王座を獲得。あらゆるインディー団体を荒らしまくり「インディーの帝王」的な存在までのし上がった。
インディー団体での名声を受け、WCW,WWE,新日本プロレス全日本プロレスというメジャー団体にも参戦したが、本人は大所帯の一員になるよりも小さな団体の救世主になることを望み、これらへの参戦はごく短期間に終わっている。しかし1995年には金本浩二を破り第24代IWGPジュニア・ヘビー級王座を獲得するなど実績をあげている。
1998年6月には弟弟子ロブ・ヴァン・ダムとタッグを組みクリス・キャンディード、ランス・ストーム組を破りECW世界タッグ王座を獲得した。
2003年1月、直前にザ・シークの訃報を受け喪章を付けて「WRESTLE-1」東京ドーム大会に参加。2004年、全身の骨や筋肉に正体不明のウィルスが感染し、長期欠場を余儀なくされる。2005年に復帰を果たし、ECW ワン・ナイト・スタンドへの登場や、「ハードコア・ホーム・カミング」のメイン・イベント「3WAY有刺鉄線デスマッチ」戦で激闘の末勝利した。
WWEがECWを復活させることに伴い、2006年4月にWWEと契約、同団体所属となった。ちなみに、過酷で知られるWWEのサーキット生活だが、長年インディーを超過密スケジュールで回ってきたサブゥーにとっては「こんなに楽でいいのか」という程度らしい。2006年6月にロブ・ヴァン・ダムとともに大麻所持により検挙され30日間の謹慎処分を食らった。
2007年5月にWWEを解雇される。
現在はAAAなど世界各地のリングを転戦している。
[編集] 得意技
- アラビアン・プレス
- ムーンサルト・リバーススプラッシュ。コーナートップで尻餅をつくようにバウンドするのが特徴。
- アラビアン・フェイスバスター
- イスギロチンと呼ばれる顔に当たるように太股の裏の位置に椅子を持ったままのダイビングレッグドロップ。
- トペ・コンヒーロ
- 場外への飛び技。自分も大きくダメージを受ける。
- エア・サブゥー
- イスを踏み台にジャンプし、レッグラリアットのように蹴っ飛ばす。コーナーの相手に対して使用することが多い。
[編集] タイトル履歴
- ECW
- ECW 世界ヘビー級王座 : 2回
- ECW TV王座 : 1回
- ECW 世界タッグ王座 : 3回(&ロブ・ヴァン・ダムx1、タズx2)
- ECW FTWヘビー級王座 : 1回
- 新日本プロレス
- IWGPジュニア・ヘビー級王座 : 1回
- インディー団体
- NWA世界ヘビー級王座 1回