ダラス・マーベリックス
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ダラス・マーベリックス | |
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創設 | 1980年 |
チーム史 | ダラス・マーベリックス (1980 - ) |
アリーナ | アメリカン・エアラインズ・センター |
本拠 | テキサス州ダラス |
チームカラー | ミッドナイト・ブルー、白、青、銀 |
チームロゴ | バスケットボールを背景にした白馬の頭部。 |
ヘッドコーチ | リック・カーライル |
オーナー | マーク・キューバン |
優勝歴 | 0回 |
ファイナル進出 | 1回(2006年) |
地区優勝 | 2回(1987年, 2007年) |
ダラス・マーベリックス(Dallas Mavericks)は、テキサス州ダラスに本拠を置く全米プロバスケットボール協会 (NBA) のチーム。略してマブズ、マブスとも呼ばれる。ウェスタン・カンファレンス、サウスウェスト・ディビジョン所属。オーナーは、マーク・キューバンである。
目次 |
[編集] 歴史
[編集] 初期
ダラス・マーベリックス(マブズ)は、1980年に設立された。初期のマブズではローランド・ブラックマンやマーク・アグワイアが活躍したが、勝率が5割に到達しプレイオフに進出するのは3年目になってからだった。1983年のドラフトでデレック・ハーパー、1984年のドラフトでサム・パーキンスを獲得し、1987年には初の地区優勝、1988年には地区決勝でロサンゼルス・レイカーズと死闘を演じた。その後1990年代は低迷し、1993年には11勝71敗にまで落ち込んだ。
[編集] トリプルJ
低迷していた90年代前半には、復調を予期させる有望な新人がチームに集まっていた。92年のドラフトではジム・ジャクソン、93年にはジャマール・マッシュバーン、94年にはジェイソン・キッドを獲得し、この3名は頭文字をとって「トリプルJ」と呼ばれた。しかしトリプルJは私情のもつれなどもありうまく機能せず、チーム成績も上向かずに一人一人チームから離れた。1997年にドン・ネルソンがジェネラルマネージャーに就任、翌年からはヘッドコーチを務めたが、90年代末には勝ち数が20程度のシーズンが続いた。
[編集] ノビツキーの時代
マブズがリーグ屈指の強豪へと成長を始めるのは、インターネット関連事業で財をなしたマーク・キューバンが2000年にチームのオーナーになってからだった。キューバンのオーナー就任に先立ち、マブズは1996年にマイケル・フィンリー、1998年にスティーブ・ナッシュとダーク・ノビツキーを獲得していた。キューバンはその後も豊富な資金力を活かしてチームの補強に取り組んだ。
2001年にはチーム成績が50勝を越え、2002年にはチーム史上最多の57勝、翌シーズンはそれを上回る60勝に到達。しかしプレイオフではサンアントニオ・スパーズ、サクラメント・キングス、フェニックス・サンズなどの他の強豪にNBAファイナルへの進出を阻まれ続けた。
2005年にネルソンは退任し、エイブリー・ジョンソンが監督に昇格した。再び60勝に達した2006年には、前年のチャンピオンであるサンアントニオ・スパーズを降し、チーム史上初となるNBAファイナル進出を果たした。しかしマイアミ・ヒートとの対戦となったファイナルを2勝4敗で落とし、初優勝はならなかった。
2006-07シーズンはチーム力をさらに上昇させ、1シーズンで3度の12連勝を達成するNBA新記録を達成。最終成績は歴代5位、チーム記録の67勝15敗を記録し、ノビツキーはシーズンMVPを受賞する最高のレギュラーシーズンを送った。プレーオフは第1シードのチャンピオン候補最右翼としてプレーオフに挑んだが、一回戦、第8シードのゴールデンステート・ウォーリアーズ相手に史上三度目(一回戦のプレーオフフォーマットが7戦4勝制になってからは初めて)の「第1シードのチームが第8シードのチームに敗れる」2勝4敗の歴史的敗戦を喫し、シーズンを終えた。翌2007-08シーズンには、ベテランPGのジェイソン・キッドを獲得し、悲願のファイナル制覇に向けて勝負に出たが、プレーオフでは2年連続で1回戦で敗退。プレーオフ敗退後、エイブリー・ジョンソンHCは解雇された。
[編集] シーズンごとの成績
Note: 勝 = 勝利数, 敗 = 敗戦数, % = 勝率 %
シーズン | 勝 | 敗 | % | プレーオフ | 結果 |
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ダラス・マーベリックス | |||||
1980-81 | 15 | 67 | .183 | ||
1981-82 | 28 | 54 | .341 | ||
1982-83 | 38 | 44 | .463 | ||
1983-84 | 43 | 39 | .524 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝敗退 |
マーベリックス 3, ソニックス 2 ジャズ 4, マーベリックス 1 |
1984-85 | 44 | 38 | .537 | 1回戦敗退 | ブレイザーズ 3, マーベリックス 1 |
1985-86 | 44 | 38 | .537 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝敗退 |
マーベリックス 3, ジャズ 1 レイカーズ 4, マーベリックス 2 |
1986-87 | 55 | 27 | .671 | 1回戦敗退 | ソニックス 3, マーベリックス 1 |
1987-88 | 53 | 29 | .646 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝勝利 カンファレンス決勝敗退 |
マーベリックス 3, ロケッツ 1 マーベリックス 4, ナゲッツ 2 レイカーズ 4, マーベリックス 3 |
1988-89 | 38 | 44 | .463 | ||
1989-90 | 47 | 35 | .573 | 1回戦敗退 | ブレイザーズ 3, マーベリックス 0 |
1990-91 | 28 | 54 | .341 | ||
1991-92 | 22 | 60 | .268 | ||
1992-93 | 11 | 71 | .134 | ||
1993-94 | 13 | 69 | .159 | ||
1994-95 | 36 | 46 | .439 | ||
1995-96 | 26 | 56 | .317 | ||
1996-97 | 24 | 58 | .293 | ||
1997-98 | 20 | 62 | .244 | ||
1998-99 | 14 | 36 | .280 | ||
1999-2000 | 40 | 42 | .488 | ||
2000-01 | 53 | 29 | .646 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝敗退 |
マーベリックス 3, ジャズ 2 スパーズ 4, マーベリックス 1 |
2001-02 | 57 | 25 | .695 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝敗退 |
マーベリックス 3, ウルブズ 0 キングス 4, マーベリックス 1 |
2002-03 | 60 | 22 | .732 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝勝利 カンファレンス決勝敗退 |
マーベリックス 4, ブレイザーズ 3 マーベリックス 4, キングス 3 スパーズ 4, マーベリックス 2 |
2003-04 | 52 | 30 | .634 | 1回戦敗退 | キングス 4, マーベリックス 1 |
2004-05 | 58 | 24 | .707 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝敗退 |
マーベリックス 4, ロケッツ 3 サンズ 4, マーベリックス 2 |
2005-06 | 60 | 22 | .732 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝勝利 カンファレンス決勝勝利 NBAファイナル敗退 |
マーベリックス 4, グリズリーズ 0 マーベリックス 4, スパーズ 3 マーベリックス 4, サンズ 2 ヒート 4, マーベリックス 2 |
2006-07 | 67 | 15 | .817 | 1回戦敗退 | ウォリアーズ 4, マーベリックス 2 |
2007-08 | 51 | 31 | .622 | 1回戦敗退 | ホーネッツ 4, マーベリックス 1 |
通算勝敗 | 1097 | 1167 | .485 | ||
プレイオフ | 63 | 75 | .457 |
[編集] 選手
[編集] 年代別主要選手
太文字…殿堂入り選手 (C)…優勝時に在籍した選手 (M)…在籍時にMVPを獲得した選手 (50)…偉大な50人
1980年代 (プレイオフ進出:5回)
- ブラッド・デイヴィス (Brad Davis) :1980-1992
- マーク・アグワイア (Mark Aguirre) :1981-1989
- ローランド・ブラックマン (Rolando Blackman) :1981-1992
- ジェイ・ヴィンセント (Jay Vincent) :1981-1986
- デレック・ハーパー (Derek Harper) :1983-1994
- サム・パーキンス (Sam Perkins) :1984-1990
- デトレフ・シュレンプ (Detlef Schrempf) :1985-1989
- ロイ・タープリー (Roy Tarpley) :1986-1995
1990年代 (プレイオフ進出:1回)
- アレックス・イングリッシュ (Alex English) :1990-1991
- ラファイエット・レバー (Lafayette Lever) :1990-1994
- ジム・ジャクソン (Jim Jackson) :1992-1997
- ジャマール・マッシュバーン (Jamal Mashburn) :1993-1997
- ジェイソン・キッド (Jason Kidd) :1994-1996、2008-
- マイケル・フィンリー (Michael Finley) :1996-2005
- ショーン・ブラッドリー (Shawn Bradley) :1997-2005
- ダーク・ノビツキー (Dirk Nowitzki) :1998-
- スティーブ・ナッシュ (Steve Nash) :1998-2004
2000年代 (プレイオフ進出:7回 ファイナル進出:1回)
- エドゥアルド・ナヘーラ (Eduardo Najera) :2000-2004
- 王治郅 (Wang Zhizhi) :2000-2002
- ジョシュ・ハワード (Josh Howard) :2003-
- アントワン・ジェイミソン (Antawn Jamison) :2003-2004
- デビン・ハリス (Devin Harris) :2004-2008
- ジェリー・スタックハウス (Jerry Stackhouse) :2004-
- ジェイソン・テリー (Jason Terry) :2004-
[編集] 永久欠番
- 15 ブラッド・デイヴィス (Brad Davis)
- 22 ローランド・ブラックマン (Rolando Blackman)
[編集] 現在の所属選手
- マリック・アレン (Malik Allen)
- ホセ・ホアン・バレア (Jose Juan Barea)
- ブランドン・バス (Brandon Bass)
- エリック・ダンピアー (Erick Dampier)
- ディヴィアン・ジョージ (Devean George)
- ジョシュ・ハワード (Josh Howard)
- ジュワン・ハワード (Juwan Howard)
- エディー・ジョーンズ (Eddie Jones)
- ジェイソン・キッド (Jason Kidd)
- ティロン・ルー (Tyronn Lue)
- ジャマール・マグロワ (Jamaal Magloire)
- ダーク・ノビツキー (Dirk Nowitzki)
- ジェリー・スタックハウス (Jerry Stackhouse)
- ジェイソン・テリー (Jason Terry)
- アントワン・ライト (Antoine Wright)
[編集] コーチ、その他
- エイブリー・ジョンソン (Avery Johnson) ヘッドコーチ
- デル・ハリス (Del Harris) アシスタントコーチ
- ローランド・ブラックマン (Rolando Blackman) バスケットボール振興部長
[編集] 殿堂入り
- なし
[編集] 歴代ヘッドコーチ
- ディック・モッタ (Dick Motta) (1980-81/1986-87)
- ジョン・マクリード (John MacLeod) (1987-88/1989-90)
- リッチー・アデュベイト (Richie Adubato) (1989-90/1992-93)
- ガー・ハード (Gar Heard) (1992-93)
- クイン・バックナー (Quinn Buckner) (1993-94)
- ディック・モッタ (Dick Motta) (1996-97/1997-98)
- ジム・クリーモンス (Jim Cleamons) (1996-97/1997-98)
- ドン・ネルソン (Don Nelson) (1997-98/2004-05)
- エイブリー・ジョンソン (Avery Johnson) (2004-05/現在)
[編集] チーム記録
[編集] 外部リンク
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ウェスタン・カンファレンス | ||||||
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その他 | ||||||
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