ソロモン・ブラザーズ
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ソロモン・ブラザーズ(Salomon Brothers)は、1910年に設立されたアメリカの投資銀行である。現在は事実上の休止状態にある。
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[編集] 沿革
ソロモン家は本来証券会社向けの金融仲介業を行っていたが,営業日をめぐる親子の対立から息子たちが5000ドルの資本金を用意して独立し1910年にソロモンブラザーズを設立した。 設立された戦前から戦後にかけての期間は投資銀行としての性格がまだ薄く,社債・国債のなど債権の取り扱いを主としていたが,1970年頃から「クオンツ」と呼ばれる数理学者や数理モデルを駆使したトレード手法をウォール街でいち早く導入し投資銀行として大きく成長していった。 1980年代には,著名なトレーダーであるジョン・メリウェザーら率いる債券アービトラージ部門が莫大な利益あげるなど右肩上がりの成長をつづけた。1985年にはウォール・ストリート・ジャーナル紙に「ウォール街の帝王」と書き立てられるなど米国有数の投資銀行として位置づけられるまでになった。 ところが、ブラックマンデーの前後から次第に業績は下降に転じ、1991年に元トレーダーのポール・モーザーによる米国国債の不正入札発覚を契機として様々なスキャンダルに見舞われ「ウォール街の帝王」としての信用を失うこととなった。その際、1987年のペレルマンによる買収騒動以降関係を深めていたウォーレン・バフェットに経営再建を実質的にゆだねることになった。
1997年11月,バフェットの仲介でアメリカのトラベラーズ・グループ(Travelers Group)に買収され、トラベラーズ傘下の投資銀行であるスミス・バーニー(Smith Barney)と合併してソロモン・スミス・バーニー(Salomon Smith Barney)となった。さらに、その翌年トラベラーズ・グループがシティコープと合併してシティグループとなり、その結果現在はシティ傘下のブランドとなっている。
ただし現在シティの投資銀行部門は主に「Citi Smith Barney」のブランドを使用しており、「ソロモン・ブラザーズ」のブランドは事実上休止状態にある。
[編集] 出身者・関係者
[編集] アメリカ
- ジョン・メリウェザー(元副会長)
- ウォーレン・バフェット(元CEO)
- ジョン・グッドフレンド(元会長)
- マイケル・ルイス(元トレーダー)
- ポール・モーザー(元トレーダー・元COO)
- デリック・モーン(元会長)
- エリック・ローゼンフェルド(元トレーダー)
- ローレンス・ヒリブランド(元トレーダー)
- マイケル・ブルームバーグ(元パートナー・ブルームバーグ創設者)
- ルイス・ラニエリ(元トレーダー・モーゲージの考案者)
- ヘンリー・カウフマン(元トレーダー・エコノミスト)
[編集] 日本
- 明神茂 (元副会長)
- 松本大(マネックス証券代表取締役CEO・創業者)
- 末永徹(元トレーダー)
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 末永徹『メイクマネー』(文芸春秋)1999年
- マイケル・ルイス『ライアーズ・ポーカー』(角川書店)1990年
- 牧野洋『最強の投資家バフェット』(日本経済新聞社)2005年
- ロジャー・ローウェンスタイン『ビジネスは人なり投資は価値なり』(総合法令)1998年