ダミーバルーン
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ダミーバルーン(Dummy Balloon)は日本のアニメ『宇宙戦艦ヤマト』シリーズや、アニメ『機動戦士ガンダム』シリーズ、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』などに登場する架空の装備。バルーンダミーとも。文字どおり風船を用いたダミーであり、主にかく乱や囮に使用される。作品によって、大きさや造形は様々である。
[編集] 『宇宙戦艦ヤマト』に登場するバルーンダミー
『宇宙戦艦ヤマト』では、主人公メカであるヤマトの姿を模したバルーンダミーが登場した。風船ながら構造はかなり細部まで表現されているが、ヤマトの艦載機程度の大きさしかない。もっとも宇宙空間では大気の層による遠近感は無いので、レーダーさえ妨害出来ればかなり有効な囮となり得る。乗組員曰く「ヤマトの子供」。
[編集] 『機動戦士ガンダム』シリーズに登場するダミーバルーン
アニメ『ガンダムシリーズ』の一部作品(宇宙世紀)に登場する補助兵装の一つ。初登場は『機動戦士Zガンダム』。宇宙世紀以外の世界を舞台とした、いわゆる「アナザーガンダム」系の作品には一切登場しない。
敵の索敵を妨害(無駄撃ちをさせる)する事を目的とした補助兵装で、艦船やモビルスーツの姿を模しており、大きさは大体原寸大。特殊な素材にガスを注入し膨らませる事で似せた形状を作り、索敵を妨害する。ミノフスキー粒子によるレーダー、赤外線センサー妨害も相俟って遠くからの視認に対してはかなりの効果がある。岩石ダミーも存在し、これは物理的な妨害(所謂隠れ身)の効果がある。
確認されている限りにおいて初めてダミーバルーンが使用されたのは、一年戦争末期のU.C.0079年12月25日に起きたサイド6のリボー・コロニーの内部における戦闘にて、ジオン公国軍のバーナード・ワイズマン伍長がガンダムNT-1「アレックス」を撃破するために煙幕と市販のアドバルーンを組み合わせて残弾を浪費させる欺瞞用のおとりとして使用したのが、最初の例である(『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』)。あくまでも市販の風船を利用した現地製造のものであるため、膨らませるための仕掛けがかさばるなど、兵器としては洗練されていはいなかった。
ダミーバルーンが本格的にMS用の欺瞞兵装として登場するのはグリプス戦役(『機動戦士Zガンダム』)頃からであり、第二次ネオ・ジオン抗争(『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』)期に入ると機雷などが装着され接近戦にも対応されるようになり、アムロ・レイの乗機として活躍したνガンダムも、サザビーやヤクト・ドーガなどとの戦闘の際に使用し、絶大な効果を挙げる。また、ザンスカール戦争(『機動戦士Vガンダム』)の頃には、推進用ガスの噴射装置を取り付けて簡単な動きを行うようになったため、挙動面からも見分けが付けにくくなっている。
造りは色が赤一色であったり、細部の造りが荒かったりとかなり簡素な出来具合だが、中には陽動を目的に細かな彩色と造形を施した精巧な造りのものも存在する。TV版Zガンダムではヤザン・ゲーブル率いる部隊がアーガマのモビルスーツ隊を引き離すためにマラサイの精巧なダミーを配置し、逆襲のシャアでも、ネオ・ジオン軍がルナツーへ向かう艦隊の一部をダミーバルーンにすり替えることで、地球連邦軍の監視の目をアクシズ攻略艦隊の動きからそらして両者の同時攻略を成功させた。
特殊な例に、ビームガン等で武装したものも存在する。